2013年11月27日水曜日

中3の入試までのスケジュール

2学期の期末テストが実施中です。
早い中学校は終わったところです。

言うまでも無く、特に中学3年生にとっては人生を左右する重要なテストです。

今回のテストと、これからの入試までの日程について説明しましょう。























11月下旬 2学期期末テスト

12月上旬 中学校での保護者面談(三者面談)

一般的に期末テストが終わると、2学期の内申点が確定します。
私立高校の受験に用いる内申点は2学期の成績です。
12月上旬にほとんどの中学校で、三者面談または保護者面談が行われます。1~2年生は終業式に初めて知ることのできる2学期の内申点を、中3生はここでいち早く知ることができます。
また、この内申点を踏まえ、この面談の席で具体的な受験プランも決めます。特に私立高校を第一次志望にする生徒は決断が求められます。
これまで成績に無頓着であった生徒が、ここで初めて、

「おまえは、公立は無理だから、私立にしろ」
「西尾東は厳しいな。一色と吉良で受験するのが良いんじゃないか」
「公立も私立も無理だな。専修学校でいいとこがあるぞ」

などと、担任教師から伝えられて大慌てなんてパターンもよくあります。
そうならないように、塾ではきちんと進路指導を行っているわけです。

この面談の席で、志望校が確定できない生徒、特に学校側としては成績の不安などが理由で「私立単願」で受験させたいのに、公立志望で行きたいという生徒には再三学校から呼び出しされて、追加の三者面談が行われて説得されるということもよくあります。
多くの生徒はここで心が折れます。
高校受験で用いる調査書などは、中学校の先生に書いて貰うわけですから、中学校の先生方の意向を無視して受験校を決めるのは事実上困難なわけです。
(不可能というわけではありませんが)

12月下旬~1月上旬 冬休み
・ 第5回愛知全県模試
・ 冬期講習

1月中旬 学年末テスト

冬休みは受験勉強の追い込みです。塾でも冬期講習を実施し、最後の模擬試験も行います。
ただし、受験勉強ばかりというわけにもまいりません。
休みが明けたらすぐに学年末テストです。この1月中旬の学年末テストで3学期の内申点がここでほぼ確定します。公立高校の受験にはここの内申点が用いられます。
なので、冬期講習期間中は受験勉強だけでなく、こちらの定期テストを意識した学習を進めなければなりません。ただし、学年末テストといっても実力テストや入試傾向を踏まえた問題も多くでる場合もありますので、逆にテスト範囲の勉強ばかりになってしまっても良くありません。
このあたりの案配は難しいところですね。


1月末 私立推薦入試(私立単願)

私立高校の推薦入試です。面接試験を行います。
内申点さえ足りていれば、よほどのことがないかぎり合格します。
よほどのことがあって、稀に不合格になっている生徒もいないわけではないようです。


2月上旬3日間 私立一般入試(公立・他の私立との併願可)

3日間の日程で、別の日程の高校であれば併願して受験することができます。
例えば今年の場合は、
2/4→岡崎城西高校 2/5→安城学園高校 2/6→光ヶ丘高校
というように、最大で三校まで受験できます。
が、普通は公立高校と併願の生徒であれば1校受験すれば十分です。私立の推薦が貰えず、公立を受験しない一般入試での私立志望の生徒でもふつうは2校の受験で十分でしょう。
専修学校なども多くの場合、同じ日程で受験があります。


2月中旬 公立高校推薦入試

公立高校の推薦入試は、面接試験です。
面接はスピーチ試験ということになっていますが、普通の面接が行われることも多いようです。
公立の推薦は私立の場合と違い生徒がガンガン落ちます。
受験には生徒会活動や部活動の実績などがあると有利でしょう。面接対策も最重要です。

当教室では、2回の面接・リスニングの練習会を実施します
第一回は私立の推薦入試前に、第二回は公立高校の推薦入試前に実施します。


3月中旬 公立高校一般入試(A日程・B日程)

