2013年5月30日木曜日

森塾勉強会

本日、森塾の勉強会に行ってまいりました。

内容は相変わらずとても良かったです。
ただ、相変わらずということで、3年くらい前から内容がほとんど変わってません。もう同じ内容の繰り返しですね。
生徒指導をする上でもそうですが、大切なことは何度でも言うという考え方なのでしょう。
内容は代わり映えしませんが、私自身の立場や環境の変化はありましたので、改めて考えさせられることはありました。参加して良かったと思います。

また、まだ一度も行ったことのない学習塾の経営者や教室担当者には、少なくとも一度くらいは参加する価値はあるだろうとオススメします。


内容については、一部キワドイ内容もあってすべてを説明することはできませんが、当たり障りのない範囲で内容を要約すると。

・ 学習塾なんてサギみたいなものだ。成績があがる生徒もいれば、そうでない生徒もいる。
・ 森塾は成績を上げることにこだわっているから、他の塾よりは成績がかなり上がっている。以前、最大手の個別塾のコンサルタントをしたときは生徒の成績の伸びは平均してほぼプラスマイナスゼロだったが、森塾では各教科平均10点~20点は伸びている統計になる。でも、下がる生徒もいる。
・ 成績を上げれば評判が上がり、生徒数も増える。
・ だから他の塾のように、成績以外の部分ばかりに教室長が忙殺されているような塾は良くない。
・ 成績を上げるのに必要のない仕事はどんどんカットしていくべきだ。

学習塾がサギとか、ほんと言いたい放題ですね。
最大手の個別塾って「どう考えても明光○塾だろう。名称伏せる意味が無いだろ」参加者全員が心の中でツッコミを入れました。
けど、これでも比較的あたりさわりのないぶぶんで、ちょっとここに書くのが憚られるようなこともも演説されていました。面白かったですが。

あ、要約にしても、さらに長いですね。

・ 塾は成績を上げることが大切。
・ 成績を上げるためにはフォレスタと森塾のシステムが一番。
・ だから、フォレスタとか買えや。

さらに要約すると、こういうことですね。
なんか言いように買わされている気がして悔しいですが、他の追随をゆるさない良いテキストなのは間違いないので買っちゃいますね。

育伸社の教材

先日、教材の出版社の育伸社の方が営業に来て下さいました。
当塾のような小さなところにも寄ってくれるのは嬉しいですね。

今年、SSS進学教室西尾教室では育伸社の教材は、採用していないのですが、数多くある教材出版社の中でもココは本当に良い教材を作ってくれます。

とくに、「iワーク」などは、定評のある良いテキストで多くの塾で採用されています。
当塾ではSPRIXのフォレスタシリーズを採用している都合で、教科ごとに利用するテキストを変えると同じオペレーションで指導ができなくなるというデメリットがあって、部分的に利用する踏ん切りがついていないだけで、当塾がもし集団指導形式の一斉塾だったなら少なくともいくつかの教科では育伸社のテキストを採用していたのではないかと思います。
(個別指導塾では、「教えやすさ」が何よりも大切で、どの教科も同じオペレーションで指導できるというのは大きなメリットなのです)

さて、今回は育伸社の教材について、いくつか興味深いことをいくつか伺えたのですが、まず育伸社のテキストは、図版作成・組版作成・問題作成などをすべて出版社内で同じ人間が行っているそうなのです。よほど凝ったものだけは外注するそうなのですが。
なるほどー、と思いました。
他社の教材と比べ、図表が多く、かつ図表が分かりやすいのはここに由来するのだと納得しました。

あ。専門用語を出しちゃいましたね。

図版 ・・・ 問題集や参考書などにのっている図表やイラスト
組版 ・・・ 文章や図版を配置して、誌面を構成すること

実は、私自身が最近覚えたような用語なのですが、知ったかで説明してしまいます。
普通は、図版、組版、問題作成は分業によって行います。なぜなら、それぞれの分野で専門的な技能が必要とされるからです。

