2015年12月25日金曜日

数学 大問1 特訓

愛知県公立高校入試の一般入試を生徒に勝ち抜いて貰うために、もっとも重要となる内容の1つが大問1の特訓です。
つまり、計算問題などの易しい問題です。

ここはどの生徒にも落として欲しくない。
ボーダーの低い下位の高校であれば、このあたりさえ押さえておけば落ちないというくらいに大切な問題です。
また上位を狙う生徒にとっては、いかに計算問題を早くミス無く終了さえ、難問に挑戦する時間を作るかが問題になってきます。
時間さえあればもっと解けるのにという子は少なくありません。

塾の受験対策でも、このあたりは当然力を入れるのですが、地元平坂中学校では学校での指導で対策を行ってくれているようです。
毎朝、授業の前にプリントで計算問題演習をしているようです。
嬉しいですね。

本日、塾生の生徒と話していて、

「え、あれって受験対策だったの?」

などと言っていた生徒がいました。
中学校の先生がきちんと受験を意識して課題設定してくれているのを分かっていなかったようです。

「てきとうにやっていたけど、3学期になったら本気でやるわ」

と言ってくれていたので、取り合えず一安心なのでしょうか。

ただなんとなく演習するのではなく、受験の対策だと思って高い意識で望むのでは成果が違いますよね。


私が塾での指導で大切にしているのは、

「なぜこの課題をやらせるのか」ということを生徒にきちんと説明すること

です。

「これは受験でよく出るんだよ」

「これは定期テストで絶対でるんだよ!
 そうだ、賭けようゼ。もし定期テストに出なかったらジュースおごるから、出たらおごってよ」
(こういうと、かならず生徒はイヤダと言ってくれます)

「ここは定期テストにはでないかもしれないけど、高校になったらめっちゃ使うんだよね」

など。

ただなんとなく学ぶのではなく、学ぶことが必要だと生徒自身に感じて欲しいのです。

教師に言われたことをただ学ぶのでは、生徒はいつまでたっても自律した学習ができませんし、学習の成果も出にくくなってしまうでしょう。

生徒自身に自ら考え、学んでいって貰いたいと思います。

2015年12月23日水曜日

冬期講習実施状況

冬休みになりました。

冬休み直前のイベントで、昨日までの4日間に「単語特訓」を実施しました。
英単語を覚えるのが苦手な生徒のためのイベントです。

英語の学習や受験に必要な単語、熟語を効率良く覚えて貰いました。

「丸暗記」というのは、簡単なようでいて、それができていない生徒がたくさんいます。
ただ覚えたい単語を眺めていたり、ただ繰り返し書き取りをしたりしても効率良く覚えることはできません。
記憶し、テストし、思い出すという行程が必要になるのです。
その行程を効率良く行うことで、単語力を伸ばして貰います。

今回の単語特訓の参加生徒数は21名でした。
1つの級ごとに80個の単語を覚えて貰います。早い生徒では4日間で5つの級を進めてもらえましたね。


本日は、「宿題X-DAY」のイベントです。
自習で塾に来て貰って、学校の宿題を終わらせちゃおうという恒例企画です。
学校の宿題は早めに終わらせて、終わらせた後で自分で考えて、自分にあった勉強をしてもらいたいものです。
勉強というのは、宿題だからやる、学校や塾の先生に言われたからやるよりも、自分で何をやるべきか考えて行った方がずっと大きな力が身につきます。

また、25日(金)からは受験生向けの冬期「受験対策講座」を実施していきます。
入試に向けた得点力を伸ばします。




2015年12月22日火曜日

分かりやすい授業

私の知人の塾の先生で、次のような名言を持つ方がいます

「たかだか中学生の内容を、難しく説明する方が難しいわ」

です。

その先生が指導力の高い方だからこその、そのセリフだというのもありますが、実のところ教える側からすれば、中学生の学習内容なんて簡単なものです。
まさしく、難しく説明する方が難しいのです。

けれども、実際は、

「中学校の授業が分からない」

「一斉塾に通っていたけど、授業がわかりにくかった」

と言って、入塾説明にやってくる生徒がたくさんいます。

そうした生徒に「分かりやすい」と思ってもらえる指導をするにはどうしたら良いでしょうか。

いくつか、大切なポイントがあると思います。


1.生徒とコミュニケーションを取る

生徒がある単元の授業が「分からない」と感じるときは、多くの場合は本当にその授業が分かりにくいのではなく、その単元の前提となる知識が足りていない場合が多くなっています。

たとえば、小学校内容の分数計算ができない生徒に、分数係数の方程式を理解させようと思っても上手くいきません。

それを解消し、生徒がどこで躓いているのかを判断するために、生徒とのコミュニケーションが必要になります。
生徒の様子を観察し、言葉を交わし、つまずきポイントを探り出すのです。

そのためには生徒との良好な人間関係を築く必要もあります。


2.生徒の苦手を発見する仕組み作り

しかし、実際には生徒は自分でどこが苦手で、何が分かっていないのかが分かっていないことも多くあります。
分かっているつもりで、実際にやってみるとまったく出来ないということもあります。

生徒の苦手をコミュニケーションによって聞き出すのにも限界があるのです。

たとえば、当教室でも利用しているSPRIX社の「フォレスタ ステップ」を利用した指導です。
これは、単元ごとにレベルチェックテストというテストがあり、生徒にテストを受けてもらって出来なかった単元だけ勉強するという効率のよい講習用テキストになります。

こうした仕組みが分かりやすい授業の礎になります。


3.生徒のレベルに合わせた課題設定

生徒ひとり一人、学習のレベルは異なります。
基礎でいっぱいいっぱいになっている生徒に、高度な応用問題を扱ってしまえば、どんなに上手な授業をしても分かりやすいとは思ってもらえません。

問題集の中で、どの問題を選んで生徒にやらせるのか、その見極めが塾の先生の腕の見せ所でもあります。
ただこの見極めはなかなかに難しく、アルバイトやキャリア5年未満の若手社員では失敗することが多くなってしまいます。

当塾では通常の授業で「フォレスタ」を利用しています。
このテキストは難しい問題には印がついていて、生徒のレベルにあわせて問題を選ぶことが簡単にできるようになっています。
フォレスタを利用することで、アルバイト講師の多い個別指導塾でも失敗を起こしにくくなります。

また、当教室の場合は「フォレスタ」では物足りないという生徒のために、さらにワンランク上のテキストも併用していますが、その問題選びについては各講師にまかせず、私が直接管理できるシステムを作っています。


4.教えやすい環境づくり

生徒にとっての「分かりやすさ」は、指導者側の「教えやすさ」でもあります。
余裕をもって指導できるからこそ、分かりやすいと思ってもらえるのですよね。

「フォレスタ・フォレスタステップ」などの教えやすく、生徒本人のレベルに合わせた教材選び、
他の生徒が気にならない個別ブースでの学習
指導システムの統一と徹底、
指導するための事前の準備
生徒が熱心に受講したいと思ってもらうために進路指導

