2019年6月3日月曜日

教室の地図を更新

教室のパンフレットや、配布する塾のチラシの一部は私が自分で作っています。

パンフレットに用いる教室の地図を作り直しました。

これまで使っていた地図


新しい地図


今まで使っていたものより、だいぶ詳細にしました。
ドロー系と呼ばれるデザインソフト(ADOBE社のイラストレーター)を用いて描くのですが、このソフトを用いるにはマジェ曲線というものの扱いが肝要なのですが、独特の慣れのいる操作が必要で思ったように線を引くのがだいぶ難しいのです。



2019年6月1日土曜日

就職に強い工学部

理系の高校生の多くが工学部を志望します。

理系の大学の学部には、ほかにも「医学部」「薬学部」「理学部」「農学部」などがありますが、なぜ工学部が人気なのでしょうか。

多くの生徒がこう口を揃えます。

「工学部は就職に強いから」

最近の子供は、親の世代が就職に苦労していて、その薫陶を受けているせいなのでしょうか、だいぶ現実的です。

工学部が就職に強いというのは間違いがないのですが、どういう理屈で工学部が就職に有利だということについてはあまり分かっていない生徒や保護者が大半ですので、今日の記事ではその仕組みについて大雑把に説明します。

結論から言うと、

工学部の生徒の大半は、

大学院(修士課程)まで進学し、学士課程と修士課程を通じて実験等の技能を身に着け、その後に技術者として就職がする

のです。
特に愛知県のような工業地域では、技術者へのニーズは多いですので、工学部への進学は就職に有利といって間違いではありません。

ただ、注意しておくべきところは、技術者としての就職は大学院までの進学が前提であることを抑えておくべきでしょう。
大学卒業してすぐに就職をしようということになると、文系などほかの学部の学生と同様に営業や事務といった一般職等への就職が増えることになります。

ただし、例外もあって、工学部でも建築系のコースなどでは大学院までの進学は稀で大半が学部までの卒業で建築士などで就職することが多いようです。

他にも例外はあるのでしょうが、工学部を卒業して技術者を目指す場合は、大学院までの進学の学費などは予め想定しておかなくてはいけません。

具体例を見てみましょう。

名古屋大学(2018卒業者)
 
工学部
卒業者総数 788
進学者総数 676
就職者総数 92
公務員就職者数 7

理学部
卒業者総数 275
進学者総数 205
就職者総数 54
公務員就職者数 5
教員就職者数 8

医学部医学科
卒業者総数 112
進学者総数 0
就職者総数 1
臨床研修医数 109

農学部
卒業者総数 178
進学者総数 135
就職者総数 34
公務員就職者数 6
教員就職者数 1

文学部 卒業者総数 141
進学者総数 17
就職者総数 118
公務員就職者数 29
教員就職者数 14

法学部
卒業者総数 172
進学者総数 29
就職者総数 135
公務員就職者数 37
教員就職者数 1

理系、とくに工学部での大学院進学率が高いことが分かります。
入学した時点で「大学院には行かない」と言っていた生徒も、大学院に進学しないと技術職への就職が難しいことを知り、大半が大学院への進学を選ぶのです。
それに対して、文系の場合は大学院への進学が就職に有利にならないケースが多いため、学部卒業後、大半のせいとがすぐに就職します。

岐阜大学、静岡大学などの国公立大学の数字を見ても、ほぼ同様の数字が得られますので、興味のある方は調べて見てください。

ただし、国公立大学でも、技術者系の就職が少ない地域・レベルが比較的低い大学の大学院進学率は低くなります。

富山大学 工学部
卒業者総数 419
進学者総数 187
就職者総数 225
公務員就職者数 9

また、私立大学の場合はレベルが高い大学を選んでもあまり大学院進学率が高くありません。同レベル程度の国公立大学と比べると、明らかに大学院進学率が低くなっています。
これは大学院の予算などの都合もあるのかもしれませんね。
ただし、早稲田大学など一部のトップ校などはだいぶ進学率が高くなっています。
愛知県内の私立ではトップレベルの名城大学では、2割程度に過ぎません。