愛知県、とくに地方では公立志向が強いので、7割方の生徒がここが本番になります。
A日程とB日程でそれぞれ、筆記試験と面接試験が実施されます。
特に中位~上位の進学校は内申点だけではなかなか合格が確実にはなりません。下位校を志望する生徒も内申点が足りていない生徒は、ここで逆転合格を狙っていきます。

入試まで、なかなか忙しいスケジュールですが、中3の生徒にはがんばってもらいます。
本年度の詳しい日程については、生徒には印刷して配布してあります。
上にアップロードしたエクセルファイルがそれです。

2013年11月24日日曜日

学悠出版のセミナー

昨日、学悠出版の方に営業周りに来て貰いました。
当教室のような小さな教室まで足を運んで貰えるのはありがたいことです。
特に今回は、だいぶベテランの教育情報について詳しい方に来ていただいて、いろいろな話を聞くことができてたいへん勉強になりました。

学悠出版は、以下のような業務を行っている出版社です。

・ 愛知全県模試の制作と実施
 県内でもっとも受講生が多く、また愛知県の入試傾向に近い模擬試験です。
 愛知県内のほとんどの学習塾でこの模試が採用されています。採用していないのは、県内で最大手の一斉塾の「佐鳴予備校」「秀英予備校」です。オリジナルの模試なども作ってしまうというのは、塾としてはすごいことなのでしょうが、どう考えても模試としての質は愛知全県模試の方が上ですね。

・ 教材の作成
 学悠出版は出版社としてはあまり多くの教材を作ってはいないようです。しかし、作る教材の質は高く、「都道府県別」の「公立高校完全演習」「入試対策模擬6回」などのテキストは素晴らしいものがあります。
本当の意味で都道府県別の入試傾向に対応したほとんど唯一のテキストといって良いのではないのでしょうか。
他出版社のテキストは、入試対応を謳っていながら、いまいち入試傾向を分かっていない場合が多いです。その点、模試を毎年制作している学悠出版は違いますね。
ただし仕入れ価格が他教材とくらべてずいぶんと割高であるとか、難点もあります。

・ 代理店
 各出版社の代理店として、教材の取次を行ってくれています。多くの出版社の取次を行ってくれていますので、とても重宝します。当教室では、教材を頼むときはたいていは学悠出版か学書にお願いしています。
 とくに、エデュケーショナルネットワークとの連携が強く行っているようです。エデュケーショナルネットワークの教材ですと、当塾では小学生の「栄光ワーク」を標準採用しています。


こんど、学悠出版の主催で学習塾のセミナーがあるそうです。

・ コミュニケーション
・ 講師研修

以上の2点をテーマに、エデュケーショナルネットワークのコンサルティング担当の方が公園を行ってくれるようです。(光延栄治氏)

12/6(金)に名古屋国際会議場で行うようです。
費用は7350円です。

まだこうしたセミナー事業は新しい試みのようで、今後継続して開催していけるかは不透明のようです。今回、50名以上確保できれば、次回に繋がるというような話をいただきました。
学習塾業界全体の質の維持のためにも、こうしたセミナーなどは是非継続してもらいたいのですが、残念ながら今回は私は参加できそうにありません。

2013年11月16日土曜日

会話表現


















体系英語 没原稿 「会話表現」

制作中の英語のテキストでまた没原稿を出しました。
会話表現です。
テキストには例文には基本的にすべての単語に読み方をふってあるのですが、これは製作途中に断念したため、ルビが振ってない未完成状態です。
それでも、会話表現の勉強には分かりやすい内容になっていると思いますので、よろしければダウンロードして利用してください。