などなど


「分かりやすい指導」をするといのは、簡単なのですが、同時に難しいのです。
「分かりやすい指導」をするための努力は決して怠ってはいけません。

2015年12月17日木曜日

合格ボーダーの変化

高校入試・大学入試の合格ボーダーは、年度によって多少の変化があります。
ただ、無責任などう考えても間違っているだろうという噂も多くあります。

以下、合格ボーダーの変化についての特徴です。


1.多少の上下はあるものの、全体的には低下さがる傾向にある

 少子化の影響でしょう。
 西尾市周辺の高校すべての直近5年間くらいの詳細なデータを検討しても、ボーダーが上がっている高校はありません。
 人気が上がっているといわれる学校でも、ボーダー維持が精一杯です。


2.毎年「今年は~~だから、ボーダーが上がる」という噂がながれる

 誰が流してる噂なんだ。ほんとにもう。
 生徒や保護者が不安になるのでやめてほしいです。
 受験は水モノですので、たしかに上がったり下がったりはあります。運不運もあります。しかし、愛知県公立高校入試に限っていえば、受験者数調整もありますので極端な変化はありえません
 大学入試は、大手大学の場合は高校入試と比べて募集人員が多いですので、極端な変化はないでしょう。


3.募集人員が少ないところはほんとに水モノ

 募集人員が少ないところは確かなことがいえません。高校入試でも大学入試でも。
 具体的には単科募集をしている工業科の高校などは。
 もともと、過去の合否追跡結果の資料も乏しい上に、年度によって明かに傾向が違います。運不運が出ますね。

※ 工業科など専門学科の公立高校は単科募集のところと、一括募集のところがあります。
 一括募集の場合は、全科でまとめて募集され、合格後に進学する科やコースが振り分けられます。望んでいるコースに進めない可能性があるというデメリットがあります。
 単科募集の場合、科ごとに生徒が募集されます。受験者数の増減により、難易度が乱高下するというデメリットがあります。
 例えば、当塾の地元の碧南工業高校は単科募集です。刈谷工業は機械科と自動車科だけ一括されています。一括募集のところというと、私の生まれ故郷の地元の豊川工業などは全科一括募集でしたね。


たとえば、今年の入試でも全体的にボーダーが下がるだろうなとは予測できます。

例えば、私立の併願の入試なのですが、一部の高校での受け入れ下限が下がっているように思えます。
下位の私立高校の場合、一定以上の内申点を獲得している生徒は筆記試験の結果をまたず、合格させるという暗黙の了解があります。
 その基準となる内申点が下がってきているようです。

 例えば、星城高校は例年この基準が25程度だったと思われるのですが、今年は24で大丈夫なようです。そのほか、27以上じゃないとOKが出なかった私立高校が26でOKが連発されているように思えます。
 もっとも、部活動の実績などでこの基準が引き下がられることも例年からありましたので、確実なことではありません。間違いのない情報については、本年度入試が終わって全県模試の追跡結果などが出る来年の夏を待たなければならないでしょう。

 また、来年は公立高校入試の制度に若干の修正があるため、多少の波乱はあるでしょう。

2015年12月16日水曜日

塾の経営について

中土井鉄信氏という、学習塾の経営コンサルティングをなされている方のメルマガを購読しています。

中土井氏のコンサルティング会社 MBA のHP

経営コンサルティングの方だけあって、教育者というより経営者というタイプの方ではありますが、学ぶべきことは多くあります。
メールマガジンでは、それほど深く掘り下げてはくれないのですが、とてもためになる記事も多くあります。塾で働いている人間には、登録がお勧めです。


先日、そのメルマガの中で、中土井氏が塾経営で気を付けることを5つ上げられていましたが、塾経営のコンサルタントを仕事にするだけあって実に的確な指摘です。

★自分の思いをそのまま顧客にぶつけない
★ビジネスを切り捨てない(教育を切り捨てない)
★保護者を無視しない
★近隣を無視しない
★学ばない

以上、5つですが、所感を順番にあげます。

★自分の思いをそのまま顧客にぶつけない

気持ちだけでは塾経営ができないということです。
生徒を導きたいという、こう教えたい、というだけでは塾は成り立ちませんし、生徒も付いて来ません。
中土井氏は「その思いをどういう風に表現すればよいのか、その思いをどう具体的にするのかを徹底的に考えること」が大切だと言っています。

・ どう指導するか
・ どのような形で生徒に授業を受けさせるのか
 等々

具体的なノウハウがしっかりできていないとダメだということです。

個人塾などの学習塾は開業したものの、多くの塾が生徒を集められないまま廃業していくケースがかなり多いです。
その多くが、私からみても教えるためのノウハウ、経営のためのノウハウが足りないために必然的に失敗しているように思えます。
しっかりとノウハウがあり、十分な準備ができている場合はそうそう経営に失敗することはありません。


★ビジネスを切り捨てない(教育を切り捨てない)

「経営として塾を考えなければダメ!経営は、ボランティアではないから、どこまでが料金が発生して、どこからが無料の付加価値の部分なのか、しっかり区別をすることだ。そうしな
いと、生徒や保護者の犠牲になってしまって、結局は、塾経営が長く続かなくなってしまう。」
これが中土井氏の言葉です。

ときどき、無料サービスの多すぎる塾を見かけます。
志は良いのですが、そういう塾は破綻しやすいでしょう。

無料サービスは、サービスの質の低下を招きます。
生徒は「無料だから」という軽い気持ちで受講することになります。授業や指導の質よりも、無料であることや費用を抑えることを重視した質の低い生徒ばかりが集まるようになります。
そうなると、塾から「真剣に勉強しよう」という空気が消えてしまいます。
生徒の質が下がれば、塾の質も下がります。

私は講習や授業を受ける生徒に言います。
「講習の授業は1時間で君の1ヵ月分のおこずかいくらいの費用がかかってるんだぜ」
と。

生徒には、しっかり勉強してもらい、元を取って貰いたいものです。

有料だからこそ、生徒も本気で指導を受けるし、教室の質が保たれるという部分があります。
塾の仕事は「生徒や保護者に阿る」ことではありません。
「生徒を導き、生徒や保護者の期待に応える」ことが仕事です。
もっと言えば、「生徒の成績を上げること」これに尽きます。
そのためには教室の質を厳しく保持していかなくてはなりません。

テスト前対策の「定期テスト対策 ミニテスト」や「自習部」など、当塾では無料でのサービスももちろん多く行っていますが、有料の部分と無料の部分はきっちり線を引かなければなりません。

