2018年5月26日土曜日

愛知全県模試

明日27日は、本年度第二回愛知全県模試の標準実施日になります。

愛知全県模試は愛知県公立高校入試に類似した模擬試験で、学悠出版が主催しています。
受験者数も多く、合否判定ももっとも信頼性が高い模試になるため、ほとんどの塾で採用されています。
愛知全県模試を採用していない学習塾は、公立高校受験を目標にしていないようなところだけでしょう。
(難関私立受験を目標にした塾、不登校生徒の社会復帰を目標にした塾など)

また塾では、模試の結果を踏まえた上で進路指導や、学習指導を行います。
学力の状況に合わせて用いるテキストを考えたり、指導方針、受験プランなどを検討するわけです。
模擬試験を受講していない生徒は、学習塾で適切な指導を受けられない可能性があるわけです。

稀にではありますが、塾生の紹介などで塾に通うつもりはないけれども、模擬試験だけ受験させてほしいという問い合わせがあります。
当塾を含め、多くの塾ではそのような生徒も受け入れています。

できれば塾に通ってほしいなとは思うのですが、費用面やスケジュールの都合で塾には通えないけれども模試だけでも受験するというのは賢いやり方ではあるでしょう。
愛知全県模試の場合、受験料は3600円ですが、確実に費用以上の価値があります。

また、名古屋まで足を運んでも良いという場合は、個人で直接申し込み公開試験場で受験することも可能です。
ただし、受験費用は諸経費込みで6200円に上ってしまいます。
可能であれば、近所の学習塾で受験させてもらうのが良いでしょう。

正直なところ、経営面からすると模擬試験は実施しても塾の利益はごくわずかで、労力のわりにはまったく合いません。予備の問題の用意や、光熱費などを考えると、人件費を別枠で考えてさえ赤字になりかねません。
ですが、生徒の学習指導・進路指導を考えるとどうしても実施しないわけにはいかないでしょう。

愛知全県模試

2018年5月18日金曜日

疲れているときでも勉強を

今日は、地元平坂中学校で毎年恒例の「茶摘み」イベントの日でした。
寺津中学校は火曜日に終了していますね。

西尾市名物の抹茶、その農家のお手伝いで茶摘みをして社会勉強にしようというイベントです。
農家の人手不足も深刻ですので、西尾市の産業の維持にも一役買ってくれているのでしょう。

ただ1つ困るのは、生徒にアレルギー体質の生徒が多いことでしょう。
ホコリや雑草なども少なくない環境での作業になりますので、生徒の多くが洟水でデロデロになります。
塾の授業に来ても、「お風呂に入ったのに洟水が止まらない」と涙目になっている生徒も少なくありません。
一日中野外で作業していますので、当然疲れもするでしょう。

そんな中でも、塾の授業がなくても自習に来てくれる生徒もいます。
受験生だから、来月には定期テストがあるから、疲れた体に鞭打って人より勉強しようという気持ちが嬉しいですね。

疲れているときというのは、元気なときほどは頭は回りません。
しかし、疲れているときに覚えた事は、元気な時に覚えた事よりも忘れにくいという研究もあるそうです。

2018年5月15日火曜日

学力の地域格差のできる理由

毎年、学力テストのランキングでは秋田県をはじめとした東北地方が上位にあがります。
その理由は、指導方法に、

教え合い学習
アクティブラーニング

などが、うまく機能しているからなどと説明されることがあります。
しかしながら、この説明はあまり現実的ではなく、見たくない現実に蓋をした上での説明ではないかと私は考えます。

学力の格差の発生、日本全体の平均学力の低下には、もっと直接的な原因があるように思われます。

その手がかりになるのが、愛知県の学力テストのランキングなのですが、
小学生の学力テストで、愛知県は毎年ワースト10には入るほど順位が低くなるのに対し、中学生の学力テストではむしろ上位に入り、年度によってはベスト10に入る年度もあります。