けれども、そうした作業を一人で行うというのは、最終的な教材の完成度を高めることに繋がるはずです。
さらに、手前味噌ではありますが、現在制作中の社会科教材は原則的に作業は私1人で行っています。編集作業などはまだまだ不慣れでありますが、私は「塾の現場で実際に教えている」人間でもあります。だからこそ、ほんとうに必要とされるものを作れるのだと自負しているところです。


2013年5月29日水曜日

教材名・仮決定
















初のオリジナル教材の名称を仮決定して、表紙をデザインしました。

わりとオサレですよねw
」の一文字のみ色を変えてみたのは、SSS進学教室 岡崎上地教室の永見先生のアイデアです。
今回の教材作成につきましては、この表紙だけでなく、内容面の校正の部分で永見先生にはほんとうに力になってもらいました。大感謝です。

うまく印刷、出版までいけると良いですね。

またこの社会科のテキストに次いで、小学英語のテキストを開発をすすめます。
塾で教えている者として言わせてもらえば、小学生向けの良質の英語のテキストは皆無です。中身のある指導をするために、現在小学生の英語指導には、中学生向けの易しめの教材を用いているというとても残念な状況です。
その穴をうめるテキストをつくります。

元塾生からの連絡

私はここ西尾市寺津で開校する前は、名古屋の中村区の塾で教えていました。
その前は、静岡県の湖西市で教えていました。
その前は、神奈川県横浜市の新杉田で教えていました。

もうだいぶ塾で働いています。

こうしてブログで、教室の連絡を載せているからというのが大きいのでしょうが、開校してから以前教えていた塾の生徒から連絡を貰えることがあいます。

「進学・就職が決まった!」
「勉強の分からないところがあるから教えて欲しい!」

場合によっては、

「今期のアニメが面白い!」

最後の例はちょっとツッコミを入れたいところですが、その内容がどんなものであれ、こうした連絡を貰えるというのはたいへん嬉しいものです。
これは、私だけでなく、塾で働く人間にとっては共通する気持ちだと思います。


さて、昨日も一件、以前の生徒から電話をもらいました。
なんと、わざわざ教室まで来てくれるそうです。
電話やメールでの連絡ならともかく、遠路はるばる来てくれるというのはそうあるものではありません。ほんとうに嬉しいですね。

















日曜日に出迎える都合で、今週末は日曜日(6/2)も時間を切って開校します
開校時間は午後1時~午後7時くらいを予定しています。
自習室を使いたい生徒は利用してください。



昨日はもう1つ塾の経営者として嬉しい出来事がありました。
教室のスリッパが品切れ状態になったのです。
教室の靴棚には、常時3足×6段の計18足のスリッパが常備されています。
それが、昨日は授業の生徒と自習の生徒が多く来てくれて、初めて足りなくなりました。そのため、買い置きしてあった予備のスリッパをバックヤードから引っ張り出すことになりました。
(塾にとって、スリッパは消耗品なので特売のときに買い溜めしてあります)
西尾教室は、生徒数のわりに自習室を積極的に利用してくれる生徒が多いというというのもあるのですが、生徒数も開校直後と比べればだいぶ増えてきました。

開校して1ヶ月くらいで生徒がまだ2~3名しかいなかったときは、
「先生、自習にきてもいつも僕一人だね」
などと、生徒に言われてしまいセツナイ気分を時割った者ですが、だいぶ塾らしくなってきました。

そして、ちょっと自慢したいのは、自習生が多くいても、生徒たちがおしゃべりしてしまうような雰囲気ではなく、黙々と勉強する雰囲気を維持出来ているところです。
私はよく、生徒に
「勉強は自分のためにやるものだから、勉強したくなかったら塾に来なくてもいいよ」
などと言ってしまいます。
付け加えて、勉強することのメリットや面白さなどはしっかりと伝えます。
本音を言うと、塾としては生徒にはしっかり勉強して欲しいのです。ただ、無理矢理に塾に来てもらってなんとなく勉強した気分になってもらうのでは意味がないのです。本人が勉強をする意志をもって勉強するから成果が出るのです。
まだ十分というほどではないですが、こうしたことがある程度生徒に伝わってきているのだと思います。
生徒が勉強しやすい環境作りは、これから塾生が増えていっても維持していきたいところです。