そうでないと、教室が崩壊してしまうでしょう。
以前、会社員として働いていたときに、教室担当者がそのあたりを理解していないことが原因で崩壊して取り返しのつかないところにきてしまった教室をいくつか見てきました。
そんな教室を出してしまったことは会社にとっても痛手ですが、そこに通う生徒はもっと不幸です。
学習塾というのは生徒の人生の一部を請け負っているのですから、責任をもった教室運営を行わなければなりません。


★保護者を無視しない

「生徒が直接顧客、保護者が間接顧客なのです。両方の顧客に関心を示すことが重要なこと。」
と中土井氏は言います。
具体的には、顧客である保護者に対して電話営業をして信頼を勝ち取るように薦めます。

ここは、私が十分にはできてないところです。
電話営業めんどくさいです。手が足りません。

定期的な保護者面談(希望者のみ)や保護者向けの進路説明会などを実施していきますが、それで精一杯です。
このあたりの営業努力が足りないところは、私の限界なのでしょう。


★近隣を無視しない

「教室の近所の方々と情報交換をし、極力自分の塾のファンになってもらう。」

これも私は何にもやってませんね。
ほんとうに塾経営で成功している方々が、このあたりの努力を怠らないのは分かっているのですけど。
地域の行事ごとに出たり、生徒の学校行事に参加したりなどなど。やった方がいいことは分かりますが、つい教室に引き籠もってしまっています;;


★学ばない

多くの塾経営者が、
「自塾のあるマーケットの競合塾の研究をしない」
「業界のことや教育のこと、経営のことについて学ばない」
という欠点があると、中土井氏は指摘します。

実際に多くの学習塾が、自分の思い込みでの素人経営、素人指導を行っているという現実があります。
以前私が独立する前には、会社員として教室の運営を行っていました。
同じ会社の社員の中にも、何も考えず何も学ばない人と、日々熱心に勉強をする人と大きな差がありましたね。
個人塾や私のようにフランチャイズを利用して起業する者も少なくない業界ですが、起業する者にしても勉強熱心な人とそうでない人の差は大きいです。

私は当教室を開くのにあたって誰よりも研究したという自負がありますが、開校した以降も忙しくても学び続けていくべきでしょう。
また中土井氏のセミナーも聞きに行きたいですね。
いつも、無料セミナーだけうかがうフリーライダーで恐縮なのですけれども。

2015年12月11日金曜日

ウイニングスプラウト 大改訂

さて、中学校の方では三者面談の最中です。

生徒の報告を聞くと、内申点はあがっている子がやはり多いです。
がんばってくれた成果なのでしょうが、今年は若干採点が甘いんじゃないかという気もします。
3つ4つ上がるのが当たり前といった感じになってきました。


さて、それはさておき。

好学出版のウイニングスプラウトが大改訂されていました。
見本を見てビックリです。
新ワークの方もだいぶ大きくかわったのですが。
新ワークの英語や社会などは特に良く使い勝手が改良された印象でした。

ウイニングスプラウトは、社会科など良くなっているなという教科もあるのですが、明らかに劣化したんじゃないかという教科もあります。
たぶん、制作したスタッフ自体が大きく変わったのではないでしょうか。

たとえば、英語なのですが、

① 全体的な難易度向上

② 特色2色刷り→墨1色刷り に色数減

③ 大幅なページ数削減
  (基礎問題中心の削減)

④ 単語確認問題の省略

⑤ 縮刷解答を取りやめ、平凡な模範解答に変更

というような具合です。
トコトン易しいところが売りであったスプラウトの特徴が消えました。
国語なども1色刷に変更など、残念なポイントがかなり増えました。

ページ数や色数の変更などこもごも考えると、印刷するのにかかるコストは半減しているでしょう。

今日から始めた冬期講習の日程組が一段落して暇になったら、また詳しいレビューは改めて上げます。
これは昨年までスプラウトを使っていた教室は、採用の見直しを検討する余地が出てきたでしょう。

2015年12月10日木曜日

中学校 三者面談

中学校の三者面談が実施中です。

今年はうちの塾生は内申点が上がっている子が多いようです。
一番よく上がってる子は、今のところ内申33→3924→30生徒でしょうか。

もっと成績下位層なら6つくらい上がることは珍しくないのですが、上位層でこれはなかなかです。
下位層の生徒の場合だと、1度に10以上も上げる生徒も過去にはいました。
数字にしてみればそれだけですが、がんばった成果ですよね。


例年、2学期の内申点は生徒に志望校のレベルを下げさせるために厳しく出して、3学期でやや甘くなることが多いように感じていましたが、今年はだいぶ基準が甘めなような気もします。

内申点によって、だいたい受験校が決まってしまいます。
ここで内申点が出たことで、また個別に進路指導をしていきます。

2016年度 中学生塾用通年教材 改訂予定覚え書き-教科書改訂-

スプリクス
フォレスタ    個別指導用    A4英数理社    基本教材    改訂
フォレスタドリル    個別指導用    A4英数    追加問題集  改訂
フォレスタステップ    個別指導用    A4英数理社    講習用教材      一部改訂
フォレスタゴール    個別指導用    A45科    受験対策教材    改訂なし

・ ドリル 追加問題集です。フォレスタと併用が前提です。
・ ステップ 夏期講習や冬期講習を体系的に行うためのテキスト
・ ゴール 易しく効率良く受験対策をするために考えられたテキストです。

いわずとしれた最高品質の元祖個別指導用テキストです。
対抗する教材がだいぶ増えましたが、その品質からフォレスタの一人勝ち状況は変わらないでしょう。当然、当塾でも全面採用です。
フォレスタステップは教科書改訂の影響の大きな理社のみの改訂です。

また、フォレスタは来年度は更なるブラッシュアップのために教科書改訂の予定のない来年度にもさらに改訂となる可能性が高いということです。

教科書に合わせて改訂し、実際に1年使ってみて問題点を洗い出すという森塾だからこそできる方針です。すごすぎです。


学書
スパイラル個別指導用    A4英数基本教材改訂
スパイラル演習問題集個別指導用    A4追加問題集新刊
オンリーワンA4英数理    
一部改訂
NEW BASIC    ワーク系A45科基本教材   改訂
教科書ドリル-    A4英数    補助教材改訂
ビューポイント実力養成型    A45科    基本教材  一部改訂
教科書対策テスト-    A45科    テスト改訂

・ スパイラル
 フォレスタの劣化版です。フォレスタドリルに相当する演習問題集が新刊されます。演習問題集は数学のみです。
・ オンリーワン
 非常に易しい問題集で、繰り返しの演習が特徴です。問題量がとても豊富です。
数学と理科が改訂で英語はそのままです。
・ NEW BASIC
 標準的なワーク系のテキストです。ワーク系にしては問題量が多くなっています。
・ ビューポイント
 問題量が豊富な実力養成系のテキストです。
他出版社が教科書準拠教材のみを改訂しているのに対し、学書はほぼすべてのテキストを改訂してきました。

