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2026年7月30日木曜日

塾説・怠人正機説


善人なほもつて往生をとぐ、いはんや悪人をや。


『歎異抄』第三条の有名な一節です。

浄土真宗の親鸞上人のお言葉で、

「善人でさえ往生できる。まして悪人はなおさらである」

という意味です。

一見すると「悪人のほうが善人より救われる」という逆説に見えます。ここでいう悪人は、単純な犯罪者や邪悪な人という意味ではありません。

自分の力や善行だけでは救われないと自覚し、阿弥陀仏の本願に身を任せる人を指しています。反対に「善人」は、自分の善行や修行によって救われようとする自力作善の人です。親鸞の考えでは、そうした善人も結局は阿弥陀仏の力によって救われますが、自分の無力さや煩悩を自覚している悪人のほうが、より直接的に他力本願へ向かいやすい、という論理です。

ただし、これはもちろん、

「悪事を働いたほうが得である」
「悪人であれば自動的に救われる」

という意味ではありません。むしろ「自分は善人だ」と思い込む自己正当化をひっくり返す、かなり鋭い人間観ですね。なお、この思想は一般に悪人正機説と呼ばれます。


これをもじって「塾説・怠人正機説」を唱えさせてもらいます。


勤人なほもつて成績を上ぐ。いはんや怠人をや。

(勤勉な人でさえ成績を上げられる。まして怠惰な人はなおさらである)


といったところでしょうか。

親鸞上人の教えのように、自分が怠惰だと自覚する方が良いというような、高尚な思想ではありません。

単に、塾として怠惰な人の成績は上げやすいというだけの話なのです。


さて、よく塾には「成績が上がらない」という生徒が多く連れてこられます。

今まで、他の塾に通って、毎日何時間も勉強させてもさっぱり成果がでない。評判の良い通信教育をやらせても、本人が真面目に取り組まない。

塾に連れてこられたそれらの生徒の保護者は、そんな風に説明します。

そんな生徒を眼の前に、やり手の塾屋さんは内心で思うのです。


「しめしめ、良いカモが来たな。

 この生徒は、成績が上げやすいぞ」


と。

そもそも、怠人である彼らはなぜ成績が上がらないのでしょうか。

多くの場合、その答えは簡単です。

彼らが、成績を上げたいと思ってないからなのです。

学校の教師や、保護者の方は「そんなことはない。勉強の大切さはくどいほどに伝えている」と言うかもしれません。けれど、断言します。伝わっていないと。


成績を上げるためには、順番があります。


① 成績を上げたいと思う

② 成績を上げるために勉強する

③ 成績が上がる


シンプルですが、この順番です。

無理やり勉強させられている生徒は、①を飛ばして②をやっているのです。これでは成績は上がりません。

成績は上げようと思ってから上がるものであって、上げようと思わなければ上がらないのです。


具体的に、成績を上げたいと思っていない子どもと、上げたいと思っている子どもの便用の様子の違いを少し説明します。

例えば、これらの生徒が夏休みの課題に取り組むとします。

仮に全20ページある数学のサマーテキストを一冊解き終えるという課題が、学校から出ていたとします。


[成績を上げたいと思っていない生徒の場合]

1.問題を解きます。20ページやり終えます。

2.全部まとめて、丸付けをします。

(終了)


[成績を上げたいと思っていない生徒の場合]

1.問題を解きます。1題ずつ解きます。

2.1題ずつ丸付けをします。

3.正解できなかった場合は、なぜ間違えたのかを考えます。

4.なぜ間違えたのか考えても分からなかったら、解説を見て理解します。

5.解説を見て理解できなかったら、学校の先生や塾の先生に聞けるように付箋紙を貼ります。

以上を繰り返します。


同じ宿題をするという行為で、要する時間も大差なかったとしても、その成果には大きな違いが生じます。

成績を上げたいと思っていない生徒に、勉強の効率の良いやり方を伝えても定着しません。

逆に、成績を上げたいと思っている生徒は、自分でも工夫して効率化しようとしますから、ちょっと伝えただけで一を聞いたら十を知ってくれます。


当教室では、成績が上がっている生徒が多いことを自慢しています。

愛知全県模試の成績表をネットで公開して自慢したいところです。個人情報の塊なので難しいのですが。

どうして多くの生徒の成績が上がるのかというのは、いくつか要因はあるのでしょう。教室では、生徒の成績を上げるために、


・生徒一人ひとりにあった指導プランを考える

・できるだけ分かりやすい教材を採用する

・優秀な講師を揃える

・指導の失敗を起こさないために、指導の段取りを守ることを徹底する


など、できる限りの方策をとってはいます。

けれども、これらの方策以上に大切なことは、生徒自身に「成績を上げたいと思ってもらうことなのですよね。


じゃあ、どうやって生徒にそう思ってもらうのかって話になるわけですが、これはまた長くなるのでまた別の記事に譲ります。

ただ、怠人、勉強しない生徒がなぜ成績を上げようと思っていないかというと、成績を上げようと思う理由がないからなんですよね。逆に、勉強したくないと思う理由はたくさんあります。


怠人の持つ成績を上げようと思わない理由、勉強したくないと思う理由

・疲れる、たるい

・疲れた

・部活が忙しい

・ゲームがしたい

・youtubeを見たい

・いい成績をとっても、友だちに自慢できるくらいしか良いことがない

・将来のためと言われても実感がないから、ピンとこない


これらの心理は、当たり前のものだと思います。

いい成績をとれれば、友だちに自慢できるってのも怪しくなってきています。一~二世代前は、廊下にテストの成績表が張り出されて、成績下位者は恥をかいて、上位者は鼻高々だったものですが、それもなくなりました。

