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2012年11月28日水曜日

集団形式・一斉授業の行い方 3(英語の板書例)


続きまして英語の板書例です。

個別指導塾ではまったく使わない技能です。
上手な一斉授業をするのは楽しいですし、難しいです。ただ上手な一斉授業というのは、生徒の成績を上げるという点においては、ただの自己満足になのではないかとも思えます。
生徒の成績を上げるにはもっと大切なことがあるのですから。

さて、英語でも数学でも授業を行う上で大切なところは同じです。

・ 分かりやすくシンプルに
・ 生徒の興味を捉えられるよう面白く

一度に多くのことを伝えようとするのはNGです。


be動詞の過去形のイントロの授業
be動詞の過去形 

肯定文
 現在形 This is a pen.  これはペンです。
 過去形 This was a pen.  

疑問文
 現在形
 過去形

否定文
 現在形
 過去形


今日から、be動詞の過去形について勉強します。
もう一般動詞の過去形は勉強したけど、be動詞の過去形はもっとずっと簡単だから。みんななら、すぐマスターできるね。
(簡単であることをアピールします)

まずは、現在形の文からね。
This is a pen. はい、この文を訳してください。Aくん、お願いします。
(設問を交えていきます)
うん。1年の内容をちゃんと理解しています。

この文を過去形にしてみましょう。
簡単です。この、isをwasというのに変えると、過去形になります。
意味はどうなると思う? Bくん。
おー、そうだね。「これはペンでした」になります。まだ習ってないところを良く解けたね。さすがです。
(わざと珍妙な文で笑いをとりにいきます)
うーん、ペンでしたって、今はもうペンじゃないのかね。

じゃあ、同じように疑問文や否定文もいってみようか。

be動詞の過去形 

肯定文
 現在形 This is a pen.  これはペンです。
 過去形 This was a pen.  これはペンでした。

疑問文
 現在形 Is this a pen?  これはペンですか。
 過去形 Was this a pen?  これはペンでしたか。

否定文
 現在形 This is not a pen.  これはペンではありません。
 過去形 This was not a pen.  これはペンではありませんでした。

ここだけは覚える!
  am is → was
  are → were
(例 You are a student. → You were a student.
  あなたは生徒です。→ あなたは生徒でした。

疑問文の現在形から、
This is a pen. を疑問文にしてみて? Cさん、お願いね。訳はD君に頼もうかな。
じゃあ、過去形のThis was a pen.の疑問文はどうなるか想像が付くかな。
まだ習ってないところだから、間違っても良いよ。E君に挑戦してもらおうか。
おっし、完璧。
現在形と同じで、be動詞を前に出すだけで良いんだよね。
じゃあ、過去形の疑問文の意味もとってみよう。Fさんお願いね。
(この訳で、また笑いを取る)

じゃあ、否定文もお願いね。現在形の否定文をBさんに作って貰おう。
うん、そうだね。notを入れるだけで良いんだよね。
じゃあ、Cさんに訳をお願いするね。
次に過去形の否定文だね。Aくん、挑戦してみようか?
その通り!「これはペンではありませんでした」って、今はきっとペンだってことなんだろうね。すごい文だ。

だいたい、be動詞の過去形はこれだけ。
簡単だよね。

最後に、be動詞の現在形って3つあったよね。
isは過去形になると、wasになりました。
残りのamとareも、過去形になるとそれぞれ変化します。amはisと同じwasに、areはwereに代わります。
このwasと、wereだけは絶対に覚えてください。ちょー大切です。
(大切なところはとことん強調しておく)


例えば、 You are a student. → You were a student. みたいな感じです。

最後に、今日作った文を順番に読んでみましょう。
リピートアフタミー。
(英語の授業は音読を取り入れたいですね)

集団形式・一斉授業の行い方 2(数学の板書例)

数学の板書例です。
私が一斉塾で教えていたときに、先輩の講師に基本のネタを貰って、私なりにアレンジしてあります。
お気に入りのネタなのですが、個別指導塾で教えるようになってめっきり使う機会がなくて寂しいですね(笑)

前回の記事でも説明しましたが、イントロの授業の大切なのは、

・ 分かりやすくシンプルに
・ 生徒の興味を捉えられるよう面白く

の2点です。
細かな部分は、演習問題にそって少しずつ説明します。
一度に多くのことを伝えようとするのはNGです。
大切なのは、生徒の学習単元について正しいイメージを持って貰うことです。


一次関数のイントロの授業
一次関数 

比例の復習
まんじゅう (x個)   
増えた体重 (yキロ)




 


今日から、一次関数の授業をします。
一次関数はカンタンです。比例をちょっとだけ応用します。1年では反比例もやらなくちゃいけなかったですから、2年の方が楽チンですね。
(単元がカンタンな事は常にアピールします。生徒に難しいと思われたら負けです)

最初に少しだけ、比例の復習をしましょう。
まず、ここにカロリー多めのまんじゅうがあります。
このまんじゅうを1個食べると、体重は3kg増えます。
(ここで笑いを取りたいですネ)