さて、最後にもう1つ業務連絡です。
中3生は修学旅行が6月上旬に行われます。
授業日程とかぶる生徒は振替授業を行いますので、各自申請してください。(理社講座は通常は振替授業不可ですが、修学旅行当日に限って特別対応で振替授業を実施します)

2013年5月28日火曜日

近況報告

最近ブログの更新がついついサボり気味です。
毎日更新しよう!と決意して始めたはずなのですが(汗

少しだけ教室の近況報告です。

第2回全県模試を実施しました。
例年、第1回から第5の中でもっとも受験者数が少なくなってしまうのがこの第2回です。
1~2年生は3教科のみですしね。けれども、受験した生徒はテスト後の自己採点、見直しまでしっかりやっていってくれました。

教材作成の方も順調です。
コンテンツは9割方完成し、あとは細部の修正をして、印刷の段取りを手配するだけです。

また、ほぼ満席状態だった生徒募集ですが、良い講師が確保できて生徒の受け入れ体制も整いそうです。
6月中旬から若干名ですが、生徒募集を再開できそうです。

2013年5月10日金曜日

教材作成日記 歴史のこだわり


① 図表を用いて、語句を覚える。(ページ左側)
 覚える基礎語句をノートに書き出すなどして覚えて貰い、赤シートを使って確認します。
 図表が多用されているので、体系的に整理して理解することが容易です。

② 確認問題(TRYとEXERCISE)による演習
 基本的な問題で、基礎の確認をします。
 できるだけ簡単な問題で、アウトプットを意識していきます。

という基本構造は、歴史パートも同じです。

歴史ならではでこだわっているところは、

① タテの流れで歴史を理解する。

② 資料・史料を大切にする。

というところでしょう。

既存のテキストは、フォレスタも含め基本的に時代ごとに勉強していきます。
しかし、受験で必要なのは、歴史の流れを掴むことです。歴史のタテの流れとヨコの流れの両方の理解が必要なのです。学校の勉強や、通常の教材の勉強ではヨコの流れの理解はできますが、タテでの理解が不十分になってしまいます。

教育開発出版のマイクリアや、フォレスタゴールなどでは、テーマ史としてタテの流れで演習する項目も用意されていたりはします。どちらもとても良い内容です。
ですが、扱いが薄すぎます。不十分です。
ですが、本テキストでは、90%以上がタテの流れでの理解に力点が絞られていると言って良いでしょう。
もちろん、扱っている内容自体はタテに整理しようと、ヨコに整理しようと大差があるわけではありません。けれども、より体系的に流れを理解するためにはタテの流れで勉強することが必須になってくるのです。




資料や、史料(歴史文書など)もテーマ別に整理してあります。



人物写真などについては、wikipediaの中のパブリックドメインの画像などを多く利用させてもらいました。ちょっと画像の解像度が微妙になってしまったのがあるところが、ちょっと悩みどころです。

2013年5月9日木曜日

教材作成日記 地理のこだわり

暗記のコツというのは、インプットよりもアウトプットを強く意識することが大事。

というような記事を最近読みました。
つまり、覚えるときに必死になるよりも、覚えたことを思い出すことに努力すべきということです。

それは確かにその通りで、塾で知識を一通り詰め込んだあと、問題演習を必ず行うというのはそういうところが大切だからなのですよね。

分かった、理解した

というのも大切なのですが、
それを、

思い出せること、答えることができること、

さらには、

応用問題に利用できること、知識を活用できること

というのが大切になってきます。


現在製作中の、社会科の受験対策教材(名称未定)も、そのあたりには大いにこだわっています。

まず、地理パートから少しだけ紹介です。




① 図表を用いて、語句を覚える。(ページ左側)
 覚える基礎語句をノートに書き出すなどして覚えて貰い、赤シートを使って確認します。
 図表が多用されているので、体系的に整理して理解することが容易です。

 赤シートなどの利用は、SPRIXの「フォレスタ」のパクリですが、図表で整理したり資料写真を多く利用しているところが、こだわっている部分です。画像の色の使い方などは、育伸社のiワークを参考にさせてもらっています。