問題集の種類が多く、全般的に問題量が多いものが多いことが特徴です。 スパイラルオンリーワンなど、「本誌縮小型」の模範解答を採用するテキストが多い。
ただどのテキストも、他社でより良いものがあるように思います。

小学生用になりますが、あいキャン英語で25級以上が追加で新刊されます。


教育開発出版
Keyステップ個別指導用    A4英数    基本教材    改訂
Keyワークワーク系A45科基本教材  改訂
Keyテスト- A45科テスト改訂
マイクリア実力養成型    A45科基本教材  改訂なし
マイクリアドリル実力養成型    A4理社追加問題集  改訂なし
新中学問題集実力養成型    B55科基本教材  一部改訂
新中学問題集アシスト実力養成型    B5英数理社補助教材  一部新刊

・ Keyシリーズ
 教科書に準拠したテキストはKeyシリーズとなっているようです。
 Keyステップはフォレスタに対抗しつつも、オリジナルの構成になっているテキストです。書く単元に2段階のレベルの問題が載っていて、1冊で異なるレベルの生徒を指導できるようになっています。巻末に宿題用の問題も載っていて、全体的に問題量はかなり多いでしょう。
 Keyワークはワーク系のテキストの中でもやや易しめで分かりやすいテキストといえるでしょう。反面、やや問題量が少なくなっています。
・ マイクリア
 数学などはとても宿題が出しやすいテキスト構成で、当塾でも一部の上位の生徒のために採用しています。理社は全学年向けのみで、マイクリアドリルが別冊で使えてかなり重宝します。
 2017年に改訂が予定されています。楽しみです。
・ 新中学問題集
 超定番の網羅的な問題集です。とても良いテキストなのですが、問題量が豊富すぎて塾の授業ですべての問題を扱うのは至難になります。
 教科書改訂の影響の大きな公民と地理が改訂されるそうです。資料などが新しくなります。
 一部のみ改訂ですが、最近大きな改訂があったばかりですからね。
 一斉形式の学習塾で、このテキストを用いての指導を補うために、新中学問題集アシストというテキストが出版されていますが、昨年新刊の英数に追加されて今年は理社が新刊されます。

このほかに私立中学校に対応したレアなテキスト、「数BEKI」などがあります。西尾市では私立中の生徒が少ないため使う機会がありませんが。


文理
中学必修テキスト    ワーク系A45科    基本教材改訂
教科書ワークA45科    基本教材    改訂
WinPass実力養成型    A45科    基本教材一部改訂
実力錬成テキスト    実力養成型    B55科    基本教材改訂なし

教科書ワークは市販もされている易しいテキストです。
中学必修テキストは標準で確認テストも添付されるワーク系のテキストです。
WinPassは国語以外が改訂される予定です。個人的にWinPasshは好きなテキストです。


好学出版
ウイニングスプラウト    -    A45科    基本教材    改訂
新ワークワーク系A45科    基本教材改訂
ウイニング実力養成型B55科    基本教材改訂
ウイニングPLUS実力養成型B5英数国    基本教材改訂なし
ウイニングフィニッシュA45科    受験対策教材改訂なし

・ ウイニングスプラウト
 あり得ないほど易しいテキストです。塾教材のなかでダントツに易しい。
 当教室でも国語などで採用させてもらっています。
・ ウイニングフィニッシュ
 受験対策教材の中で、かなり良い出来のテキストです。2017年に改訂予定とのことです。

 今回の改訂は、かなり改訂の内容が大きくなり、細部だけでなくテキストの構成なども大きく変わる場合があるとのことでした。できあがりに期待です。一部テキストは既にサンプル版が印刷できているそうで、昨日サンプルをいくつかもらえるようにお願いしました。届くのが楽しみです。

 また通年教材ではないのですが、好学出版からは「受験完成シリーズ」「受験基礎シリーズ」が実に素晴らしいテキストです。講習時のイベントなどに利用したいものです。


エデュケーショナルネットワーク
スマートワーク個別指導用A45科    基本教材新刊
(栄光)ワーク    ワーク系    A45科    基本教材   改訂
自立学習新演習実力養成型A45科    補助教材改訂なし
必修新演習neo実力養成型A45科    基本教材改訂なし
標準新演習実力養成型A45科    基本教材改訂
発展新演習実力養成型A45科    基本教材改訂

穴埋め形式が好きな出版社。とりあえず穴埋めにすれば易しくなると勘違いしています。
スマートワークが新刊ですね。
テキストの対応学年や教科が幅広いところが良い。
カタログからいつのまにか「ブリッジワーク」が消えていました。

育伸社
個別学習ワークパーソナル    個別指導用A4英数    基本教材    改訂
i ワークワーク系もどき    A45科基本教材改訂
ジャック21A4英数    補助教材改訂なし
シリウス21A45科基本教材改訂なし
錬成テキスト実力養成型A45科基本教材改訂なし

・ パーソナル
 フォレスタに対抗しつつも独自性の高いテキストです
・ iワーク
 ワークと名がついていますが、かなり独自性が高く、実力養成系とワークの中間的なテキストというべきでしょうか。理社は資料が豊富でフルカラーです。
 今回の改訂でもっとも力を入れているようです。
・ ジャック、シリウス
 「α」「標準」「発展」の3段階の難易度のテキストがあります。ジャックはシリウスに連動した問題集になります。穴埋めが多いです。

年度末くらいにはパンフレットができるそうです。

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2016年の教科書の改訂に合わせて、多くのテキストが改訂されます。
今回の改訂は小改訂で、次回の改訂と比べれば小さな変化らしいのですが、それでも教科書によっては5割近くの変更になるということです。

全般的に、各出版社とも教科書準拠のテキストのみの改訂でいっぱいいっぱいのようです。
だいたい1~2月頃にテキストが完成する見込みとなっているところが多いようです。