早稲田大学 先進理工学部
卒業者総数 536
進学者総数 430
就職者総数 86
公務員就職者数 4

立命館大学 理工学部
卒業者総数 849
進学者総数 425
就職者総数 396
公務員就職者数 32
教員就職者数 18

名城大学 理工学部
卒業者総数 1090
進学者総数 192
就職者総数 883
公務員就職者数 43
教員就職者数 11

愛知工業大学 工学部
卒業者総数 889
進学者総数 97
就職者総数 773
公務員就職者数 20
教員就職者数 10

大同大学 工学部
卒業者総数 472
進学者総数 36
就職者総数 410
公務員就職者数 8
教員就職者数 3

まとめますと、技術者を目指すならできるだけ難関の大学、特に国公立大学への進学が有利ということになります。また大学院進学率の低い大学でも、大学院に進学してしっかり技術を磨くことで技術者としての就職の道は開けるでしょう。

なお、大学院に進学に必要な学費は大学により数百万円程度ではありますが、工学部などで大学院に進学した場合には生涯賃金で平均4千万円から5千万円の上乗せが期待できるという統計もあるそうです。

技術者を目指さない場合、一般的な営業職や、たとえば塾の講師などでの就職であれば卒業学部や、学部卒か院卒かの別で有利不利はほぼないでしょう。

2019年5月26日日曜日

全県模試

本日は愛知全県模試を実施しました。

愛知全県模試は、愛知県の公立高校入試に似せた模擬試験で、愛知県の学習塾の大半が採用している模擬試験になります。
ほかにもいくつかの模試の業者がありますが、入試への即応性や、問題の質などを考えるとダントツに優れているため、ふつうの学習塾は愛知全県模試を採用しています。

ただこれは他の模試でも同じなのですが、模試を実施して、採点と合格率判定を返送してもらうまでには数週間、どうしても時間がかかってしまいます。

それまで見直しができないというのは効率がよくありません。
当教室では、試験終了後に自己採点と見直しの時間を設けるようにしています。

入試によく似た問題を解き、間違えた問題や分からなかった問題の解説を読んで反省するといった作業を通じて、力を養ってもらいます。
せっかく良質の問題でも、解きっぱなしにしてしまっては効果が半減してしまいますよね。

2019年5月14日火曜日

教室改装!(予定)

SSS進学教室西尾教室の外壁・屋根を改装します。

既存の屋根や外壁の上に金属製のサイディングを貼り付ける工法があるそうで、それで表面を張り替えてもらいます。

そのため、一時的に教室の看板を下ろして、工事用の足場を組むことになります。

足場を組んでもらうのが、5月28日頃からで、外壁工事自体は翌6月の10日以降になるということですので、改装までにはだいぶ時間がかかります。

工事は日中の予定です。
看板を一時的に下ろすなどありますが、教室は休まずいつもどおり開校の予定です。

2019年4月30日火曜日

愛知全県模試

当塾では、中高生には模擬試験で点数を取れるようにというところに力を入れて指導しています。

中学生は「愛知全県模試」という、愛知県の公立高校入試の類似問題で作られた模試を採用しています。

模擬試験は定期テストとは、何が違うのでしょうか。

定期テスト
テスト範囲からの出題で、学校の先生の授業をよく聞いて、テスト対策を行えば良い点数がとれる
基礎的な確認問題が多く、平均点が高い
テスト対策をして、定期テストを受験することで、自然と学習内容を効率良く勉強できるように学校の先生が意図して問題が作られる
問題数が多く、基礎学習を補うような問題が出題される
一夜漬けでもなんとかなる

模擬試験
広い出題範囲からの問題、どこから出題されるか分からないため、実力が問われる
単純な知識だけでなく、考える力や表現する力が問われる
得点を上げるには直前の対策だけではなく、しっかりとした実力養成が必要
定期テストに比べ、応用問題なども含めて対策していきたい

中学生に、その場しのぎの成績を取るだけであれば、定期テストの対策をしていけば良いわけですが、高校入試や後の大学入試を考えていくと、しっかりとした実力を付けるのが何よりです。