② 確認問題(TRYとEXERCISE)による演習
 基本的な問題で、基礎の確認をします。
 できるだけ簡単な問題で、アウトプットを意識していきます。

 TRYとEXERCISEという同じレベルの問題を2回繰り返す構造も、フォレスタのアイデアを模倣しています。
 ただ、実際にフォレスタを使っている塾関係者なら分かると思うのですが、フォレスタシリーズは社会科だけ問題構造が少し違うのですよね。英数理に関しては、TRYとEXERCISEは全く同じレベルの問題なのですが、社会科だけTRYが一問一答形式で、EXERCISEはやや実践的です。
 けれども、当テキストではその構造は採用せず、TRYとEXERCISEの内容に恣意的な差異はつけない方針にしました。

またTRYとEXERCISEの演習問題は、一問一答だけではなく、覚えた知識をいかに利用するかという思考力を訓練するところに力を問う問題を多く配置しています。
下の画像のように、図表を元に、知識を整理する訓練をします。
学校の中間テスト・期末テスト対策なら、フォレスタのように一問一答的な知識のアウトプットで十分なのですが、受験対策の場合は知識の活用が重要なポイントになってくるからです。
このあたりは、フォレスタが学校の定期テスト対策に特化したテキストであるのに対し、こちらが受験対策に特化したテキストであるという違いといっても良いでしょう。
ただし、問題は非常に平易です。
要求される知識は、「① 図表を用いて、語句を覚える。」のところで覚えて貰ったところだけで十分ですし、いくらか誘導が付けられているので、入試問題よりもずっと取り組みやすいです。
また、同じパターンの問題が繰り返されていますので、整理が苦手な生徒でも繰り返しの演習で自然と力がつけられます。



単純ですが、以上の繰り返しがテキストの基本構造です。
また、量的には少数ですが、入試問題の過去問や類題なども数単元ごとに入れ込んで、実際の入試問題にどう知識を活かしていったら良いかを感じ取って貰うつくりにしてあります。

また、知識レベルでは内容はかなり絞り込んであります。
例えば、世界の国々です。


覚えて貰う国は、22カ国に絞りました。
少ないです。フォレスタシリーズでさえ、29カ国ですが、それよりさらに少ない。
そして、国名を覚えると同時に、その国の必要事項も同時に少しだけ覚えて貰います。ただ国名を丸暗記するより、関連事項とセットにした方が記憶にも残りやすいのです。
ただ、29カ国同時にすべて覚えて貰うのは困難がありますので、実際に生徒に使用してもらうときは、地域ごとに区切って覚えて貰った方が良いかもしれませんね。
そのあたりの運用上のポイントも精査していきたいところです。

2013年5月7日火曜日

第2回全県模試

今週より、第2回全県模試の案内を生徒に配布しております。

日時 : 5/26(日)午後1時~

受験費用 : 3500円

中1~中2 英数国 / 中3 英数国理社

第2回の全県模試は、中1~2は3教科のみです。
夏休みに実施する予定の第3回は5教科で、費用は同じですので、ちょっとだけ損した気分になるかもしれません。

なお、全県模試は今年から費用が3000円から3500円に受験費用が増額されてしまいました。
それに伴い、模試の判定の仕組みや、成績表が更新され格段に分かりやすくなりました。

なので、当教室では、
1~2年生は夏休みの5教科で受験できるときだけ全員受験し今回は任意受験、3年生は毎回必ず受験するようにと話しています。

春休みに行った第1回の全県模試は、1年生を含めて多くの生徒が受験してくれました。
良い結果の出た生徒もいれば、いささか不本意な結果でしかなかった生徒もいます。教室では模試の結果を、1人1人に成績表の見方やこれからどう勉強していったら良いかなどを話ながら返すようにしています

成績表を1人1人に返していって嬉しかったのは、成績が良かった多くの生徒が、

「次もがんばりたい」

と、モチベーションを上げてくれたことはもちろんのこと、
イマイチだった生徒も、

「次はなんとかして成績を上げたい」

と、自分から言ってくれる子が多かったことです。
こういうことを、中3の受験生だけでなく、中1~2生でも言ってくれるのです

塾で、模試を実施することの意義は、生徒の実力を知ること・自分の実力を知ってもらうことや、生徒に入試に近い問題を演習してもらって力を付けて貰うことというのは確かに大きいです。
けれども、それ以上に生徒自身に「成績についての意識を持って貰うこと」という意味が何より大きいのだと思います。