中高生の周りには、成績を上げようと思わなくなる理由、勉強したくないと思う理由にあふれています。

私たち塾屋や、それ以外の生徒の周辺にいる大人は「成績を上げたい」と生徒に思ってもらう理由を準備してあげなくちゃいけません。

それさえできれば、生徒の成績を上げることはさして難しくないのですよね。









2025年10月21日火曜日

全国学力学習状況調査

「塾と教育」という学習塾の経営情報を取り扱う雑誌を購読させていただいています。特に毎回トップ記事には、塾の経営や教育に関する興味深い記事を掲載してもらえることが多く、いつも楽しみに読ませていただいています。

今月の「塾と教育」の掲載記事が、とても興味深いものでしたので紹介させてもらいます。

2007年より、文科省が実施している「全国学力学習状況調査」についての分析記事です。


塾と教育HP:

http://www.juku-kyoiku.com/

文科省全国学力学習状況調査:

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/sonota/1419141_00007.htm


①「平日勉強時間と正答率」「休日勉強時間と正答率」よりの方が相関が強い。

当然なのかもしれませんが、子供の勉強時間が長い方が正答率が高くなる傾向になるようです。それも、平日よりも休日勉強時間の方が、成績に大きな結果を及ぼしているようです。

休日勉強時間4時間以上(生徒数5.5%)→正答率62.1%

休日全く勉強しない(生徒数15.2%)→正答率42.2%


②予習形式で通塾している生徒の方が正答率が高い

学習塾には、

1.学校でわからなかったところ学ぶ補習中心の塾

2.学校の予習を行う予習中心の進学塾

の大きく二種類があります。

昭和の頃には、前者の形式の学習塾が多かったそうですが、現在は後者が大半になってます。

当塾もご多分に漏れず、予習型の学習塾になります。

予習型の学習塾に通っている生徒の方が圧倒的に正答率が高いのですが、これは因果関係が逆で成績が悪い子が補習型の教室を選ぶという要因もあるかもしれません。

ただ、勉強の苦手な子は学校外での学習時間が短くなる傾向があります。そういう子ほど、学習塾では予習型で学校の勉強を学校より易しく予習することで、学校の授業が分かる状況を作ることがより大切になるでしょう。当教室や多くの学習塾はそうした思想のもとに予習型の指導を選んでいます。

予習型→正答率59.8%

補習型→正答率41.5%


③予習・補習両方やってる学習塾への通塾率が減っている

現在、生徒の学習塾への通塾状況は、「予習型」「補習型」の教室どちらも、2013年から2025年までの統計では通塾率は横ばいで変化がないようです。しかし「予習+補習型」の両方行っている学習塾の生徒数は、2021年の30%というピーク時からだいぶ数字を落として22%程度まで落ち込んでいます。明確なポリシーを持って指導している塾が生き残って、中途半端なことをしている教室が淘汰されていっているのかもしれません。

2025予習型 20%程度

2025補習型 10%程度

2025予習+補習型 22%程度

2025非予習+非補習 5%程度


④ICT教材の活用時間と正答率は逆相関

ICTというのは、Information and Communication Technologyのことです。

つまり、ICT教材というのはスマートフォンやタブレットを使った教材のことです。当塾にも、ICT教材を塾として導入しないかとたびたび教材制作会社の営業の方がお見えになります。これから技術が大きく進歩すれば話は別ですが、当塾では現在の状況ではICT教材を利用する予定は全くありません。

というのも、ICT教材を利用しても、生徒の学力を上げられるイメージがまったくわかないからです。今回の統計はそれを数字として裏付けてくれました。

とはいえ、一番正答率が高いのは「30分未満」の生徒でしたが、全く使っていない生徒の生徒の正答率も低くなっていました。中学などから、ICTを利用するように言われているにもかかわらず全くやらないような子は論外ということでしょうか。

現時点では、ICT教材は学校や学習塾でがっつり勉強するのに利用するには力不足でしょう。その結果がこの逆相関でしょう。ですが、現時点でも電車での移動時間やちょっとした待ち時間での学習に利用しやすいなどの、良いところもあります。

今後、ICT教材の技術が進歩して有用性が高まることを期待しましょう。その時にはぜひ、当教室でも採用したいものです。

平日ICT教材利用3時間以上(生徒数2.7%)→正答率42.4%

平日ICT教材利用2時間以上(生徒数3.2%)→正答率46.7%

平日ICT教材利用1時間以上(生徒数7.9%)→正答率50.2%

平日ICT教材利用30分以上(生徒数18.!%)→正答率53.7%

平日ICT教材利用30分未満(生徒数36.0%)→正答率55.4%

平日ICT教材利用していない(生徒数30.0%)→正答率48.8%

2022年2月4日金曜日

「やり方を教えて」ではなく「考え方を教えて」と言わせたい

 先だって、ニューストピックスで、

「「正解率は55%」教育界に激震…小6が直角三角形の面積を求める問題に大苦戦する理由」

という記事が上がりました。


上記の直角三角形の面積を求める問題で、正答率が55%しかないというのです。

これは、子供が「底辺×高さ÷2」という公式を丸覚えして解いてるだけで、問題の本質を理解していないことに問題があります。

三角形の面積は、四角形の半分なんだということが理解できていれば、躓くような問題ではないのです。


ニュースソース

PRESIDENT Online「「正解率は55%」教育界に激震…小6が直角三角形の面積を求める問題に大苦戦する理由」


学習塾で生徒を指導している者にとっては、頻繁に子供たちから聞く言葉で、


「やり方を教えて」

「やり方が分からない」

「やり方を教えてもらってない」

「やり方忘れちゃった」


勉強が苦手な生徒にとって、勉強とは理解は留保して、ただ「やり方を覚えること」なのです。

だからこそ、そういう言葉が出てくるのでしょう。

こうした発言は、小学生のみならず、非常に残念なことに中学生や高校生からも聞かれます。


文科省が教育の指導の方針として、学習指導要綱を発表し、「生きる力」を育むために「思考力・判断力・表現力」を重視するとしています。

まさに、そのうちの思考力や判断力が子供たちから失われつつある証左なのでしょう。


参考

文部科学省「学習指導要綱「生きる力」」


勉強のできない子供たちに理解を二の次にして「やり方」だけを教える勉強の方法を、全面的に否定することはできません。形だけでも、点数を取れるようにすることで、次のやる気につなげることもできるという側面はあります。