これはどうしてでしょうか?
これには簡単な解答があるように思われます。

1.愛知県は人工が集中している都道府県であるわりに、中学受験の人気がなく、競争が生じず、勉強する生徒が少なくなっている

2.愛知県は公立高校入試制度が、他の都道府県と比べて競争が起こりやすい仕組みになっていて、勉強する生徒が増えるから

3.愛知県は首都圏などと比べ、公立人気が高く、私立高校を忌避する傾向が強く公立高校入試の競争がさらに起きやすくなっているため

ようするに、受験のために勉強するようになるから、中学以降で順位が大きく上がるわけです。

ようは、

勉強をたくさんする → 学力が上がる
勉強をあまり行わない → 学力が下がる

という単純な構造があるのです。
では、どうして日本全体の生徒の学力がこれほど大きく低下しているのでしょうか
また、愛知県の小学生は全国平均と比べて下位にあるのでしょうか

勉強をあまり行っていないから

という一事に帰着すると思います。
現在の学校教育では、勉強は二の次三の次で扱われているのが現状です。

小学生の塾生が、

「今月に入って、算数の授業1回しかやってない。
 ずっと運動会の練習とかでつぶれてるんだ」

などと、平気で良います。

「ずっと行進の練習とか、開会式の練習してる

正直、私としては開会式だとか行進の練習にどれだけ意義があるか疑問があるように思います。今の時代、オリンピックの開会式での行進をピシッと合わせてくるのは北朝鮮くらいのものでしょう。

学校というのは勉強だけでなく、集団生活の中で人間性や社会性を磨く場でもあります。ですので、なにも学校で勉強だけを教えれば良いとは私も思っていません。
10年、20年前とくらべ、今の小学校や中学校では確実にイジメだとか、不良行動をとる生徒は減っているように思えます。(なくなってはいませんが)
そういう意味では、学校教育が良くなっている部分もあるのでしょう。

また、中学生の学力を阻害する要因で部活動の加熱もあります。
10年、20年前とくらべ、部活動の練習は確実に拘束時間が増えています。クラブチームも増え、各種大会もどんどん増えています。
これに時間がとられ勉強時間が減ります。疲れていては、勉強へのやる気も削がれます。
がんばって両立する生徒もいますが、ほんとうにがんばっていて、立派であるとは思うのですが。


このような議論もされているようで、現在の部活動の有り様を危惧する議論もされているようです。
ブラック部活動などとも言われているそうです。

長野県では朝練が禁止されましたし、愛知県でも長野県ほどの厳しい規制ではありませんが、週に2日は練習を休みにしなければならないというきまりができています。
しかし、実際にはこの決まりは守られていません。

「試合が近いから特別に」
「先生が決めたんじゃなくて、生徒が自分で自主的に練習してるから」

という理由がまかり通ってます。
社畜会社員が「自主的に行う」サービス残業のようです。

学校の社会では「運動部に入部しないと舐められる」「部活もちゃんと出席しないと、同級生からハブにされる」「しっかり練習しないと学校の先生に嫌われる」という現実があります。
会社員の自主的な残業が自主的でないのと同じように、自主的な部活動はまったく自主的ではないのです。

日々生徒に勉強をしてもらうことだけを考える立場の学習塾の立場からの視点からすると、もっと社会が生徒に勉強しやすい環境を提供しても良いのではないかと思うのです。

2018年5月12日土曜日

通学用自転車はアルベルト

当塾への通塾は、およそ半数程度の生徒は自転車で通塾してもらっています。
少し遠い地域に住んでいる生徒は、自家用車での送迎が多いですね。

塾の裏手に毎日生徒の乗る自転車が並ぶのですが、その大半が、
ブリジストンの「アルベルト」という自転車です。



9割以上の生徒がこの銀色の自転車を選んでくれています。

気になって他の地域の塾の先生に質問してみたところ、

「え、自転車なんて、それぞれ違うでしょ?」
「ママチャリが多いよね」
「カーマ(愛知県地元型のホームセンター)とかで1万円くらいで売ってるやつでしょ」

という解答でした。
この教室を出す前、名古屋で教えていた時も、生徒の自転車はバラバラだったのだけれど、この数年で傾向が変わったのかとも疑ったのですが、そうではなかったようです。