しっかり勉強をして成績を上げてくれる生徒というのは、成績を上げたいと思う生徒です。
模試を通じて、成績や志望校、将来の進路について生徒は生徒なりにいろいろ考えてくれます。
だから、当教室では受験生である3年生だけでなく、1~2年生のうちからできるだけ模試は受けるようにして貰いたいと思っています。

だから、塾としてはただ生徒に模試を受けて貰うだけではダメなのですよね。
「成績表の見方」「志望校の選び方」「勉強方法」
そういったことを、できるだけしっかりと、生徒に伝えていきます。
そうしなければ、模試を受けて貰う価値が半減してしまいますよね。

2013年5月5日日曜日

社会科教材へのこだわり(2)

教材開発の第一弾として、社会科の受験対策教材を選んだのは、その必要があったからです。

塾教材は多くの出版社が出していますが、個別指導塾で使う満足のゆく社会科の受験対策教材は今のところ存在していません。

既存の受験対策教材は、どのようなものがあるのか、またどのような点で不足しているのか検討してみましょう。


1.中学校で配布される受験対策教材

まず、中学校で配布される受験対策教材です。




















































「社会の新研究」

良い点
解説が詳しく、自習用には比較的良い。
安い。

悪い点
つめこみすぎ。
簡単な問題から、難しい問題まで幅広すぎる。繰り返し学習にならない。
学力が高い生徒にしか使いこなせないのに、基本的なところから扱っている。
基礎から応用まで少しずつだけ入れ込んでいる。
不必要なカラーが多く、大切なところが分かりにくい。
印刷の綺麗さが重視されている反面、紙質が教材に向いていない。

総評
学校用教材なので仕方ないが、あらゆる生徒に対応できるようにした結果、あらゆる生徒に向いていない教材になってしまっている。
中学校で配布される受験対策教材は類書が多い。
少なくとも個別指導塾で使いたいと思えるような種類の教材ではない。


2.既存の受験対策教材(塾教材)


次に、既存の受験対策教材です。
良い教材として、挙げることができるのは、

・ フォレスタゴール(SPRIX)
・ 公立高校完全演習 SUMMER(学悠出版)
・ 公立高校完全演習(学悠出版)

の3点です。
これらはいずれも出来が良いです。























































「フォレスタゴール」

良い点
もっとも易しい受験対策教材。
高校入試の問題で問われやすい資料の読み解きや、思考力を問う問題を多くとりあつかいながら、非常に易しい。
基礎知識の確認から入っていて、個別指導用の教材として使いやすい。

悪い点
資料・史料がやや少ない・または小さい。
問題の質が微妙。入試対策については易しすぎる。

総評
個別指導用教材として、ほとんど唯一といって良い受験対策教材。
悪い点として挙げたところも、長所の裏返しでもある。
ただし、基礎確認から入っているものの、そのあたり通常版のフォレスタよりはかなり弱く、ある程度基礎知識がある生徒でないと扱いづらい。通常版のフォレスタほどの完成度はない。



































 「公立高校完全演習SUMMER/公立高校完全演習

良い点
「愛知県」の公立高校入試傾向にちゃんと対応した唯一のテキスト。
ほかのテキストは「愛知県対策」をうたっていても、微妙に外している。例えば、進研ゼミなどの通信教育もだいぶ外している。

悪い点
5教科合冊なので、問題量が少ない。
基礎知識の確認などSUMMERの方にちょっとあるだけで、入試レベルの問題集であるため難しい。
高い。段違いに高い。

総評
ある程度の基礎を身につけた上で使いたい。過去問を使って演習するようなもの。


3.受験レベルにまで対応できる通常教材(塾教材)

通常用の教材でも、受験レベルまで対応したテキストは数多くあります。

紹介するのは

新中学問題集(教育開発出版)
ウイニング(好学出版)
iワーク(育伸社)