当塾でも、とりあえず点数を伸ばすというのは、重要な目標の一つです。


しかし、決して、考えること、理解することを子供たちに放棄させてはいけないのでしょう。問題演習を通じて、子供たちには考える力を身につけていってもらうことはどうしても必要です。


生徒に、

「やり方を教えて」

ではなく、

「考え方を教えて」

と言わせるような指導をしていきたいものです。

2018年3月18日日曜日

これからの大学入試・高校入試

明日は愛知県の公立高校の合格発表です。
自己採点の段階でおよそ合格不合格が予想できている生徒が多いですが、微妙なラインの生徒はとくに不安も大きいでしょう。
年度によって、ボーダーの上下もありますので仕方がありません。

本年度も、高校入試や大学入試はこれで一段落ですが、入試の出題傾向などは年々少しずつ変わってきています。これは、中学や高校での教育のあり方自体の変化と捉えても良いかと思います。

具体的にどのような変化があり、これからどのような変化が予想されるでしょうか。
大学入試もセンター試験から新しい試験に代わる予定です。


英語の入試傾向の変化とこれから

英語は、ほかの教科と較べても全般的に難しくなってきていると思われます。
ゆとり教育の頃も他の教科と比べれば難易度の低下は少なかったですし、脱ゆとりが唱えられるようになってからはより難易度があがりました。
これからの教科書改訂の予定などを見ても、さらに難易度は上がっていく見込みです。

 ポイント1 
英語はどんどん難しくなっていっている

より具体的にいえば、入試問題の長文化がすすみ、語彙や語法の出題が増えています。
逆に減っているのが、複雑な文構造を持つ英文の解釈や、文法的な出題です。

 ポイント2 
英語は長文化が進み、語彙や語法の出題が増えている
複雑な英文解釈や、文法については優先されなくなっている

この傾向は公式にアナウンスされているとおり「実用英語」というキーワードで説明できるでしょう。
ここで言う実用英語というのは、ビジネスや日常生活で使う英語の技能を重視しようということです。「読む・書く・聴く・話す」の4技能を等しく評価しようという方針もその一環といえるでしょう。

日本が、日本語だけの経済圏では優位がとれず、国際社会の中で競争していかなければならない実情を考えると、妥当な方針のように思えます。
ただし、逆にこれまでより評価されにくくなった部分が存在するのも知っておくべきでしょう。
従来の古い受験方式の方が、学術的な理解や論理的な思考力を問うことはできていました。これまでの高校入試や大学入試における英語が、英語技能そのものよりも英語を通じて、受験生が論理的に物事を考え類推する技能を持っているかどうかを問うことができていましたが、最近の英語の入試ではもっと純粋に英語の技能のみを問う形式になってきているように思えます。
どちらが良いというわけではないのですが、ものごとの良い面にはかならず裏面があることは理解しておくべきです。


数学の入試傾向の変化とこれから

数学については、学生全体の低学力化が進んでいることもあり、出題はそれほど難しいものは出されにくくなっているように感じます。
ただし、難問が少なくなっている反面、計算量の多い「情報処理能力」が高いレベルで求められているように感じます。

 ポイント3 
数学は実用性重視になってきている

また、「資料の整理」の単元が高校入試や大学入試で出題が年々増え、今後の教科書改訂でもだいぶ補強される予定のようです。

資料の単元というのは、日常レベルの情報処理を数学に落とし込んだような内容で、もっとはっきり言ってしまえば、「こんなの数学というよりも、算数じゃん」というような内容です。
理解力の高い生徒にとっては、どうしてわざわざ単元を作ってまで勉強をする必要があるのか理解できないところでしょう。実際に生徒を指導していると、こうした単元に意外と苦労する生徒も多いのですけれども。

数学のこうした変化についても、英語が実用英語を重視されてきているのと同様に、子どもたちが実社会に出た時に役に立つ技能を身に着けさせようという意図が感じられます。
資料を分析して、類推し、そこから情報を引き出すという技能は、日本の会社社会で働いていく上で最低限必要なものとなるでしょう。

こうした変化の中で、切り捨てられてきているものはどこでしょうか。
例えば、数学では行列などは切り捨てられたままです。
難解な問題を解くための発想力や、学者や研究者を目指すための基礎技能といったものは二の次にされているように思えます。


全体的な入試傾向の変化とこれから

暗記系科目と言われている社会科科目でも、単純な知識よりも情報処理能力を重視する形になっているように思えます。
総じて、大学を卒業後、就業し働いていく上でより実用性が高い技能を身に着けさせようという基本的なコンセプトがあるようです。

これは、大学進学率の増加という社会構造の変化があると思われます。
私たちが大学受験をしたときの大学進学率は、20%から30%へ推移していた時期で、それ以前はもっとずっと低かったそうです。
そして今は、ずいぶん前に50%くらいまでに大学進学率が上がり、今は横ばいで安定しています

この変化を減ることで、以前は高卒で事務職など少なくなかったところが、現在では高卒での就業は工場での単純労働や、介護や物販の現場などといった単純労働が大半となり、事務職や専門職は大卒以上の学歴の者に専有される形になりました。

