2014年9月13日土曜日

塾に通わせ始める学年は?

ときどき、生徒の保護者の方から

「下の子がいるのだけど、何年生くらいから塾にかよわせたら良いかしら?」

などと相談を受けることがあります。
実のところ、これはケースバイケースとしか言えないのですが、小学校低学年の場合などは塾に通わせる必要性は低いと思っています。

もちろん、小学校や小学校入学前から子どもに勉強をする習慣をつけさせてあげることは大切です。
小学校の場合、ほとんどの生徒が塾などに通わなくても学校の勉強には付いていくことができています。そういう生徒であれば、書店で市販の参考書を買い与えて、ご家庭で演習してもらえれば十分だと思います。保護者の方が指導してあげられれば好ましいですが、あまり難しすぎる課題を与えでもしない限り、ほとんどの場合は特別な指導をしなくてもスムーズに学習してもらえるでしょう。

また、学校の勉強だけでなく、絵本、図鑑、パズル、各種書籍など、なるべく楽しく考える力を育てるための素材を子どもに与えて、できるなら保護者の方といっしょに取り組めるようにしてもらいたいです。

ただし、以下のような場合は、早めに塾に通わせるなど何らかの特別な対策が必要です。

1.学校の授業に付いていけなくなっている
小学校レベルで学校の勉強が分からなくなっているというのは、かなりピンチです。学習習慣を改善する必要がありますので、学習塾に通うのも一つの方策です。

2.中学受験をさせたい
中学受験をする生徒は、普通の生徒であれば小学4年生くらいから本格的な対策を行う必要があります。準備期間を含めると小3あたりから通い始めるのが理想でしょう。
ただし、中学受験の指導は特別なノウハウが必要です。きちんとノウハウのある塾に通わせてあげましょう。

以上のような特別な場合を除き、ほとんどの小学生には学習塾は通わなくても良いものだと思っています。特別、学校の勉強以上の英才教育をしたい場合にも、市販の問題集を演習させるだけで十分でしょう。
中学受験をする場合などは、即座に点数を上げるためにいろいろなテクニックを教える必要がありますが、そうでない場合は目先の点数にこだわらず伸び伸びと考える力を養ってあげれば良いのです。

以上に当てはまらないほとんどの生徒の場合、
平均的な生徒であれば、小学校高学年(小5~小6)くらいからの通塾がおすすめです。

主に指導上の理由ですが、

1.小5~小6の算数に中学数学に繋がる重要単元が多い
(分数、文字式、比例、割合など)

2.中学校の勉強を指導するのに中1の4月からではやや遅すぎる
(多くの学習塾では、中学数学などの指導を小6の1~3月くらいから始めます。)

3.中学で指導する上で、小学生の頃から様子を見ている生徒の方が指導しやすい

4.中学でつまずきやすい英語を、小学生のうちに1~2年間程度学習しておきたい
(読み書きを中心に予習しておくのが理想的です。英文を書くことに慣れておきましょう。)

英語については、最近は低学年から英会話を習わせたいというニーズも増えているようです。
しかし、本格的に英会話を習得させたい(もしくはしたい)場合を除き、小学校低学年では日本語の学習を優先させた方が良いでしょう。
週1回のなんちゃって英会話では、得られるものはほとんどありません。
中学準備としての英語は早く初めても、小5くらいからで十分でしょう。

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