これらも、とても良いテキストです。
一斉形式の集団授業で使うのなら、非常に完成度の高い教材だと思います。
ただ、これらはそれなりに難しいですし、受験対策でこれをすべて一からやり直すというのは困難です。
ここに挙げる3つの中では一番易しいのは「iワーク」ですが、このあたりを使いこなすには、少なくとも平均レベル程度の学力は必要でしょう。平均以上の力を持つ生徒も、最初に使うテキストとしてはハードルが高いと思われます。





































  「新中学問題集

良い点
基礎から実践的な応用問題まで幅広く取り扱う。

悪い点
個別指導用教材ではない。

総評
教育開発出版がもっとも力を入れて作っているであろう教材。
解説ページの内容、問題の質、ともにすばらしい。





















































  「ウイニング

良い点
新中問と比べて、2色刷で見やすい。
新中問と比べて、図表が分かりやすい。

悪い点
新中問と比べて、内容が甘い。

総評
新中問とは良く似たテキスト。コンセプトも近い。


iワークは写真取り忘れました。
後日修正UPします。



  「iワーク

良い点
フルカラーで図表が見やすい。
図表・資料写真などが豊富。
繰り返し学習ができる。
新中問やウイニングよりもやや易しい。ワーク系のテキストとしては、やや難しめ。

悪い点
新中問やウイニングなどと比べて、扱っている問題の種類は少ない。

総評
こちらも非常に定評のあるテキスト。


3.易しめの教材(塾教材)


易しくて、基礎知識の導入に向いたテキストで、良い教材はいくつかあります。
紹介するのは、

フォレスタ(SPRIX)
ウイニングスプラウト(好学出版)
中学必修テキスト(文理)
ニューベーシック(学書)
KEYワーク(教育開発出版)


ただ、これらのテキストは、学校の定期テスト対策には良いものが多いですが、受験対策にはまったくなりません。
































   「フォレスタ

良い点
基語句の確認には良い。
易しく、スモールステップ。
繰り返し学習ができる。
個別指導用に使いやすい。

悪い点
資料がほとんどない。

総評
良い教材ですが、受験に向けてという点ではまったく使えません。これを一通りやった上でフォレスタゴールなどを使うことが想定されているのでしょう。






































   「フォレスタ

良い点
めちゃくちゃ易しい。
分かりやすい。易しく、スモールステップ。
2色刷りで図表も見やすい。
写真や資料も意外とそろっている。

悪い点
内容が足りない。
なめてんじゃないのかってくらいにレベルが落としてある。成績中位以上の子には向かない。

総評
フォレスタよりも易しいという驚愕のテキストです。
当塾では通常授業では、社会科もフォレスタを使っていますが、正直社会科に関してはこっちにしようかとも迷いました。ただ、内容的に足りないところが多いことや、ほかの教科と指導のオペレーションが異なってくることを嫌って、採用を取りやめました。





















































   「中学必修テキスト

良い点
基礎知識が手厚い。
解説のページが1ページでコンパクトで、解説ページを見ながら一問一答式の基礎の確認ができる。
ワーク系のなかでもっとも易しい。
図表の整理のページの出来がだいぶ良い。

悪い点
基礎語句の確認までしか扱わない。ニューベーシックやKEYワークでは扱うような、ちょっとだけ応用の問題を扱わない。

総評
社会科については、とても良いテキストです。テスト前などに、生徒が自習したいというときにはよく貸し出しています。





































   「KEYワーク

良い点
使いやすいワーク系のテキスト。
要点はきっちり押さえてある。

悪い点
解説のページが中学必修テキストと同様に1ページにコンパクトにまとめられているが、ページハイチが解説を見ながら一問一答を解くことができない。このあたりは思想の違いなので、良い点と評価することもできるだろうが。

総評
良いテキストであるが、同じ教育開発出版の新中問と比べると、作り込んでいる感じがしない。






















   「ニューベーシック

良い点
出版社(学書)の対応が親切。

悪い点
内容がイマイチ。図表で整理する問題が最低。

総評
コンセプトがイマイチ伝わってこない、とりあえず作ったという教材に見える。
中学必修テキストと、構成は似てる。



さて、一通り見てきましたが、当たり前ですが、すべての面で良いテキストなんてありません。
どこかを重視すれば、どこかが弱くなります。
すべてを詰め込もうとすると、学校で配布される自習用の受験対策教材と同じようになってしまうでしょう。