つまり、以前は大学というのは、研究職や高度な技能が求められる専門職、特別な立場を目指す者たちだけが進学する場所だったのが、
今では、後に普通の会社員になって事務や営業で働くであろう人たちが進む場所に変わっているのです。
つまり、日本の会社社会のなかで働いていく上で必要な勉強をさせるように変わってきて言うのだと思われます。

もう一つ、大きく変わっていることがあります。
それは、多様性の重視です。

以前の高校入試や大学入試は、一元的にしか受験生の能力を評価することができなかったという批判があり、より多様で、いろいろな種類の才能を拾い上げことができる形に入試制度が変化しようとしています。

たとえば、私たちの世代と比べると、推薦入試AO入試などの枠は圧倒的に増えています。
また、今回の大学入試改革の初期案では、もっと多様なタイプの入試制度が導入されるはずでした。結局のところは、だいぶ腰砕けになってしまい、センター試験をちょっと変えた程度のささいな修正になりそうではありますが。

 ポイント4 
入試制度は多様性のある才能を拾い上げる形に変化しようとし続けている

ただし、この多様性の重視というのは、大きな落とし穴があることを理解しておくべきでしょう。
受験というのは、一元的に評価するからこそ、競争が起こりやすいのです。
そして競争が学力の向上を生み出します。
裏道の存在は、生徒たちの競争心を失わせ、ひいては全体的な能力の低下に繋がります。

たとえば、推薦入試やAO入試の増加はすでに大学生の平均学力の低下を招いています。
そして、さらに大学入試の多様化が進むことを考えると、さらなる低学力化を招く可能性は高いでしょう。

 ポイント5 
低学力化は止まらない

競争の有無が、学力を大きく左右するのは間違いありません。
たとえば、愛知県の小学生の平均学力は、他の都道府県との比較したランキングでは常に最下位の沖縄県ほどではないにしろ、かなり下の方が定位置ですが、
愛知県の中学生の平均学力は毎年だいぶ上位の方に位置しています。
これは、愛知県は公立校志向が強く、中学受験の競争がゆるい県であり、逆に中高一環で進学する生徒が少ないせいや、全国でも珍しい2校受験ができる公立入試制度のせいで競争が起こりやすくなっているからでしょう。

また、低学力化が止まらない原因の1つには、これはとても良いことなのですが、日本の社会が以前よりもきちんと弱者救済ができるようになっているからというのもあるでしょう。
日本は先進国の中でも学歴による収入の格差は少なく、国民層中流意識と言われています。そうすると、どうしても競争が起こりにくくなってしまうのは仕方がないことでしょう。


さて。
つらつらと、現状の分析やこれからの予測を述べてきましたが、学習塾としては受験や教育の仕組みがどう変わろうと、その変化に合わせて、学習指導や受験指導をしていかなくてはなりません。
以上のような予測は私の勝手な推測で、塾屋さんの本分としては推測をもとに動くのではなく、変化が確実なものとして公表されてから、それに合わせて指導を変えていくのが間違いのないところではあるのです。
特に、大学入試制度改革がどうなるのか、だいぶ情報が入るようになってきたとは思うのですが、まだまだ目が離せません。

2015年12月16日水曜日

塾の経営について

中土井鉄信氏という、学習塾の経営コンサルティングをなされている方のメルマガを購読しています。

中土井氏のコンサルティング会社 MBA のHP

経営コンサルティングの方だけあって、教育者というより経営者というタイプの方ではありますが、学ぶべきことは多くあります。
メールマガジンでは、それほど深く掘り下げてはくれないのですが、とてもためになる記事も多くあります。塾で働いている人間には、登録がお勧めです。


先日、そのメルマガの中で、中土井氏が塾経営で気を付けることを5つ上げられていましたが、塾経営のコンサルタントを仕事にするだけあって実に的確な指摘です。

★自分の思いをそのまま顧客にぶつけない
★ビジネスを切り捨てない(教育を切り捨てない)
★保護者を無視しない
★近隣を無視しない
★学ばない

以上、5つですが、所感を順番にあげます。

★自分の思いをそのまま顧客にぶつけない

気持ちだけでは塾経営ができないということです。
生徒を導きたいという、こう教えたい、というだけでは塾は成り立ちませんし、生徒も付いて来ません。
中土井氏は「その思いをどういう風に表現すればよいのか、その思いをどう具体的にするのかを徹底的に考えること」が大切だと言っています。

・ どう指導するか
・ どのような形で生徒に授業を受けさせるのか
 等々

具体的なノウハウがしっかりできていないとダメだということです。

個人塾などの学習塾は開業したものの、多くの塾が生徒を集められないまま廃業していくケースがかなり多いです。
その多くが、私からみても教えるためのノウハウ、経営のためのノウハウが足りないために必然的に失敗しているように思えます。
しっかりとノウハウがあり、十分な準備ができている場合はそうそう経営に失敗することはありません。


★ビジネスを切り捨てない(教育を切り捨てない)

「経営として塾を考えなければダメ!経営は、ボランティアではないから、どこまでが料金が発生して、どこからが無料の付加価値の部分なのか、しっかり区別をすることだ。そうしな
いと、生徒や保護者の犠牲になってしまって、結局は、塾経営が長く続かなくなってしまう。」
これが中土井氏の言葉です。

ときどき、無料サービスの多すぎる塾を見かけます。
志は良いのですが、そういう塾は破綻しやすいでしょう。

無料サービスは、サービスの質の低下を招きます。
生徒は「無料だから」という軽い気持ちで受講することになります。授業や指導の質よりも、無料であることや費用を抑えることを重視した質の低い生徒ばかりが集まるようになります。
そうなると、塾から「真剣に勉強しよう」という空気が消えてしまいます。
生徒の質が下がれば、塾の質も下がります。