どうやら、西尾市固有の現象のようです。
西尾市内では、当塾のある平坂寺津中学校区だけではなく、西尾中学校区や鶴城中学校区でもほぼ同様の傾向が見られます。

生徒から話を聞いてみると、
西尾市でダントツで一番の人気自転車店「マルイチ」さんが学生向けに強くおしている結果のようです。

調べてみたところ、アルベルトという自転車は、学生向けには非常に良い自転車で、

1.チェーンのかわりにベルトを用いてメンテナンスが楽
2.じょうぶでメンテナンスが不要で長持ちする
3.耐久性の高いタイヤ
4.かごが大きくて荷物がたくさんのる
5.高性能のカギ、泥除けなども完備、照明も高性能

ということでした。
高機能な分、デメリットとして、

1.車体が重いので走行性能は低い
2.価格が安い型でも6万円~とママチャリにしては高い

があります。
メリットの裏返しであるので仕方がないところでしょう。

保護者が生徒に持たせたい自転車の特徴というところでは、必要なポイントをきっちり抑えているのだと思います。
特に西尾市は土地が広く、通学に時間がかかる生徒が多いので自転車選びは大切になります。
スポーツ自転車に近い値段はしますが、長く使うことを考えればもとはとれるのでしょう。

2018年5月7日月曜日

光の速度を超えた!

先日、高1になったばかりで学校の物理の授業で相対速度を学習した生徒が、

「移動している車の上で、光を発射したら光の速さを超えるんじゃない?」

と、語ってくれました。
すごいですね。その気付きまでこれば、相対性理論まであと一歩です。
実に「うちの生徒は賢い」自慢がしたくなります(笑


相対性理論や量子力学というのは、とてもファンタジックで心躍る内容になっています。理系を志す生徒には、高校生のうちにちょっとだけでも体験しておいて欲しいなあと思います。

相対性理論の入門書や、一般向けの解説書は多数発売されているのですが、中でもとりわけ優れていると感じられるのが、こちら


竹内薫 著  ゼロから学ぶ相対性理論

です。

まずこちらの著者の竹内薫先生なのですが、科学解説者としてニュース番組のコメンテーターを務められていたこともあるので、ご存知の方も多いと思います。
ただしこの竹内薫先生ですが本業は学者なのでしょうが、非常に優秀な方のようで、余技としてミステリ小説を書いてたりもします。
ミステリ小説を書くときのペンネームは湯川薫という別名義なのですが、こちらでもなかなかに引き込まれる作品を書いてくれています。
そういう方の書かれた本なので、読み物としてとてもおもしろいのです。

さらに、この著作は他の入門書と違い、数式を用いてきちんと説明しているのです。
相対性理論のすべてというわけにはいきませんが、特殊相対性理論のいちばんの始まりとなる核心の部分を中学3年生を卒業したレベルの数学で分かりやすく紹介してくれていますので、高1で物理学を学び始めたくらいの生徒でも無理なく理解できます。

2018年5月4日金曜日

靴箱増量!

靴箱を大増設しました。

玄関先のシューズラックの収納力が不足していて、ずっと困っていました。
生徒が多く集まる曜日や、模擬試験などで通常より生徒が多く集まるときには、シューズラックに生徒の靴が入り切らず床に並んでしまうことがちょいちょいありました。

そこで、もともと本棚用に購入していたスチールラックをシューズラックに転用。
本棚としては作りが弱く、本をみっしりならべると重さでたわんでしまい、これは使えないと分解して倉庫のこやしになっていたのです。
これでもう生徒が何人来ても安心です。

