2019年3月8日金曜日

公立高校入試A日程終了 そしてB日程へ・・・

中3、公立高校入試A日程入試が終わりました。

夏休みから実施してまいりました受験対策講座も明日が最終日です。
明日の最終日には、A日程の出題結果を踏まえた対策を行っていきます。
明日の予定は、
 出題予想問題の演習
 模擬問題の演習
の2つです。
A日程の出題分析を踏まえたB日程の予想を簡単に説明させてもらいます。

国語
A日程と同様、例年通りの問題構成での出題でしょう。
物語文での出題の可能性が高いと予想します。

 現代文(的中率100% → 説明文90%)
 漢字 (的中率100%)
 現代文(的中率100% → 物語文60%or随筆文30%)
 古典 (的中率100% → 古文60%or漢文40%)

出題構成はA日程では、例年通りでした。B日程でも同様でしょう。
近年、説明文・論説文からの出題が増えて、物語文や随筆文からの出題が減っているようです。B日程の私の予想は物語文&説明文です。

数学
A日程と同様、例年通りの問題構成での出題でしょう。

 計算(1)(5) その他の定番問題(6)(9)(的中率100%)
 図形以外の小問集合(的中率100%)
  長めの文章からなる方程式の文章問題(50%)・資料の整理(60%→とくに代表値40%)
  二次関数とグラフからの出題(60%→とくに直線と二次関数50%→とくに面積40%)
  グラフの作図問題(75%)→図形の面積についてのグラフの作図(40%)
 図形問題の小問集合(的中率100%)
(1) 角度などの易しめの問題(90%)
(2)   ①②・(3)①② 難し目の問題(99%)


大問1の計算問題では、因数分解を利用した2次方程式が出題されるでしょう。
近年、多くの都道府県で出題されている置き換えを利用した因数分解なども狙われやすいでしょう。
平方根の計算では、分母の有理化を含む計算が出題されやすいでしょう。
A日程では出題されていない二次関数と直線を用いた問題や、資料の整理などの出題が比較的出やすくなるでしょう。
方程式の文章問題もA日程では規則性を利用した珍しい問題が出題されましたが、B日程では長めの問題文から式を立てるスタンダードな出題の可能性も高いでしょう。 

社会
A日程と同様、例年通りの問題構成での出題でしょう。
地理や公民では、問題文を長文化し、文章を粘り強く読み解く力を問う出題が昨年度以上に増えています。

  歴史(的中率100% → 写真や図版の問題80%)
 日本地理(的中率100% → 資料の読み解き90% 地域別出題50%)
 世界地理(的中率100% → 広域からの出題60%)
  公民(的中率100% → 選挙50% 政治70% 経済70%)

歴史は人物の肖像や資料が与えられる問題が出題されやすいでしょう。A日程では図版が少なめでしたので、A日程では多めに出るのではないでしょうか。

日本地理は資料を読み解く問題が出題されるでしょう。
地形図の読み取りをからませた出題も予想されますので、地図記号や縮尺の計算は再確認しておきたいですね。

世界地理はA日程ではラテンアメリカからの出題でしたが、B日程では世界全体からの出題を予想します。主要な国々の特徴や気候は改めて確認しておきましょう。

公民は政治や経済について、確認しておきたいですね。


理科
出題構成は例年までと変わりませんが、問題文がもっとも長文化しています。
太郎くんや花子さんが会話しすぎです。
「理科」の問題というより、「問題把握」の問題という感じですね。A日程では戸惑った生徒が多かったようです。

(このような問題傾向の変化は愛知県だけではなく他府県でも起こっているようです。
その一方で計算の難問とかが出題されていません。高校理科とのギャップがますます広がっているように感じます。あるいは大学入試改革で、高校理科も同じ方向に変えていく方針なのかもしれませんね)

  小問集合(的中率100% → どの単元からの出題かの予想は無理)
      (知識・理解を問う問題90%)
      (計算が入ることも多い応用力を問う問題90%)
    単元別の出題・物化生地から1題ずつ(的中率100%)
     出題文の長文化が進んでますが、落ち着いて読み解けば難しくないでしょう。
   ◎の問題→出題率60% ○の問題出題率40%


物理
化学
生物
地学
1年
○ 圧力・光・音
◎ 物質と状態変化
 植物
○ 地層・火山・地震
2年
 電気
 化学反応
○ 動物・人体
◎ 天気
3年
◎ 運動とエネルギー
○ イオン
◎ 遺伝・生殖
 天体

  については、心の準備をしておこう。
    については、A日程で出題されなかった単元から出題というお約束があります。
✖のものが出題済みの単元です。
◎と○については、最近3年間で出題率が低いところを◎としましたが、あまりあてにならないかもしれません。
出題率の高いものから対策しておこう。

 英語
A日程では大問1を除いて、ほぼ昨年度までと同様の出題パターンでs
リスニング 昨年と同様の選択式
 英作文(的中率100% → A日程の物語推測型40%・2018までの意見型20%・他40%)
 会話文の穴埋め問題 (的中率100%)
 長文問題(的中率100%)
  語形変化1題(95%→過去形または過去分詞の不規則変化が答えになる60%)
  並び替え英作文1題(95%→後置修飾30%、不定詞が使われる25%、間接疑問文25%)
  内容正誤(全て選びなさい)2点1題(95%)など、昨年度までと同じパターンの出題が予想される
 会話文問題 (的中率100%)
  会話文補充(aからeまでに選択して補充)(95%)
  要約の手紙の補充2題(95%)など、昨年度までと同じパターンの出題が予想される

 の英作文については、B日程でも傾向が変わる可能性が大ですので、明日の受験対策では力をいれて対策の予定です。
後置修飾・不定詞・間接疑問文はそれぞれ出題されやすいでしょう。不安な生徒は確認しておきたいですね。


総評


2017年の入試改革以来、「思考力・判断力・表現力」を重視し、実生活での学問の利用を重視した試験内容になってきています。


その反面、暗記力、情報処理能力、学術的な深い理解、難問に対する探求力などは軽視されるように変化してきています

国語では物語や随筆のような文学内容が軽視され、実用性の高い説明文が増えています。また漢文の出題率が減っているのも、実用性がより低いとみなされているからかもしれません。
英語では難しい文法や複雑な文構造など少なくなり、表現重視、語彙力重視になってきています。いわゆる実用英語です。
数学は単純計算や極端な難問がなくなり、中レベルの出題が増えています。
理科や社会では、理科や社会の内容よりも、問題文を読み解き情報を整理し、読み解くことができるかの能力を問う問題が増えています。

B日程の結果も待たれます。予想の多くが当たれば良いのですが。

我々、学習塾は国がどういう方針で教育を変化させたとしても、それに対応して指導させてもらうだけなのですが。