私は講習や授業を受ける生徒に言います。
「講習の授業は1時間で君の1ヵ月分のおこずかいくらいの費用がかかってるんだぜ」
と。

生徒には、しっかり勉強してもらい、元を取って貰いたいものです。

有料だからこそ、生徒も本気で指導を受けるし、教室の質が保たれるという部分があります。
塾の仕事は「生徒や保護者に阿る」ことではありません。
「生徒を導き、生徒や保護者の期待に応える」ことが仕事です。
もっと言えば、「生徒の成績を上げること」これに尽きます。
そのためには教室の質を厳しく保持していかなくてはなりません。

テスト前対策の「定期テスト対策 ミニテスト」や「自習部」など、当塾では無料でのサービスももちろん多く行っていますが、有料の部分と無料の部分はきっちり線を引かなければなりません。

そうでないと、教室が崩壊してしまうでしょう。
以前、会社員として働いていたときに、教室担当者がそのあたりを理解していないことが原因で崩壊して取り返しのつかないところにきてしまった教室をいくつか見てきました。
そんな教室を出してしまったことは会社にとっても痛手ですが、そこに通う生徒はもっと不幸です。
学習塾というのは生徒の人生の一部を請け負っているのですから、責任をもった教室運営を行わなければなりません。


★保護者を無視しない

「生徒が直接顧客、保護者が間接顧客なのです。両方の顧客に関心を示すことが重要なこと。」
と中土井氏は言います。
具体的には、顧客である保護者に対して電話営業をして信頼を勝ち取るように薦めます。

ここは、私が十分にはできてないところです。
電話営業めんどくさいです。手が足りません。

定期的な保護者面談(希望者のみ)や保護者向けの進路説明会などを実施していきますが、それで精一杯です。
このあたりの営業努力が足りないところは、私の限界なのでしょう。


★近隣を無視しない

「教室の近所の方々と情報交換をし、極力自分の塾のファンになってもらう。」

これも私は何にもやってませんね。
ほんとうに塾経営で成功している方々が、このあたりの努力を怠らないのは分かっているのですけど。
地域の行事ごとに出たり、生徒の学校行事に参加したりなどなど。やった方がいいことは分かりますが、つい教室に引き籠もってしまっています;;


★学ばない

多くの塾経営者が、
「自塾のあるマーケットの競合塾の研究をしない」
「業界のことや教育のこと、経営のことについて学ばない」
という欠点があると、中土井氏は指摘します。

実際に多くの学習塾が、自分の思い込みでの素人経営、素人指導を行っているという現実があります。
以前私が独立する前には、会社員として教室の運営を行っていました。
同じ会社の社員の中にも、何も考えず何も学ばない人と、日々熱心に勉強をする人と大きな差がありましたね。
個人塾や私のようにフランチャイズを利用して起業する者も少なくない業界ですが、起業する者にしても勉強熱心な人とそうでない人の差は大きいです。

私は当教室を開くのにあたって誰よりも研究したという自負がありますが、開校した以降も忙しくても学び続けていくべきでしょう。
また中土井氏のセミナーも聞きに行きたいですね。
いつも、無料セミナーだけうかがうフリーライダーで恐縮なのですけれども。

2015年12月9日水曜日

SSS進学教室 西尾教室 の個別指導

冬期講習と同時に、新入塾キャンペーンを実施します。

今日は改めて当塾の売りをアピールさせてもらいたいと思います。


SSS進学教室の授業は、生徒3名に対し講師1~2名の個別指導です。
他の個別指導塾と違うのは、

しっかりとした指導ノウハウ

があるところです。
当たり前といえば、当たり前なのですが、これにつきます。

これを説明するには、他の個別指導塾でアピールしていて、当塾では決して言わない売り文句を上げるのが早いでしょう。

つまり、

「あらゆるニーズに応えます」
「塾だけど家庭教師」

こういった文句は絶対に使いません。


むしろ、あらゆるニーズに応えるような塾はまともな塾ではないでしょう。

某個別指導塾の広告に、以下のようなものがありました。

正確も学力も違えば、学習スタイルや教え方が違うのは当たり前。
そんな当たり前をとことん追求するのが、私たち(塾名)です。

たとえば、苦手な数学・英語を総復習する

たとえば、先取り学習で得意を伸ばす

たとえば、受験に向けて応用力を伸ばす

当教室の場合はまるで違います。

ほとんど真逆です。
可能な限り、生徒によって指導に差が出ないように努力します。

生徒の性格や個性がさまざまなのは当たり前のことですが、どの生徒も受験する入試は同じ問題です。どの生徒にも同じ問題で同じように指導します。
生徒の学力のレベルに応じて扱う問題のレベルは考慮します。
学力が高い生徒はハイレベルな問題まで扱い、学力の低い生徒は優先度の高い問題だけを扱います。しかし、教え方が違うということはありません。