2018年5月2日水曜日

自分の才能を信じるということ

先日、ほかの塾の先生と話すことがあり、

「ちょっとでも難しい問題が出ると、(塾生の中に)すぐ諦めちゃう子がいるのですよ」

という話を聞きました。

実のところ、よくある話ではあるのです。
頭の回転は悪くないのに、場合によっては平均以上の力を持っているのに、少しでも難しさを考えると「僕(私)にはできない」と言って諦めてしまうのです。

こういう生徒の多くは、自分に自信がないから諦めが早いように思います。

「自分はどうせ頭がよくないから」
「どうせがんばってもできないし」

そうな風に思っています。
これがさらに悪化すると、

「勉強って、やる意味あるの?」
「勉強なんかやりたくない」

と言い出します。

このような状況の生徒はご家庭が厳しく、家で叱られてばかりで育ってきた生徒や、学校や通っている学習塾で叱られてばかりの生徒が多いように思います。

勉強というのは、勉強に限らずスポーツやほかのことでも同様なのかもしれませんが、

自分なら、やればできる
自分には才能がある

そう自分の才能を信じられるから努力できるのです。


当塾の塾生で、非常に指導が上手くいった事例で次のような例があります。

小学校高学年で入塾してくれたのですが、小学校の時点で既に算数が分からなくなってしまったところがたくさん出てきてしまい、小テストでも赤点を連発してしまうというような悲惨な学習状況でした。
(小学校は、中学校以降とくらべ勉強内容は易しく、平均点も高いのが普通です。)

その生徒が入塾し勉強をさせるわけですが、少しでもやる気を出して欲しいので、簡単な問題でも解ければ、

「一発で解けるとかすごいじゃん。この問題すっごく大切なんだよね」

とか、また宿題をやってきただけでも、

「ちゃんと塾の宿題やってくるの偉いね。塾に通ってない子に大きく差をつけたよ」

などと、大げさに褒め称えます。
するとその生徒は、素直すぎるくらいに私の言葉を真に受けて、

「オレって、けっこう勉強に向いてるかも」

などと言い出してくれて、難しい問題にも積極的に取り組んでくれるようになったのです。その後、みるみる成績を伸ばし、地元トップ校の進学校である高校に進学し、高校でも良い成績をとってくれています。自信が実力に変わった良い典型例でしょう。

正直なところ、はじめのうちは学力的には平均よりだいぶ下で、
「え、素直なのは可愛いけど、この程度の学力で勉強に向いているとか現実見えてなさすぎだよ」
と、私は心の中では思っていました。
しかし、生徒の実力を伸ばすためには、必ずしも生徒に現実を突きつける必要はないのです。現実なんていうのは、ほっておいても大人になるまでにだんだんと追いついてくるものなのです。

この生徒は、判断能力に乏しく、現実が見えていなかったからこそ、自分の才能を信じて密度の高い勉強を続け、結果を出すことができたのでしょう。
むしろ、現実が見えすぎるような頭の良い生徒は、勉強や様々な物事で結果を出すのが難しいのではないかとさえ思います。


このように生徒が自分を信じて努力できるかどうかというのは、本人の気質や性格にもよるところは大きいでしょう。

ただ、それ以上に大きな要因は周囲の環境だと私は考えています。

家庭、学校、塾

これらの場で、生徒がどのように周囲の大人から扱われているのか、そこに大きな差が生まれるのだと思います。


「成績が悪いから、がんばらなくちゃいけない!」

そんな義務感で、子どもは勉強は続けられません
続けられたとしても、勉強の密度は低いものになるでしょう。

ときどき、そうした義務感で勉強できるような大人びた生徒もいるのであなどれないところではありますが、義務感で努力して大成した子は見たことがありません。
義務感をもとに努力できるというのは立派ですし、生徒であっても人間的に尊敬できるとは思うのですけれども。


「勉強が楽しい!」
「僕(私)は勉強は得意だ!」

そんな前向きな気持ちを持てたとき、子どもはしっかりと学ぶことができるのです。