高校生はこのGW中に河合塾の模試があります。(早い学校は、昨日もう実施してしまったようですが、大半の学校は今週末の予定のようです)
中学生は5/26(日)に第2回の愛知全県模試があります。

2019年4月29日月曜日

GW中も休まず開校

西尾教室は、祝日も通常どおりのスケジュールで開校します。
GW大型連休も普段どおりの授業日程になります。

各ご家庭で外出の用事などがある生徒は、個別に授業の振替をさせていただいております。

4月のうちは、各学年ともまだウォーミングアップといったところで、行事ごとなどでつぶれて学校では授業の進みもゆっくりのところが多いようですが、5月に入ると本格的に授業が進んでいきます。

西尾市の中学3年生は5月末に修学旅行があり、修学旅行から帰ってきたと思ったらすぐにテスト週間です。
毎年、中3の1学期は他の時期と比べても大きく成績を上げる生徒と下げる生徒の両極端が現れます。修学旅行や部活動に忙殺されてきちんとテスト対策ができなかった生徒と、受験生だということでこれまで以上にガンバることのできる生徒が出てくるからでしょう。

高3生も、最終学年になるとほぼ5月からは毎週のように模試があります。
高校受験と違い、大学受験は志望する大学や学部によって、入試の内容が大きく変わります。5-6月の模試の結果を踏まえて、夏休み前には受験校をほぼ確定させて、夏期には志望大学別の具体的な対策を始めて行かないと対策が間に合わないでしょう。

2019年3月8日金曜日

公立高校入試A日程終了 そしてB日程へ・・・

中3、公立高校入試A日程入試が終わりました。

夏休みから実施してまいりました受験対策講座も明日が最終日です。
明日の最終日には、A日程の出題結果を踏まえた対策を行っていきます。
明日の予定は、
 出題予想問題の演習
 模擬問題の演習
の2つです。
A日程の出題分析を踏まえたB日程の予想を簡単に説明させてもらいます。

国語
A日程と同様、例年通りの問題構成での出題でしょう。
物語文での出題の可能性が高いと予想します。

 現代文(的中率100% → 説明文90%)
 漢字 (的中率100%)
 現代文(的中率100% → 物語文60%or随筆文30%)
 古典 (的中率100% → 古文60%or漢文40%)

出題構成はA日程では、例年通りでした。B日程でも同様でしょう。
近年、説明文・論説文からの出題が増えて、物語文や随筆文からの出題が減っているようです。B日程の私の予想は物語文&説明文です。

数学
A日程と同様、例年通りの問題構成での出題でしょう。

 計算(1)(5) その他の定番問題(6)(9)(的中率100%)
 図形以外の小問集合(的中率100%)
  長めの文章からなる方程式の文章問題(50%)・資料の整理(60%→とくに代表値40%)
  二次関数とグラフからの出題(60%→とくに直線と二次関数50%→とくに面積40%)
  グラフの作図問題(75%)→図形の面積についてのグラフの作図(40%)
 図形問題の小問集合(的中率100%)
(1) 角度などの易しめの問題(90%)
(2)   ①②・(3)①② 難し目の問題(99%)


大問1の計算問題では、因数分解を利用した2次方程式が出題されるでしょう。
近年、多くの都道府県で出題されている置き換えを利用した因数分解なども狙われやすいでしょう。
平方根の計算では、分母の有理化を含む計算が出題されやすいでしょう。
A日程では出題されていない二次関数と直線を用いた問題や、資料の整理などの出題が比較的出やすくなるでしょう。
方程式の文章問題もA日程では規則性を利用した珍しい問題が出題されましたが、B日程では長めの問題文から式を立てるスタンダードな出題の可能性も高いでしょう。 

社会
A日程と同様、例年通りの問題構成での出題でしょう。
地理や公民では、問題文を長文化し、文章を粘り強く読み解く力を問う出題が昨年度以上に増えています。

  歴史(的中率100% → 写真や図版の問題80%)
 日本地理(的中率100% → 資料の読み解き90% 地域別出題50%)
 世界地理(的中率100% → 広域からの出題60%)
  公民(的中率100% → 選挙50% 政治70% 経済70%)