特別扱いするとしたら、私立中高の志望者や推薦入試での受験志望者など、特別な進路志望を持つ生徒くらいでしょうか。

「フォレスタ(個別指導専用教材)、生徒のレベルに合わせてマニュアル通りに教えれば中学校の定期テストで点数がとれる」

「フォレスタステップ(講習用教材)のレベルチェックテストで、弱点を確認してから対策していけば、効率良く苦手単元の復習ができる」

「愛知県の公立高校入試にはこういう問題が出題されるので、この問題集を使って指導すれば得点力が向上する」

「多くの模試業者の中で、愛知全県模試が愛知県入試にもっとも似ていて、本番に向けた練習として最適である」

「私立中学校に通学している生徒には、私立中学校のカリキュラムに対応したテキストを使って指導する」

以上のような指導ノウハウの積み重ねがあります。

指導ノウハウがあるから失敗がありません。家庭教師の素人判断の指導では、たまたま上手くいったり、失敗したりになってしまいます。

学習塾は家庭教師とは違います。
生徒や保護者の御用聞きでもありません。

学習塾はきちんとした学習指導で、生徒の学力ないしは成績を上げるのが仕事です。

そして生徒の学力や成績を上げるためには、確固とした指導ノウハウのもとで適切な指導を行うことが何よりなのです。

私が日々、受験傾向を研究したり、指導用教材を研究したり、地元の定期テストの問題を回収して傾向を研究したり、場合によっては他塾の指導ノウハウを研究するのも、自教室の指導のノウハウの質を上げ生徒に適切な指導をするためなのです。

2013年1月27日日曜日

手に職!足にも職!

学歴社会の日本ですが、生涯雇用の仕組みが成り立たなくなった昨今では、技能を身につけ、資格を取得することで、職業に繋げることが大切なのではないかと考える人が多くいます。

塾に通ってくれる生徒や保護者にも、そういった考え方の人が多くいます。
将来のことを考えて、勉強していくというのはとても大切なことです。ただ漠然と勉強するのではなく、自分の人生についてしっかりと考えることができる人が、より良い人生を勝ち取っていくのでしょう。

しかし、資格というのはただ闇雲に取れば良いものでもありません。
昨日、英語の検定についての記事を書きました。英語の検定ひとつとっても、必要なものを選んで計画的にとっていくのが好ましいのです。
もっと、極端なことを言えば、たとえば学習塾の勤務するのに、危険物取扱の資格や、カラーコディネート検定の級位なんてなんの役にもたちません。

塾に通ってくれている生徒たちに大切なのは、

自分に必要な資格や勉強が何なのかをきちんと考えて、調べて、それにあった勉強をする力を身につけること。(=リテラシー)

そして、

いざ資格などが必要になったときに、そのための勉強を始められるだけの基礎学力を身につけること。

だと私は思います。
昨日、例に挙げた英検やTOEICの場合でも、基礎の英語力がちゃんとついていれば、出題傾向に合わせた対策を短期間行うだけで、望む結果はついてくるでしょう。
数学や理科をきちんと学んでいれば、技術系の資格を学ぶ準備は整っているでしょう。しかし、基礎学力がなければ、勉強を始めることさえできません。

一言に資格といっても、どんな資格が必要になってくるのかは、生徒がその後歩む人生の方向によって違ってきます。
この資格さえとっておけば人生は安泰なんていう便利な資格はありまえん。
志望する職業の種類に合わせて、あるいは、就職してから仕事の必要性に応じて、適切な勉強を始めるための技能を身につけて欲しいと思っています。

個別指導の学習塾では、生徒にきちんと学習の仕方を学んでもらうことで、それができると思っています。

2012年11月28日水曜日

集団形式・一斉授業の行い方 3(英語の板書例)


続きまして英語の板書例です。

個別指導塾ではまったく使わない技能です。
上手な一斉授業をするのは楽しいですし、難しいです。ただ上手な一斉授業というのは、生徒の成績を上げるという点においては、ただの自己満足になのではないかとも思えます。
生徒の成績を上げるにはもっと大切なことがあるのですから。

さて、英語でも数学でも授業を行う上で大切なところは同じです。

・ 分かりやすくシンプルに
・ 生徒の興味を捉えられるよう面白く

一度に多くのことを伝えようとするのはNGです。


be動詞の過去形のイントロの授業
be動詞の過去形 

肯定文
 現在形 This is a pen.  これはペンです。
 過去形 This was a pen.  

疑問文
 現在形
 過去形

否定文
 現在形
 過去形


今日から、be動詞の過去形について勉強します。
もう一般動詞の過去形は勉強したけど、be動詞の過去形はもっとずっと簡単だから。みんななら、すぐマスターできるね。
(簡単であることをアピールします)

まずは、現在形の文からね。
This is a pen. はい、この文を訳してください。Aくん、お願いします。
(設問を交えていきます)
うん。1年の内容をちゃんと理解しています。

この文を過去形にしてみましょう。
簡単です。この、isをwasというのに変えると、過去形になります。
意味はどうなると思う? Bくん。
おー、そうだね。「これはペンでした」になります。まだ習ってないところを良く解けたね。さすがです。
(わざと珍妙な文で笑いをとりにいきます)
うーん、ペンでしたって、今はもうペンじゃないのかね。

じゃあ、同じように疑問文や否定文もいってみようか。

be動詞の過去形 

肯定文
 現在形 This is a pen.  これはペンです。
 過去形 This was a pen.  これはペンでした。

疑問文
 現在形 Is this a pen?  これはペンですか。
 過去形 Was this a pen?  これはペンでしたか。

否定文
 現在形 This is not a pen.  これはペンではありません。
 過去形 This was not a pen.  これはペンではありませんでした。

ここだけは覚える!
  am is → was
  are → were
(例 You are a student. → You were a student.
  あなたは生徒です。→ あなたは生徒でした。

疑問文の現在形から、
This is a pen. を疑問文にしてみて? Cさん、お願いね。訳はD君に頼もうかな。
じゃあ、過去形のThis was a pen.の疑問文はどうなるか想像が付くかな。
まだ習ってないところだから、間違っても良いよ。E君に挑戦してもらおうか。
おっし、完璧。
現在形と同じで、be動詞を前に出すだけで良いんだよね。
じゃあ、過去形の疑問文の意味もとってみよう。Fさんお願いね。
(この訳で、また笑いを取る)