はい。1個食べたら、体重が3キロ増えました。
2個食べたら、体重が何キロ増えますか? はい、A君!
(簡単な発問で、苦手な生徒にも授業に参加するチャンスをあげます)
3個食べたら、何キロ? はい、Bさん。
4個食べたら、何キロ? C君答えてください。
5個食べたら、何キロ? Dさんお願いね。
じゃあ、100個食べたら、何キロになる? E君教えてください。
(生徒に発問しながら、順に表を埋めていきます)

一次関数 

比例の復習
まんじゅう (x個)100
増えた体重 (yキロ)1215300
y = 3x
y = ax
    比例定数
(※ 黒板では黒字は白、赤字は黄)

これが比例の関係だったね。
この関係を、yをxの式で書いたら、どうなったかな。
C君いけるかな? 
(難しめの設問は、答えられそうな生徒にします)
そう。y=3xだね。一般的には、y=axと書いて、aのことを比例定数と言いました。

で、ここからが一次関数なんだけど、
初めの体重が0キロの人はいないよね。

一次関数 

比例の復習
まんじゅう (x個)100
増えた体重 (yキロ)1215300
y = 3x
y = ax
   比例定数

一次関数
まんじゅう (x個)100
A君の体重 (yキロ)505356596265350
y = 3x + 50
y = ax + b
   傾き切片


ええと、例えばAくん、体重何キロだっけ?100キロくらい?
(そんなにないよ!というツッコミ待ち)
40キロ?軽いね。まあ分かりやすく50キロということで話をすすめましょう。

そうすると、まんじゅうを食べてないときに体重50キロ。
まんじゅうを1個食べると、何キロになる? Cくん教えて?
(この設問はやや難しめ)
2個食べると? Dくん。(2つ目からは易しくなります)
(以下同様、省略)
じゃあ、100個食べると、Aくん?
350キロだね。ちょっと太り過ぎだね。

で、これを式で書くと、はじめに50キロ余分にあるんだから、
y=3x+50になります。一般的には、y=ax+bです。
この式は大切だから、絶対に覚えてください。
(大切なところは、強調しておきます)
それで、このaとbにも名前が付いていて、それぞれ傾きと切片と言います。比例のときと、言い方が違うので気をつけてくださいね。

これで、だいたい一次関数の基本については説明しちゃったかな。
カンタンそうだよね。
(簡単であることをさらにアピール)

じゃあ。ここまでで、いったん鉛筆を持って、黒板をノートに写してください。
(授業の説明の間に生徒にノートを取らせる方式もありますが、私は説明の間は授業を聞くのに集中させてノートを取る時間は別にとった方が良いと思っています。
どちらの方式でもありですが、中途半端は良くないので事前にきちんと指示をしておきます)

ここまで15分。

1つの例として、以上のように授業を行います。
四角で囲った中が、板書の例になります。
チョークの色はたくさんありますが、色数はなるべく少なく押さえるべきでしょう。
英語、数学、国語では、白黄の2色。理科や社会などの、覚える事項や図表の多い科目でも3色までに押さえるべきです。
大切なところ→黄色(ノートや上の図では、
それ以外→白色(ノートや上の図では、黒)
と、シンプルにするのが良いでしょう。生徒のノートもシンプルにしたいので、生徒にも色づかいについては指示をしておきます。

2012年11月27日火曜日

集団形式・一斉授業の行い方 1

生徒の成績を上げるには、黒板を使った一斉授業よりも個別指導の方が良い。

そう考えるからこそ、当塾では個別指導での指導を選んでいます。
けれども、一斉塾には一斉塾の考え方やノウハウがあって、個別塾では実現できない指導をしていることも間違いありません。

一斉塾の講師は、どのような授業をしているのか、簡単にですが説明させてもらいます。


1.年間の授業計画を立てる

年間を通して、どの週にどの単元を扱うのかといった計画を立てます。
(大きな塾の場合、エラい人たちが会議で決めて、各教室の担当者はそれに従います。)
多くの塾は複数の中学校区から生徒が通ってきますので、個別指導塾の場合はそれぞれの学校の進度に合わせて進度を調整できますが、一斉塾の場合は難しいところがあります。ですので、この年間の指導計画は非常に重要です。
この計画が失敗すると、「塾でやってることと、学校でやってることが全然違う!」というクレームに繋がります。

2.授業計画を作る

年間の授業計画、使用するテキストにあわせて授業計画を立てます。
「イントロの説明」「例題の説明」「生徒の演習」「答え合わせ」それぞれにどれくらいの時間配分をするか、あたりをつけておきます。
また多くの場合は、テキストのすべてを授業で扱うことはできません。どの問題を授業で扱い、どの問題を扱わないのか、また宿題ではどこを出すかなどもこの段階で決めておきます。

3.板書案を作る

板書というのは、黒板に何を書いて、どう教えるかという授業計画のことです。
これをノートなどに作っておきます。
限られた授業時間の中ではありとあらゆることを、教えるのは無理です。板書は絞り込まなければなりません。