会話表現というのは、どうしても「覚えるだけ」になってしまうのですよね。
文法的説明が難しかったり、説明できても高校レベルの内容が必要だったりと。

そういういみで、英語を「理解する」という趣旨からすると、重要度は低いと判断しました。

英検を取りに行ったりするためには、こうした勉強も大切なのでしょうが、本テキストではそういったところに力を入れていません。

改めて、テキストの趣旨を説明しましょう。

英語の文法を理解し、英語を「読み」「書ける」ようになる

ということを目的にしたテキストです。
扱う内容としては、

中1内容+(中2内容の一部)

になっています。

中学1年生の学習に利用するほか、
メインの利用方法として、

小学生が中学入学前に、中学英語を予習する

のに最適なテキストとなります。

例えば、小学生に英語の勉強をさせるとき、英検フォレスタなど小学生向けの英語のテキストでは、体系的に英語を学習するのに不十分で、中学入学時にあまり大きなアドバンテージが取れないという問題があります。英検フォレスタなど、多くの小学生向けの英語のテキストなどでは、せいぜい英検を取得するくらいの役にしかたちません。

また、その他、新中学問題集や、フォレスタステップなども小学生に中学の予習をさせるのには向きません。
フォレスタステップの場合は、体系的な理解はしやすくてとても優れたテキストなのですが、文法のみに特化し、語彙の習得や読み書きの演習が十分にできません。通常フォレスタもそうですが、学校での授業が平行して行われていることが前提になっているテキストです。
また、新中学問題集やその他多くのテキストも別の問題を抱えています。

また、
中学1年生が夏期講習や冬期講習で学ぶ
のにもかなり適したテキストになると思います。
中学校の指導要綱とは、単元の順番がかなり異なるので、学校の授業の予習を普段の授業で行う場合にはあまり向いたテキストとはいえません。
中1生の場合、フォレスタステップは扱えるボリュームが少なすぎる欠点がありますよね。

「小学生が中学英語を予習をする」
「中1生が講習時にしようする」
そのコンセプトで、最高のパフォーマンスを発揮するテキストという趣旨で開発を進めています。
多くのこだわりがあり、完成すれば、オンリーワンかつナンバーワンのテキストになる。と、いいなあ。

受験社会同様、使用目的がだいぶニッチですので、多くの生徒に販売できるテキストでもないのですけれども。


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さて、最近は日曜日もできるだけ開校してきましたが、明日の日曜日は教室を閉めさせてもらいます。
来週はテスト前になりますので、開校予定です。
詳しい開校時間などは教室に掲示します。

2013年11月15日金曜日

ゲームはおもしろい

先だって、Nintendo DSを購入しちゃいました。
私はこれまで、家庭用ゲームはあまりやらない方で、家庭用のゲーム機を所有するのは子ども時代の「ファミコン/スーパーファミコン」以来です。

本体と同時に購入したのは、こちら、

カタンの開拓者
Catan, Nintendo DS-Spiel : Dieses Produkt ist durch technische Schutzmaßnahmen kopiergeschützt!











です。

これはドイツで開発され、世界中で人気となっている「カタンの開拓者」というボードゲームを、コンピューターゲーム化したものです。
学生時代に友人らとよくプレイしたものですが、それがDS版で発売されていることを知り、つい購入してしまいました。
残念ながら、日本語版は発売されておりません。ドイツからの取り寄せになるのですが、リンクの紀伊國屋書店から通販できます。
きちんと日本のDSで動きますし、言語もドイツ語だけでなく英語も選択可能です。
ルールを覚えているなら、英語に自信がなくても十分にプレイできます。

もともと、コンピューターゲームは日本やアメリカが本場ですが、ボードゲームやカードゲームといったアナログゲームに関してはダントツでドイツが一番の本場です。
ドイツでは数多くの戦略性に富んだアナログゲームが発売されていますが、その中でももっとも人気が高く、もっとも面白いゲームがこの「カタンの開拓者」なのです。

「カタンの開拓者」は人生ゲームなどの日本製のゲームと比べるとルールが少し難しく、最低3人、できれば4人のメンバーを集めなければプレイできません。
さらにプレイ時間も少し長めです。手際よくプレイすれば、1プレイ30分~1時間ですが、メンバーに初心者が混じると2時間以上かかってしまうというのもザラです。なので、あまり手軽にプレイできないのです。