歴史は人物の肖像や資料が与えられる問題が出題されやすいでしょう。A日程では図版が少なめでしたので、A日程では多めに出るのではないでしょうか。

日本地理は資料を読み解く問題が出題されるでしょう。
地形図の読み取りをからませた出題も予想されますので、地図記号や縮尺の計算は再確認しておきたいですね。

世界地理はA日程ではラテンアメリカからの出題でしたが、B日程では世界全体からの出題を予想します。主要な国々の特徴や気候は改めて確認しておきましょう。

公民は政治や経済について、確認しておきたいですね。


理科
出題構成は例年までと変わりませんが、問題文がもっとも長文化しています。
太郎くんや花子さんが会話しすぎです。
「理科」の問題というより、「問題把握」の問題という感じですね。A日程では戸惑った生徒が多かったようです。

(このような問題傾向の変化は愛知県だけではなく他府県でも起こっているようです。
その一方で計算の難問とかが出題されていません。高校理科とのギャップがますます広がっているように感じます。あるいは大学入試改革で、高校理科も同じ方向に変えていく方針なのかもしれませんね)

  小問集合(的中率100% → どの単元からの出題かの予想は無理)
      (知識・理解を問う問題90%)
      (計算が入ることも多い応用力を問う問題90%)
    単元別の出題・物化生地から1題ずつ(的中率100%)
     出題文の長文化が進んでますが、落ち着いて読み解けば難しくないでしょう。
   ◎の問題→出題率60% ○の問題出題率40%


物理
化学
生物
地学
1年
○ 圧力・光・音
◎ 物質と状態変化
 植物
○ 地層・火山・地震
2年
 電気
 化学反応
○ 動物・人体
◎ 天気
3年
◎ 運動とエネルギー
○ イオン
◎ 遺伝・生殖
 天体

  については、心の準備をしておこう。
    については、A日程で出題されなかった単元から出題というお約束があります。
✖のものが出題済みの単元です。
◎と○については、最近3年間で出題率が低いところを◎としましたが、あまりあてにならないかもしれません。
出題率の高いものから対策しておこう。

 英語
A日程では大問1を除いて、ほぼ昨年度までと同様の出題パターンでs
リスニング 昨年と同様の選択式
 英作文(的中率100% → A日程の物語推測型40%・2018までの意見型20%・他40%)
 会話文の穴埋め問題 (的中率100%)
 長文問題(的中率100%)
  語形変化1題(95%→過去形または過去分詞の不規則変化が答えになる60%)
  並び替え英作文1題(95%→後置修飾30%、不定詞が使われる25%、間接疑問文25%)
  内容正誤(全て選びなさい)2点1題(95%)など、昨年度までと同じパターンの出題が予想される
 会話文問題 (的中率100%)
  会話文補充(aからeまでに選択して補充)(95%)
  要約の手紙の補充2題(95%)など、昨年度までと同じパターンの出題が予想される

 の英作文については、B日程でも傾向が変わる可能性が大ですので、明日の受験対策では力をいれて対策の予定です。
後置修飾・不定詞・間接疑問文はそれぞれ出題されやすいでしょう。不安な生徒は確認しておきたいですね。


総評


2017年の入試改革以来、「思考力・判断力・表現力」を重視し、実生活での学問の利用を重視した試験内容になってきています。


その反面、暗記力、情報処理能力、学術的な深い理解、難問に対する探求力などは軽視されるように変化してきています

国語では物語や随筆のような文学内容が軽視され、実用性の高い説明文が増えています。また漢文の出題率が減っているのも、実用性がより低いとみなされているからかもしれません。
英語では難しい文法や複雑な文構造など少なくなり、表現重視、語彙力重視になってきています。いわゆる実用英語です。
数学は単純計算や極端な難問がなくなり、中レベルの出題が増えています。
理科や社会では、理科や社会の内容よりも、問題文を読み解き情報を整理し、読み解くことができるかの能力を問う問題が増えています。

B日程の結果も待たれます。予想の多くが当たれば良いのですが。

我々、学習塾は国がどういう方針で教育を変化させたとしても、それに対応して指導させてもらうだけなのですが。