じゃあ、否定文もお願いね。現在形の否定文をBさんに作って貰おう。
うん、そうだね。notを入れるだけで良いんだよね。
じゃあ、Cさんに訳をお願いするね。
次に過去形の否定文だね。Aくん、挑戦してみようか?
その通り!「これはペンではありませんでした」って、今はきっとペンだってことなんだろうね。すごい文だ。

だいたい、be動詞の過去形はこれだけ。
簡単だよね。

最後に、be動詞の現在形って3つあったよね。
isは過去形になると、wasになりました。
残りのamとareも、過去形になるとそれぞれ変化します。amはisと同じwasに、areはwereに代わります。
このwasと、wereだけは絶対に覚えてください。ちょー大切です。
(大切なところはとことん強調しておく)


例えば、 You are a student. → You were a student. みたいな感じです。

最後に、今日作った文を順番に読んでみましょう。
リピートアフタミー。
(英語の授業は音読を取り入れたいですね)

集団形式・一斉授業の行い方 2(数学の板書例)

数学の板書例です。
私が一斉塾で教えていたときに、先輩の講師に基本のネタを貰って、私なりにアレンジしてあります。
お気に入りのネタなのですが、個別指導塾で教えるようになってめっきり使う機会がなくて寂しいですね(笑)

前回の記事でも説明しましたが、イントロの授業の大切なのは、

・ 分かりやすくシンプルに
・ 生徒の興味を捉えられるよう面白く

の2点です。
細かな部分は、演習問題にそって少しずつ説明します。
一度に多くのことを伝えようとするのはNGです。
大切なのは、生徒の学習単元について正しいイメージを持って貰うことです。


一次関数のイントロの授業
一次関数 

比例の復習
まんじゅう (x個)   
増えた体重 (yキロ)




 


今日から、一次関数の授業をします。
一次関数はカンタンです。比例をちょっとだけ応用します。1年では反比例もやらなくちゃいけなかったですから、2年の方が楽チンですね。
(単元がカンタンな事は常にアピールします。生徒に難しいと思われたら負けです)

最初に少しだけ、比例の復習をしましょう。
まず、ここにカロリー多めのまんじゅうがあります。
このまんじゅうを1個食べると、体重は3kg増えます。
(ここで笑いを取りたいですネ)

はい。1個食べたら、体重が3キロ増えました。
2個食べたら、体重が何キロ増えますか? はい、A君!
(簡単な発問で、苦手な生徒にも授業に参加するチャンスをあげます)
3個食べたら、何キロ? はい、Bさん。
4個食べたら、何キロ? C君答えてください。
5個食べたら、何キロ? Dさんお願いね。
じゃあ、100個食べたら、何キロになる? E君教えてください。
(生徒に発問しながら、順に表を埋めていきます)

一次関数 

比例の復習
まんじゅう (x個)100
増えた体重 (yキロ)1215300
y = 3x
y = ax
    比例定数
(※ 黒板では黒字は白、赤字は黄)

これが比例の関係だったね。
この関係を、yをxの式で書いたら、どうなったかな。
C君いけるかな? 
(難しめの設問は、答えられそうな生徒にします)
そう。y=3xだね。一般的には、y=axと書いて、aのことを比例定数と言いました。

で、ここからが一次関数なんだけど、
初めの体重が0キロの人はいないよね。

一次関数 

比例の復習
まんじゅう (x個)100
増えた体重 (yキロ)1215300
y = 3x
y = ax
   比例定数

一次関数
まんじゅう (x個)100
A君の体重 (yキロ)505356596265350
y = 3x + 50
y = ax + b
   傾き切片


ええと、例えばAくん、体重何キロだっけ?100キロくらい?
(そんなにないよ!というツッコミ待ち)
40キロ?軽いね。まあ分かりやすく50キロということで話をすすめましょう。

そうすると、まんじゅうを食べてないときに体重50キロ。
まんじゅうを1個食べると、何キロになる? Cくん教えて?
(この設問はやや難しめ)
2個食べると? Dくん。(2つ目からは易しくなります)
(以下同様、省略)
じゃあ、100個食べると、Aくん?
350キロだね。ちょっと太り過ぎだね。

で、これを式で書くと、はじめに50キロ余分にあるんだから、
y=3x+50になります。一般的には、y=ax+bです。
この式は大切だから、絶対に覚えてください。
(大切なところは、強調しておきます)
それで、このaとbにも名前が付いていて、それぞれ傾きと切片と言います。比例のときと、言い方が違うので気をつけてくださいね。

これで、だいたい一次関数の基本については説明しちゃったかな。
カンタンそうだよね。
(簡単であることをさらにアピール)

じゃあ。ここまでで、いったん鉛筆を持って、黒板をノートに写してください。
(授業の説明の間に生徒にノートを取らせる方式もありますが、私は説明の間は授業を聞くのに集中させてノートを取る時間は別にとった方が良いと思っています。
どちらの方式でもありですが、中途半端は良くないので事前にきちんと指示をしておきます)

ここまで15分。

1つの例として、以上のように授業を行います。
四角で囲った中が、板書の例になります。
チョークの色はたくさんありますが、色数はなるべく少なく押さえるべきでしょう。
英語、数学、国語では、白黄の2色。理科や社会などの、覚える事項や図表の多い科目でも3色までに押さえるべきです。
大切なところ→黄色(ノートや上の図では、
それ以外→白色(ノートや上の図では、黒)
と、シンプルにするのが良いでしょう。生徒のノートもシンプルにしたいので、生徒にも色づかいについては指示をしておきます。