特に大切なのは「イントロの授業」の部分です。
「イントロの授業」(または「導入の授業」)というのは、各単元をはじめて勉強する生徒に、考え方の基本から教える部分です。一斉塾では原則的には予習で授業を行いますので、必ずこの「イントロの授業」が必要になります。
一斉塾の授業では、この部分の授業が一番難しいのです。何も知らない生徒に一から教えるというのは、たいへんなことなのです。けれども、難しいだけに講師の腕の見せ所でもあります。

「イントロの授業」の部分で、大切なポイントとして、
・ 分かりやすくシンプルに
・ 生徒の興味を捉えられるよう面白く
というところは必ず意識するところです。

余談ですが、多くの進学系の一斉塾では復習型の学習塾を「補習塾はダメだ」などと言ってバカにします。個別指導の学習塾も、今では予習型のところが増えてきていますが、10年ほど前の黎明期は大半で復習型の教室が大半だったようです。ですのでプライドの高い一斉塾の先生は、「個別指導塾なんて塾じゃない」と切り捨てます。
私も個別指導塾で教えている身としては、そう言われっぱなしでは悔しいので、質の高い指導を個別指導で実践して、成果で見返してやると常々思っています。一斉塾には負けませんヨ!

SSS進学教室のような個別指導塾では板書案は作りません。
特に、フォレスタのような個別指導専用教材では、板書の代わりになる質の高い説明のページがそのままついています。講師が苦労して板書を作らなくても、もっと良いものが簡単に利用できてしまうんですよね。

4.授業の練習をする

板書案ができると、授業の練習をします。
一日の授業が終わって生徒が帰ったあとの教室で、一人黙々と練習をします。
シャドウボクシングならぬ、シャドウ授業ですね。
「ここで、生徒にこう発問(授業中に生徒に質問すること)しよう」
「ここのところはA君に発問して、ここは難しいので勉強の得意なB君に発問しよう」
「このあたりで、このギャグを入れて生徒から笑いをとっておこうか」
などということも考えておきます。
誰も居ない教室で、突っ込む人のいないギャグをかますのを本当にセツナイです。
質の高い一斉授業の背景には、こうしたセツナイ努力が隠されているのです。
また、他の教室の先生などと一緒に、授業の勉強会・練習会を開いたりします。お互いの模擬授業を見て、「ここはこう教えた方が良いのじゃないか」「ここは省いて、別のところに力を入れるべきでは」「ここは生徒のハートを掴むナイスなギャグがあるよ」などと、研鑽し合います。ですので、一斉塾では授業は午後からでも午前中からけっこう忙しいです。

個別指導の授業では、当然そこまでやりません。生徒の一人ひとりの学習状況に合わせて指導をするのですから、個別指導ではまったく必要のない手順です。

5.授業をする

入念な準備と練習の成果を見せるところです。
特に生徒への発問は大切です。上手に発問しないと、授業の流れが切れてしまいます。
また、多くの生徒を同時に教える場合は、生徒全員の様子を常に把握しておくことが大切です。集中力が切れかけている生徒に、声を掛けてあげたり、発問をしてあげることが大切です。
(これが難しいのです。私は本当に苦手です(汗;)

6.個別にフォローをする

一斉授業では、多くの生徒に同じ授業をします。
そうすると、生徒によってよく理解できている生徒と、いまいち理解が不十分な生徒がどうしても出てしまいます。その場合は、授業後に居残りで補習をさせたり、なんらかの個別フォローをさせます。
ただ「できないから居残り」を繰り返すと、生徒は自分を落ちこぼれだと思い込んでしまったり、モチベーションが低下してしまう原因にもなりかねません。特定の生徒を特別扱いするような指導はできるだけ避けます。授業後の補習は、生徒全員を残して、生徒ごとに課題を異なる課題を扱うという個別指導塾に近い対応をする場合もあります


さて、大雑把に説明しましたが、一斉塾の先生の仕事というのはタイヘンなのです。
高度な技能が要求される職人ワザです。
しかし、現実には塾の先生のすべてが、それを完璧にこなせる有能な人ばかりではありません。塾の仕事というのは、仕事がたいへんなだけに、人の入れ替わりも激しい業界です。当然、新人の講師も多くて、新人の講師の授業は多くの場合は下手くそです。新人の講師が一人前になるまでには長い時間が掛かります。

その点、個別指導塾の中でも当塾のような個別指導塾専用教材を採用した最新のシステムを導入している塾ではそのあたりの問題点が克服されています。
指導システムがシンプルに確立されているので、教えるのが非常に楽なのです。個別指導塾の講師は、どうしてもアルバイトの先生なども多くなってしまいます。アルバイトの先生に優れた働きをしてもらうための、仕組みが合理的に構築されているんですよね。
(と、結局は自塾のシステム自慢になってしまいましたね(笑;;)

さて、次回の記事では、具体的にどのように板書を作るのかの例を紹介させてもらいます。
次回、板書例など紹介します。