2015年12月9日水曜日

SSS進学教室 西尾教室 の個別指導

冬期講習と同時に、新入塾キャンペーンを実施します。

今日は改めて当塾の売りをアピールさせてもらいたいと思います。


SSS進学教室の授業は、生徒3名に対し講師1~2名の個別指導です。
他の個別指導塾と違うのは、

しっかりとした指導ノウハウ

があるところです。
当たり前といえば、当たり前なのですが、これにつきます。

これを説明するには、他の個別指導塾でアピールしていて、当塾では決して言わない売り文句を上げるのが早いでしょう。

つまり、

「あらゆるニーズに応えます」
「塾だけど家庭教師」

こういった文句は絶対に使いません。


むしろ、あらゆるニーズに応えるような塾はまともな塾ではないでしょう。

某個別指導塾の広告に、以下のようなものがありました。

正確も学力も違えば、学習スタイルや教え方が違うのは当たり前。
そんな当たり前をとことん追求するのが、私たち(塾名)です。

たとえば、苦手な数学・英語を総復習する

たとえば、先取り学習で得意を伸ばす

たとえば、受験に向けて応用力を伸ばす

当教室の場合はまるで違います。

ほとんど真逆です。
可能な限り、生徒によって指導に差が出ないように努力します。

生徒の性格や個性がさまざまなのは当たり前のことですが、どの生徒も受験する入試は同じ問題です。どの生徒にも同じ問題で同じように指導します。
生徒の学力のレベルに応じて扱う問題のレベルは考慮します。
学力が高い生徒はハイレベルな問題まで扱い、学力の低い生徒は優先度の高い問題だけを扱います。しかし、教え方が違うということはありません。

特別扱いするとしたら、私立中高の志望者や推薦入試での受験志望者など、特別な進路志望を持つ生徒くらいでしょうか。

「フォレスタ(個別指導専用教材)、生徒のレベルに合わせてマニュアル通りに教えれば中学校の定期テストで点数がとれる」

「フォレスタステップ(講習用教材)のレベルチェックテストで、弱点を確認してから対策していけば、効率良く苦手単元の復習ができる」

「愛知県の公立高校入試にはこういう問題が出題されるので、この問題集を使って指導すれば得点力が向上する」

「多くの模試業者の中で、愛知全県模試が愛知県入試にもっとも似ていて、本番に向けた練習として最適である」

「私立中学校に通学している生徒には、私立中学校のカリキュラムに対応したテキストを使って指導する」

以上のような指導ノウハウの積み重ねがあります。

指導ノウハウがあるから失敗がありません。家庭教師の素人判断の指導では、たまたま上手くいったり、失敗したりになってしまいます。

学習塾は家庭教師とは違います。
生徒や保護者の御用聞きでもありません。

学習塾はきちんとした学習指導で、生徒の学力ないしは成績を上げるのが仕事です。

そして生徒の学力や成績を上げるためには、確固とした指導ノウハウのもとで適切な指導を行うことが何よりなのです。

私が日々、受験傾向を研究したり、指導用教材を研究したり、地元の定期テストの問題を回収して傾向を研究したり、場合によっては他塾の指導ノウハウを研究するのも、自教室の指導のノウハウの質を上げ生徒に適切な指導をするためなのです。

2015年12月8日火曜日

学歴と進路~勉強するとお金になる~4/4

さて、昨日までの記事で、「高校」や「大学」に進学して、学歴を稼ぐことは経済的に有利だという話をしました。

ただ、これは即座にすべての生徒が大学に進学すべきだという話にはなりません。
生徒ひとり一人、個性や考え方、人生観、家庭の事情さまざまです。
学習塾は生徒の近くにいる大人の一人として、生徒本人の意志や気持ちを尊重していく義務があります。

ただ、生徒本人の意志や気持ちを尊重することと、無責任に放置することはまるで違います。


私は塾人として、常々保護者の方々に頼みたいと思っていることがあります。
それは、「自分の子供の将来にきちんと関心を払って欲しい」ということです。

ときどき、「本人の意志を尊重する」という耳障りの良い大義名分のもと、生徒をほったらかしにする保護者の方もいます。
けれども、子供というのは将来を選択する上で必要な知識がありません。
「高校」や「大学」に行ったら何が違うのか、人生がどう変わるのか。
将来の職業、生活がどう変わっていくのか。
大人が教えてあげない限り、子供は永遠に知らないのです。

なので、

勉強をした方が良い理由を具体的に伝えて欲しい
 1.勉強自体の楽しみ、おもしろさ
 2.勉強することでの学歴に対する有利さ
 3.学歴を得ることへのメリット

保護者(ご両親)の希望を伝えて欲しい
 保護者の立場で、子供にどうして欲しいのかをきちんと伝えて欲しい
 「大学に進学して欲しい」「高校卒業後、なるべく早く独立して欲しい」など
 できるだけ具体的なプランニングを提案してあげられたら一番だと思います
 そこで初めて子供は自分の将来を考えることができます。
 保護者の言う通りの人生設計を目指そうと同意する子もいれば、それに反発して別の道を目指したいという子も出てきます。けれども、考えるチャンスをあげない限り、子供は何も考えずに大人になってしまいます。

その上で本人の意志を尊重して欲しい
 子供のために保護者が人生のレールをひいてあげたとしても、そのレールに沿って生きていこうという子もいれば、別のレールを見つける子もいます。
 それぞれ家庭の事情もあると思いますが、できる範囲で本人の意志を尊重してあげて欲しいと思います。
 誰にとっても一度きりの人生です。
 できるだけ後悔のない生き方をさせてあげたいものです。

本人の努力を認めてあげて欲しい
 たとえば、学習塾に通うという行為は、生徒本人のためになることです。
 保護者の方からすれば、「お金を払って通わせてあげている」ことになります。
 だからつい「休まず通って当たり前」だと保護者は考えてしまいがちです。
 けれども、学校が終わって、部活動に出て、疲れ果てた体で塾に通うのです。辛いときもあります。できれば、「よく頑張って塾で勉強したね」と評価してあげて欲しいものです。
 学習塾での勉強に限った話ではないのですが、人というのは他人に認められてはじめてモチベーションを維持できるのです。まして、彼らはまだ子供なのですから。


塾では学習指導の他に、進路指導(進路情報など)では生徒や保護者の手伝いをすることはできます。
私も塾人として、精一杯やらせていただいてます。
けれども、最終的に決断するのは生徒とその家族でしかありません。

2015年12月7日月曜日

学歴と進路~勉強するとお金になる~3/4

さて、前回の記事で学歴によって、収入の格差が大きいことを説明しました。

高卒の場合と大卒の場合では生涯賃金の期待値は1億5000万円以上の格差が出るのです。

ですが、高卒で働くか、大卒で働くかは高校を卒業するときに選ぶのではありません。
どの高校に進学するかを選択した時点で決まります。

つまり、生涯賃金の期待値1億5000万円の格差は高校選択の時点ですでについているのです。

資料を通して詳しくみてみましょう。

大学別進学率です。
公平を期すために、専門学科は省略して普通科のみをまとめてあります。


● 高校別卒業後の進路(西尾市近郊の普通科)
((括弧内)の数字は一般入試合格者の平均内申点)

4大
国公立
4大
私立
ほか進学浪人就職
刈谷高校
(42.9)
54 %18 %
28 %
西尾高校
(40.5)
42 %40 %3 %15 %
西尾東高校
(33.1)
25 %59 %10 %5 %2 %
碧南高校
(28.5)
6 %64 %10 %5 %2 %
吉良高校
(26.6)
8 %46 %30 %1 %15 %
一色高校
(23.4)
1 %23 %33 %
42 %