2012年11月26日月曜日

本当は間違っている個別指導

よくある個別指導塾での風景

中学3年生の生徒と保護者が、入塾の説明を受けに来ています。

保護者 「うちの子は、本当に基礎から分かっていないんですよ。学校の授業なんてまるでついていけなくて、宿題も出せていないんです」

塾の先生 「そうですか。では、分からないところまで戻って勉強していきましょう。
○○くんは、この進度表のどのあたりくらいまでなら自信があるかな?」

生徒 「うーんと、一般動詞の現在形は三単現のSがないやつなら大丈夫だけど、三単現のSが入ってくるといちおう分かるけど、ちょっと自信がない感じ。
過去形とかもいちおう分かっているけど、あんまり自信がないや。
不定詞とか受け身とかは、もうチンプンカンプンだよ」

塾の先生 「なるほど。分かりました。
勉強は基礎をしっかりと固めていくことが大切ですから、1年生の三単現のSの単元に戻って、そこから勉強していきましょう」

こうした指導をする塾はダメな塾です。
サイテーな指導方針です。

生徒の学習状況に応じた学習指導ができることが個別指導塾の強みですし、大切なことです。
ですが、上述のような指導の仕方では学習の成果はでにくいです。塾での指導というものが分かっていないと言わざるを得ません。
(※ しかし、こうした素人考えのイイカゲンな指導をしている個別指導塾も少なくないのが現状です。残念なことだと思います。)

上記のような指導方針がどこがダメなのでしょうか。
また、上記のような生徒をどう指導すべきなのでしょうか。

結論を言うなら、
学校の勉強についていけてない生徒は、学校の進度に合わせた学習指導をすべき
なのです。

1年生の内容が不完全ならば、その単元にもどって復習していくという指導方針は、そこだけ聞くと間違っていないように思えます。恥ずかしながら、私も学生時代に行っていた家庭教師のアルバイトではそのように教えてしまっていました。
そうした指導も、不登校で学校に通っていない生徒ならばありなのかもしれません。
しかし、普通の生徒には学校の授業があります。学校の授業と塾の授業で、まったく異なった単元を扱うことはデメリットが大きいです。扱う単元が異なると、生徒は混乱してしまいます。
また、生徒は週に何コマも同じ教科の授業を授業で受講することができるわけではありません。週1回の授業だけで、1年生の単元に戻って授業を進めてもいつまで経っても学校の進度に追いつくことはできません。不可能です。塾の授業よりも学校での授業の方が多いのですから。
単元を戻って授業を行えば授業は行いやすいですし、そのときだけ「分かった」と思って貰えることは簡単です。けれど1週間後には忘れてしまっているでしょう。また学校の授業と連動もしていませんので、学校の成績も上がらず、「塾で勉強しても成績があがらない。塾で勉強しても無駄だ」「勉強しても成績が上がらないのは、ボクがバカだからなのかな」などという気持ちを生徒に抱かせてしまいます。

繰り返し何度でも言いますが、学校の進度に合わせた学習指導をすべきなのです。
生徒の学習状況に合わせた指導は、その範疇で行うべきです。三単現や過去形がうろ覚えの生徒でも、簡単な現在完了形の問題は解くことくらいできます。1次方程式や連立方程式があやふやな生徒でも、二次方程式の解の公式は使えます。生徒の学習状況に応じて、学校の進度にあった範疇で指導内容を適切に設定するべきなのです。
学校の予習や復習(当塾では予習がベストだと考えていますが、復習型で考えている塾もあるでしょう)をしっかりしてもらうことで、生徒には混乱することなく勉強してもらい、学校の成績を上げてもらって、「勉強すれば、ちゃんと分かるし、成績も上がるんだ」ということを分かってもらいましょう。前学年の戻り学習などは、学校の授業が進まない夏休みや冬休みなどを使って行うのが良いでしょう。

九九ができないのに二次方程式とか、アルファベットが書けないのに現在完了形などというのは流石に無理がありますが、塾での指導は迂闊に進度をぶらさないことが大切です。

2012年9月17日月曜日

塾の選び方


昨日、SSS進学教室西尾教室の「入塾の流れ」についての記事をアップさせてもらいました。
当塾では、入塾手続き前に「入塾相談」を必須、体験授業を推奨とさせていただきます。

授業を始める前に、どんな学習状況の生徒なのかが分からないと、どのテキストを使ってどういう授業をすれば良いのかの計画が立てられません。ですので、個別指導の学習塾では入塾前の相談が必須です。

当塾に限らず、どんな塾なのかを知るには「入塾相談/入塾説明会」や「体験授業」に参加するのが一番です。
生徒の性格や学習状況によっては、「良い塾だと評判の教室」がその生徒にとって「ベストの塾」だとは限りません。

残念ながらインターネットの情報は間違っていることが多いです。
わたしは他塾の方にも何人か知り合いはいて情報交換なども行っているので、ある程度は他塾の実情も知っているつもりですが、インターネット上の記事と比べるとかなり齟齬があります。
インターネットで調べた偏った情報で記事を書かれる方もいるでしょうし、同じ看板を掲げている塾でも教室ごとで方針が大きく違っていることもあるのですが、それが全教室共通の方針だと誤解する方もいるのでしょう。
口コミの情報が欲しいのなら、インターネットよりも、実際に通っている地元の生徒からの情報の方が参考になるでしょう。

説明を聞きにいくのが面倒だと思われる方もいるかもしれませんが、結局のところ、塾は自分で見て体験して納得した上で選ぶのが一番だと思います。そこで手間暇は惜しんで欲しくはありません。
どの塾でも、体験授業を受けたからといって、必ず入塾しなくてはいけないなんてことはありません。
生徒であれば「この教室に通いたい」、保護者であれば「この教室なら子供を安心して預けられる」と思える塾を選ぶべきです。