ところが、このDS版「カタンの開拓者」は、CPU(コンピューター)を相手に手軽にゲームを楽しむことができるのですよね。
(やはり、CPUは人間ほど賢くはないので、手応えが少し物足りないのですが)
しかも、アナログ版「カタンの開拓者」には「海カタン」などの様々なエクスパンションがあるのですが、DS版「カタンの開拓者」には様々なエクスパンションも取り入れられていて、いろいろなマップでゲームを楽しめます。

ほんのちょっと遊ぶだけのつもりが、ついついどっぷりと遊んでしまいました。
ゲームというのは中毒性がありますね。

生徒たちの中にも、ついついゲームをやり過ぎてしまうという子が少なくありません。
眠たそうな顔をしているなと思って、よくよく話をすると、

「昨晩、ついゲームで夜更かししてしまった」
「朝までゲームをしていて、ほとんど寝ていない。学校でもずっと寝てた」

などと言うのです。
ついつい、ゲームで無駄に時間を浪費してしまう気持ちはとても良く分かるのですが、非常にまずいですね。
もちろん、以前言われていたような「ゲーム脳」なんていうのは、まったくの似非科学です。
(※ ゲーム脳 ; ゲームをすると知能が低下するという科学的根拠のない風説)
ですが、睡眠不足になって学校や塾の授業に集中できないということになれば、学力は下がりますし、ひいては知能も下がるでしょう。

ゲームを通じて頭を働かせるのは楽しいものです。
ゲームを通じて得られるものもあるのでしょう。
しかし、やはりゲームに耽溺するのはほどほどにしておくべきですね。
私もほどほどにすることにします。

2013年11月14日木曜日

飽和水蒸気量と加湿器

先だって、教室で加湿器の利用を開始したという記事を先だってアップしたところですが、中学2年生がもうしばらくすると気候の勉強に入ります。ここで、飽和水蒸気量と湿度についての勉強が始まります。

室内でもっとも快適な温度は、

気温 25度くらい
湿度 50%くらい

だそうです。
このあたりを目標に、冷暖房を設定します。

ここで、気象庁のHPに行って、冬の平均気温と湿度を確認します。
この近くでデータがあるのは、名古屋市です。

例えば、名古屋市の2012年の1月のデータを見ると、

平均気温 4.2度
平均湿度 65%

です。
気温はともかく、湿度は高いじゃないかと思った方は、中2の理科を勉強しなおしましょう。

ここで、飽和水蒸気量を確認すると、気温4度の飽和水蒸気量は6.3グラムです。ですので、湿度65%での水蒸気量は1立方メートルあたり4.1gになります。

詳しくは以下にグラフと、グラフ作成に使ったエクセルファイルを貼り付けておきますので参考にしてください。















飽和水蒸気量のグラフ(エクセル形式ファイル)


つまり、

●冬の平均的大気
平均気温 4.2度
平均湿度 65%
飽和水蒸気量 6.3g
実際の水蒸気量 4.1g

ここで、理想の気温と湿度の場合を見てみましょう。

●理想の室内環境
気温 25度くらい
湿度 50%くらい
飽和水蒸気量 23g
実際の水蒸気量 11.5g

これをもとに、冬の平均的な空気を暖房をつけて25度まで暖めた湿度を計算すると、

4.1÷23=約17.8%

●冬に暖房をかけただけの環境
平均気温 25度
平均湿度 17.8%
飽和水蒸気量 23g
実際の水蒸気量 4.1g

となります。湿度はたったの17.8%になっちゃうのですよね。
空気が乾燥しているというのは、そういうことです。
これでは、乾燥を好むインフルエンザウイルスも元気百倍です。

さて、理想の室内環境と暖房をかけただけの環境を比べた場合、水蒸気量に7.4グラム(11.5-4.1)の差があります。
これは、我が教室の場合ではどれくらいの差になるのでしょうか。