たとえば、合格者の平均内申が27以上普通科の高校を卒業すれば、ほぼ100%大学に進学することになります。

高卒と大卒での生涯賃金の期待値に1億5000万円以上の格差があるといっても、大卒であれば何でも有利というわけではありません。
高卒であっても「卒業する高校」によって生涯賃金の期待値は大きく変わりますし、
大卒であれば「卒業する大学」によっても生涯賃金の期待値は大きく変わります。

具体的に言えば、

高卒で就職をするなら「一色高校」や「高浜高校」を卒業するより「鶴城丘高校」や「刈谷工業高校」を卒業する方が有利です。

大学卒業後に就職するなら「一色高校から推薦で下位の私立大学」を卒業するより、「刈谷高校から難関大学」を卒業した方が有利になります。

先だっての生涯賃金についての資料に準じるなら、表に上げたような高校のランクを1ランク上げることができれば、生涯賃金の期待値を数千万円程度上げることができる計算になります。


専門学科など、ここに載せた以外の高校についての資料もありますので、塾生はいつでも聞いてください。


さて、学歴を積み重ねることへの経済的メリットについて説明してきましたが、
次に実際にどれくらいの生徒が高校や大学に進学しているか見てみましょう。


● 大学進学率

197019902010
27.3 %33.4 %56.4 %
6.5 %15.1 %45.2 %
合計
17.1 %24.6 %50.9 %

進学率上がってますね。特に女子の進学率の上昇はめざましいです。
私たちが学生だった頃の倍以上です。

少しわりの良い仕事が得たいと思うのなら、大学は卒業していて当たり前という世の中に変わってきているのでしょう。

1世代前には4人に1人が大学進学だったのが、現在では2人に1人が大学に進学している都合になります。


また、高校の進学率ついても見てみましょう。
現在の高校進学率は98%弱という統計がありますが、これには数字のトリックがあります。

実はこの98%という数字は「通信制高校」や「定時制高校」などを含んだ数字なのです。

全日制高校への進学率はおよそ92%になります。
特に、愛知県に限った場合でいえば全日制高校への進学率は90%程度になります。
くわしくは、愛知県の公表している資料を参照してください。

全日制高校に進学できない生徒は、定時制高校や専修学校と同時に通信制高校に入学します。最近では定時制高校への進学は減っていて、専修学校への進学が増えています。このあたりの事情については、過去の記事で何度か触れていますので事情は省略します。

まとめると、

大学以上に進学する生徒     約50%
全日制高校に進学する生徒    約90%
全日制高校に進学できない生徒 約10%

この10%という数字はかなり大きいと考えます。
この数字を生徒に説明すると、多くの子が驚きます。とくに、成績下位10%に入っている生徒や入りそうな生徒は慌てます。
全日制高校に進学するのに成績が足りない生徒の多くが、「自分が普通に高校に進学する未来を疑ってもいない」のです。

成績の不足が未来の可能性を閉ざしてしまうことを、大人は子供たちにきちんと伝えるべきでしょう。

2015年12月6日日曜日

愛知県 公立高校入試 試験要項の変更 についての情報のまとめと予想

予定していた「学歴と進路~勉強するとお金になる~3/4」の更新は明日に延期です。



29年度入試、つまり現在の中2生から少しだけ愛知県公立高校入試の制度が変わります。


細かな部分については、教育委員会でもまだ検討中の部分もあるようですが、少しだけ新しい未確認情報があります。


さて、まずは既知の情報を確認してみましょう。
公表されている正確な情報は、愛知県のこちらの資料を参照してください。

公表されている情報のまとめ


① 推薦入試が推薦枠という形で一般入試に統合される。

  これは岐阜県や他のいくつか都道府県で実施されたのと同じような変更でしょう。
  生徒の体感的には、推薦入試が無くなったと感じられることでしょう。

② 問題量の増加20点→22点、40分→45分

  各教科の配点が2点ずつ増え、時間も延長されます。
  英語については現在リスニング10分、筆記35分のところが、リスニング10分筆記40分に延長されます。

③ 群グループ制の改正

  三河一群、二群が統合されます。(西尾市の生徒には事実上あまり影響がありませんね)
  また尾張地域でも一部が見直されるそうです。


さて、以上が決まっている内容ですが、まだ正式決定が為されていない部分もあります。

未定な内容

①について
 → 具体的な入試日程

②について
 → 具体的な出題問題、またそのパターンと配点
 → より思考力・判断力・表現力が問われる出題とだけ

③について
 → 具体的なグループ分け

です。

ただし、ある程度の推測はつきます。

変更についての予想

①について
 → 具体的な入試日程

 予想 現在の一般入試の日程よりやや早くなると思われます

 予想の根拠

 推薦入試が統合された他都道府県の日程
 また出題問題の変更より、採点に時間が掛かるようになると思われるため


②について
 → 具体的な出題問題、またそのパターンと配点
 → より思考力・判断力・表現力が問われる出題とだけ

 予想 1題2点以上の問題の出題
     (1題1点の原則の廃止)

     全体的な出題傾向は、現在のものを維持し、
     論述問題・作図問題など負担の大きな問題の出題
     例1 数学の証明問題が穴埋め式から記述への変更
     例2 英語の自由英作文問題の出題

 予想の根拠

 1題が2点の問題の出題については、某所より中学校長には既にそのような内容で通知がなされているという未確認情報を聞きかじっています。

 また、思考力・判断力・表現力が問われる出題という意図から、証明問題や英作文問題の出題形式の見直しが想像されます。
 これを機会に、これまで愛知県では出題されず、愛知県以外の都道府県で流行している出題形式が導入される可能性が高くなります。
 愛知県の入試問題というのは、これまでだいぶ古くさかったのですよね。良い問題が多かったとは思うのですけれども。

ただし、あまり大きすぎる変更をすると、対応できなかった生徒が大勢受験に失敗することも考えられますので、出題傾向を一度に大きく変更することはないでしょう。


③について
 → 具体的なグループ分け

 予想 西尾市周辺は大きな変更なし

予想の根拠

 現在のグループで大きな問題はないと思われます。


予想が外れてしまったらほんとゴメンナサイなのですが、
実際にどのような問題が出題されるかは、実のところ蓋を開けて見るまで分かりません
これは、どの学習塾にしても、模擬試験を実施する業者にしても、中学校や高校の教諭にしても同じことです。

学習塾としては、過去の出題傾向に合わせた対策をしつつ、イレギュラーな出題にも対応できるように広いパターンで生徒に演習してもらう必要がでてきます。
なので、来年度の受験対策はなかなかに大変そうです。