今日紹介させてもらった塾教材も、ほとんどが使いようによってとても良い教材ばかりです。

そこで、開発するテキストは、


「作成中のテキスト(名称未定)


良い点
基礎的な知識の確認から始めるので、これまで勉強不足だった生徒でも扱うことができる。
ただし、高校受験に向けて優先度の高いものだけに絞る。
資料の扱い、図表の整理に力を入れる。
覚えるコツを自然と身につけることができる。
入試問題や、それに近い問題を配置し、基礎知識と知識の利用をリンクさせる。

悪い点(あえて重視しない点)
扱ってないタイプの問題が多い。
定期テストで点数を取るのにはまったく向かない。
受験対策としても、単体では問題量不足。十分でない。


総評
受験対策の導入編として、良いテキスト。
受験対策補助教材というニッチな目的にしか使えない。


以上のような評価のテキストを目指します。
そして、このテキストを使って、高校入試での社会科の得点力の倍増を目指します。

次回は、具体的にどのような誌面構成になっているかを、紹介していきます。





2013年5月4日土曜日

社会科教材へのこだわり(1)

オリジナル教材第一弾として、社会科の教材を開発中です。

どんなこだわりをもって、作っているのか。
そこのところを、ちょっと説明させてもらいます。

そもそも、社会科は暗記系の科目と言われています。
よく聞く言葉で、

「社会科は暗記系で、覚えるだけだから、塾で授業を受けなくても大丈夫」

個別指導塾で、一番需要の高い教科は、「英語」または「数学」で、次に「理科」、一番人気無しの教科が「国語」か「社会」になります。
社会科の需要が低い理由は、「暗記系で覚えるだけ」と考えられているからでしょう。

しかし、「暗記系で覚えるだけ」というのはある意味で正しいのですが、ある意味で不十分です。

社会科がほかの教科と比べ、「覚える」という行為が勉強をする上で大きなウエイトを持った教科であることは間違いがありません。
けれども、「覚える」というのは、それほど簡単なことではありませんし、「覚える」だけで十分なわけではありません。
実際に、「覚える」だけの教科のはずの社会科も、生徒によって大きな学力の開きがあります。この学力の差は決して単純な記憶力勉強量の差だけではありません。
社会科を効率良く学習のできる生徒と、それができない生徒には勉強方法に大きな違いがあるのです。

勉強方法の違いは、大きく分けて2点あります。

1.効率の良い覚え方をしているか
2.覚えた知識の利用の仕方を学んでいるか

この2点です。

まず1つ目の「効率の良い覚え方」ですが、一般的には以前にも少し記事を書きました。
こちらも参考にしてみてください。

暗記のコツ

けれども、こうした暗記のコツを身につけるのも訓練が必要なのですよね。
「覚え方」とか「学び方」というのは、できる人には当たり前のことであっても、できない人が独力で身につけるのは簡単なことではありません。だからこそ、それを伝えていくことが、個別指導塾の重要な役割になってくるのですけれども。


2つ目の「覚えた知識の利用」ですが、こちらは知識の応用の部分です。
分かりやすく具体例をあげれば、「一問一答タイプの問題では高い正答率を出すのに、入試問題のような実践的な問題では点数がとれない」というような生徒がいます。これは覚えた知識を上手に利用することができていないのです。

さらに言えば、知識をどう利用するのかをイメージしながら学ぶことで、覚える効率も上がってきます。ただ無闇に覚えるよりも、目的意識をもって体系的に覚える方が効率が良いのは当然です。

さて、教材作成の話に戻ります。

以上を踏まえて、

1.理解力が高い生徒が使っても、低い生徒が使っても、どんな生徒が使っても一定の成果がでる。
2.個別指導で使いやすいように、特別高い指導力がなくても高い成果が出しやすい。
3.生徒が自然と効率の良い覚え方ができる。
4.演習を通じて、暗記のコツを理解することができる。
5.覚えた知識の実際への問題への利用をリンクさせることができる。

以上のような点にこだわったテキストです。
従来のどのテキストよりも効率的な学習ができるテキストになる予定です。