さて、さらに受験動向を予想しましょう。

 予想 29年度は上位校を中心に合格ボーダーは低下する

この予想はかなり固いと思います。
受験制度が大きく改定されるときは、多くの生徒が新しい受験方式に対する不安から慎重になります。進路指導を行う中学校の先生も慎重になります。
そのため、多くの生徒が安全策を選ぶことになるでしょう。
グループ分けの変更によっては、より大きくボーダーが乱高下する可能性もありますが、最終的には受験者数調整も例年のように行われるでしょうので、最終的には無難なところに収まると思われます。

2015年12月5日土曜日

学歴と進路~勉強するとお金になる~2/4

さて、前回の記事では、高卒と大卒での職種・労働環境の違いを見てみました。

大きくまとめると、

高卒での就業 …… 主に工場の工員、介護職などのサービス業
大卒での就業 …… 主に専門技術職、事務職

以上のような進路をとる場合が多くなるという統計でした。

子供には無限の可能性があるといいますが、学歴次第によって次第に可能性は限定されていくのです。
生徒ひとり一人に自分の個性や意志を確認してもらい、自分に最適な進路を選び取ってもらいたいものです。

さて、学歴別の正社員(正規雇用者・サラリーマン)の給与の統計です。

● 正規雇用者(サラリーマン)の生涯賃金
(自営業者や非正規雇用、アルバイトの者は含まない)

中学校卒高卒・専門卒高専・短大卒大卒・院卒
女性
1億1000万円1億3000万円1億6000万円2億円
男性
1億8000万円
(2億1000万円)
2億円
(2億3000万円)
2億円

2億5000万円
(3億2000万円)

(括弧内)は退職金こみの数字です。
だいぶ格差がありますが、正社員になれる割合にも大きな格差がありますので、実際の賃金格差はもっと大きくなります。

なお、フリーター(アルバイト)の場合の生涯賃金は5000万円程度なのだそうです。


次に、「就業率」および「学歴別の正社員になれる割合」を見てみます。

● 就業率
(就業する意志のない者は含まない)
(自営業者や非正規雇用、アルバイトの者は含まない)

中学校卒高卒・専門卒高専・短大卒大卒・院卒
就業者
(正社員・
アルバイト
など)
76.8%89.4%93.7%95.1%
非就業者
(働きたいけど仕事がない人)
23.2%10.6%6.3%4.9%

● 学歴別の正社員になれる割合 30歳~34歳 男性

中学校卒高卒専門卒高専短大卒大卒院卒
正規雇用
(正社員)
33.5%56.3%68.5%64.0%82.7%84.2%
非正規雇用
(アルバイト・
期間工など)
66.5%43.7%31.5%36.0%17.3%15.8%

もちろん、大学や大学院まで卒業しても、働けない人も非正規雇用で働く人もいます。
けれども、その割合は大きくかわります。

高卒の場合は就業率と正社員の割合を合わせて考えると、働き盛りの30代前半であっても正社員で働くことができているのは2人に1人でしかないのです。

なお、高卒であっても、就職希望者は卒業直後の新卒であればほぼ100%の生徒が正社員で就業できます。
これは、一色高校でも、鶴城丘高校でも同じです。
ただ、多くの者が離職するのです。労働条件が厳しいところが多いですので。
生涯雇用制度が崩れた現代にあっては、大卒の場合でも離職する者は多くいます。ただ、再就職をするときに大卒という肩書きが大きくものを言うのです。


まとめてみると、

1.大卒と高卒では仕事の内容が大きく違う
2.大卒の方が仕事を見つけやすい
3.大卒の方が正社員になりやすく、高卒の場合はアルバイトや期間工になりやすい
4.正社員になれた場合でも、大卒の場合と高卒の場合では生涯賃金に大きな格差がある
5.万一、会社を退社した場合、大卒の学歴は再就職が圧倒的に有利

これらをすべて考えると、高卒の場合と大卒の場合では生涯賃金の期待値は1億5000万円以上の格差が出ることになります。

大学への進学に1000万円前後の費用がかかることを考えても、大きな差ですよね。
学歴社会です。


ちなみに、これを大きすぎる差だと憤るべきでしょうか。
答えはノーだと私は思います。

日本以外の多くの国、アメリカや欧州諸国、中国や韓国などのアジア諸国の多くの国々など、他国と比べると日本の学歴による経済格差はこれでもきわめて小さいのです。

大学別、年収ランキングを日本とアメリカで比較します。


1位2位3位
日本
729万円
東京大学
700万円
一橋大学
677万円
京都大学
アメリカ
1919万円
コーネル大学
1730万円
ハーバード大学
1570万円
MIT大学

アメリカの高学歴の年収はスゴイですよね。
対して、アメリカの低学歴の年収は悲惨なのです。
アメリカが特に酷いという話もありますが、これはむしろ日本の格差が少ないのです。

これは、累進課税やその他社会制度による所得再分配が高度に機能しているため、日本では貧富の差が少なくなっているのです。普通の社会では、学歴による貧富の格差が大きく生じるのが当然のことで、日本では社会制度によってそれを是正しているのです。
ただ貧富の差が小さいというのはとても良いことなのですが、これ以上の平等を求めることは経済の停滞を招きかねません。どうやったところで、これ以上格差を小さくすることは難しいでしょう。
つまり、現在の時点で高卒と大卒の生涯賃金の期待値は1億5000万円以上ですが、これから先の未来においてはもっと大きくなることも考えられます。

2015年12月4日金曜日

学歴と進路~勉強するとお金になる~1/4

学習塾では勉強を教えます。
勉強というのは、しっかりと学ぶことができればそれ自体が面白いものです。

けれども、それとは別に日本の社会で生活の糧を得ていくために、学歴が大きな武器になります

学歴と進路、収入についての統計について見ていきます。


まずは学歴別の職種の変化です。
1970年の統計と、2010年の統計を比較してみましょう。


高卒の場合

1位2位3位4位
1970
34.3%
事務
31.3%
生産工程
17.0%
販売
4.1%
サービス業
2010
44.1%
生産工程
18.5%
サービス業
10.1%
事務
9.8%
販売

大卒の場合

1位2位3位4位
1970
40.3%
専門技術職
31.4%
事務
23.2%
販売

2010
34.0%
専門技術職
32.3%
事務
21.0%
販売
5.6%
サービス

生産工程  …… 工場の作業員・監視員など
事務     …… パソコン事務、電話受け付け、会計管理など
サービス業 …… 介護職員、理容師、調理人、接客業など
販売     …… 小売・卸売業の店員、販売営業など
専門技術職 …… 研究者、製造開発・技術者、パソコン技術者、医師、各種士業、教員など


1世代以上前、私たちの世代では高卒では事務の仕事が多くありました。
今は高卒で働く場合は、「生産工程」や「サービス業」です。
特に愛知県は日本でも有数の工業地帯ですので、生産工程での就業はさらに増えます。
生産工程というのは主に工場の工員です。またサービス業が増えているのは、介護業種の拡大によるものでしょう。

要するに、高卒で働く場合は大多数の生徒は「工場の工員」または「介護サービス」で働くことになるということです。
専門的な仕事に就きたい場合、事務職に就きたい場合は、大学を卒業すべきです。

また、高卒で就業するか、大学まで進学するかは、どの高校に進学するかでほぼ決まってきます。
このあたりについては、後日の記事にゆずります。

ここでは就業についてもう少し詳しく見てみましょう。

地元の大手企業のアイシン精機です。
公表されている求人データをなるべく分かりやすくまとめました。
高卒の場合でも、大卒の場合でも人気の大手企業です。


大卒高卒
応募資格
大学以上を卒業
(新卒・既卒)
高校を卒業
(新卒のみ)
高校に対して求人を行っている場合のみ
職務
採用区分による
技術系/開発、設計、生産技術開発、品質保証
事務系/営業、生産管理、調達、経理、人事
工場作業員
(ライン工)
勤務
部門により異なる
フレックスタイム制あり
本社・研究所の場合8:30~17:30
1日標準労働時間8時間
昼勤と夜勤を1週間交代で行う
・昼勤 8:00~16:50
・夜勤 21:00~翌5:50
(約8時間+昼休1時間)
給与
修士卒 22.5万円
大学卒 20.3万円
+各種手当て・ボーナス
16.45万円
+各種手当て・ボーナス


大卒で働く場合はより多様な仕事があります。
高卒の場合と比べ、勤務時間が明確になっていない分、サービス残業などをしなければならないリスクは高くなってしまうかもしれませんね。このあたりは企業によります。
大企業だからといって、ブラック企業でないとは限りません。また同じ企業内でも、配属部署や上司によって労働環境は大きく変わってしまいます。

またアイシン精機よりも、さらに有名な地元企業にトヨタ自動車があります。
トヨタのような大企業は、原則的に正社員の募集は大卒以上になります。高卒で大企業の社員になりたい場合は次の2通りの道があります。

① 地元企業の「工業系」の高校を優秀な成績(校内2位以内程度)で卒業する
② 期間社員として就業し、実績を認めて貰い正社員に昇級する

の2通りです。
つまり、地元にトヨタの工場が無ければ、高卒ですぐに正社員になるのは不可能なわけです。
またこのトヨタ自動車の場合は、地元の工業系の高校(鶴城丘高校、碧南工業高校、刈谷工業高校)に一律で各2名の求人を行ってくれています。
このあたりは、大企業の地域貢献策の一環なのでしょう。
大企業は中小企業とくらべ、社会的な責任も大きなものが求められています。

さて、次回記事では具体的な給与の格差について見てみましょう。
また塾生は教室により詳しい資料がありますので、興味のある生徒はいつでも聞いてください。

2015年12月2日水曜日

スマートワーク -新個別指導用教材-③ 数学

数学で比較します。


・ テキストの構成

 スマートワークの[角カッコ内]は、フォレスタで対応している部分です。
フォレスタスマートワーク
ページ数不定

2ページセット
のスモールステップ


 ① Point !
 ② Warm Up
 ③ Try
 ④ Exercise
6ページの中身
 ①  [Point!]
 ② やってみよう [Warm Up]
 ④ 練習しよう① [Try]
 ⑤ 練習しよう② [Exercise]
 ⑥ 補充問題

フォレスタは1つの問題あたりのページ量は一定していませんが、スマートワークは均等です。
そのため解説ページは左側で、問題が右側というレイアウトが固定されています。
このあたりは賛否が分かれるとこでしょう。

・ 解説部分+例題部分
フォレスタスマートワーク
Point !
・ ごくシンプル
確かめよう
・ 詳しく、1ページ全面を使う
Warm Up
・ 解き方と、かなり丁寧な模範解答が掲載されている。
・ Try と同じレベル、またはやや易しめの問題
・ 問題量は少なめ
やってみよう
・ 練習しようと同じ問題量と内容
・ Warm Upと比べると問題量が多い
・ 解答は別冊解答に、練習しよう①②との差別化ができていない
フォレスタともっとも大きく違うのは、例題問題(Warm UP / やってみよう)の模範解答が本誌に書いてあるかです。
学書の「SPIRAL」も同様なのですが、模範解答がそのまま載っておらず、「フォレスタ」最大の長所を真似することができていません。
「フォレスタ」は高校生の有名教材チャート式数学などと同様に、分かりやすい模範解答が載っているところが素晴らしいところなのですが。

・ 問題練習(生徒が自分の力で演習する部分)
  +宿題演習部分(宿題で扱う問題)
フォレスタスマートワーク
Try
練習しよう①
・ 詳しく、1ページ全面を使う
Exercise
・ Tryとほぼ同じレベル
・ Tryの2倍程度の問題量
やってみよう
・ やってみよう①と同じレベル
・ やってみよう①と同じ問題量

補充問題
・ 誌面が余っている場合のみ
扱われている問題はほぼ同じです。
英語の場合は、スマートワークのほうが格段に易しかったですが、数学は若干易しいという程度です。
また、フォレスタの場合は「易しいかどうか」だけではなく、「定期テストなどで重視されているか」ということも掲載の大きな基準になっていますが、スマートワークでは易しい問題を載せるという趣旨を重視するあまり、出題率の低い問題に改悪されていることなどがあります。
本末転倒を感じます。
補充問題は場合により重宝しますが、誌面に余裕がある場合にのみ載せてあるそうです。

・ 問題量の比較
フォレスタスマートワーク
Warm Up≦Try<Exercise

・ 例題(Warm Up)はできるだけ少なめの出題になっています。

・ Tryも最低限の出題数となっていて、演習量はExerciseで多めにとられている。
やってみよう≦練習しよう①=練習しよう②

・ 例題(やってみよう)はできるだけ少なくなっているが、フォレスタと比べると多い。

・ 練習しよう①と②の問題量はほぼ同じ
問題量のバランスへの配慮がフォレスタはずば抜けて良いです。
これはスマートワークが悪いわけではなく、フォレスタが優秀すぎなのでしょう。他のテキストでもここまで問題を絞ってあるテキストはありません。

もともとフォレスタは、英語よりも数学の完成度が高いのですよね。
これは英語については、教科書準拠になっているため、制作費やされるリソースが分散してしまっているせいではないかと予想します。

・ 総評
「スマートワーク 数学」はほかの個別指導指導用教材と比べれば良い出来なのでしょうが、やはりフォレスタと比べると単純な劣化版であると評価します。
例題の扱いや模範解答のつくりなどが、学書のスパイラルに酷似しています。