SSS進学教室西尾教室は、横6メートル縦7メートル高さ5メートル弱というくらいでしょうか。
体積にして、200立方メートルです。

1立方メートルあたりの水蒸気量の不足分が、7.4グラムなので不足している水蒸気量の総量は、

7.4×200=約1500グラム

不足分1500グラム

です。
ちなみに、当教室で使っている加湿器の加湿能力は、

1400ml/1時間=1400g/1時間 (水の比重は1mlで1g)
※ FE-14KFW(パナソニック製・気化式)

です。
公称値を信じるならば、約1時間で水蒸気の不足分を補ってくれます
ただし気化式の加湿器は、消費電力が安い、衛生的などのメリットがある反面、加湿能力はやや弱いようです。スチーム式の場合は公称値の数字がほぼ正確な数字である一方で、気化式の場合は実際の加湿能力は公称値の50%~70%くらいに見積もった方が良いそうです。
そのあたりを考慮しても、約2時間あれば補ってくれる計算です。

とはいえ、実際には教室の空気は玄関などから絶えず出入りしているわけで、常に加湿器にはフル稼働してもらうことになるのですけれども。

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さて、中学2年生で勉強した湿度の勉強は日常生活にリンクしていますよね。

小学校から高校までの勉強というのは、きちんと勉強すれば、すべてが日常生活とリンクしているのですよね。
数学も英語も、理科も社会も、すべて日常にリンクしたものばかりです。
学習の中で、こういった事を考えられるようだと、勉強というのは本当に面白いのです。
勉強が分からなくなって、学校の授業についていくのが精一杯というような状態になってしまうと、こうした学習の面白さがまったく無くなってしまいます。
学校の勉強には余裕を持ってついていけるようにすることは、勉強の楽しさ、ひいては人生の豊かさに繋がるように思えます。

2013年11月13日水曜日

品詞への理解




















最近、英語関連の記事を上げることが多いです。

それは最近、英語のオリジナル教材を開発中で、そのため英語について考える機会が少し増えたからです。

基礎英語習得のテキストで、の詳しい趣旨や内容は、これから少しずつアップする予定ですが、内容に関してはオンリーワンの質の高いテキストを目指します。
私自身の編集技術も少しばかり上がっておりますので、初オリジナル教材の受験社会と比べても、さらに完成度の高いものになるはずです。

没原稿をアップロードします。

体系英語 没原稿 「品詞への理解」

英語を覚え始めた生徒に、「品詞の違い」に意識を向けて欲しいという趣旨で作ったページです。
もともとは、現在形と過去形の文法を一通りおさえた後で入れる予定でした。

特に、中学英語で重要になる品詞は、

名詞 ヒトや物の名前。主語目的語になります。
動詞 主語の後に置かれる。「~です(be動詞)」「~をする(一般動詞)」がある。

の2つです。
名詞と動詞については、ここまでの単元でしっかり扱ってあるので、ここでは軽くまとめてあります。

それに追加して、中学英語で特に大切な、

形容詞 ①名詞を飾る(国語文法での連体修飾語)。②補語になる。の2つの役割がある。
副詞 動詞を中心に、形容詞やほかの副詞を飾る。(国語文法での連用修飾語

をペアで押さえ、(補語や、連体修飾語といった用語はまだ早いですが)

冠詞 aとthe
前置詞 後ろの語句といっしょになって、句(前置詞句)を作る

を整理しました。
あと、前単元で、疑問詞whatを扱った都合で、基本品詞ではないのですがいちおう疑問詞も入れて整理してあります。

なるべく分かりやすくまとめたつもりですが、結局原稿の推敲を始める前に没にしました。

生徒に「品詞の違い」を意識して欲しいのは違いありませんが、品詞の整理を行うことはマイナスの点の方が判断したからです。

1.生徒の負担が大きい
2.品詞の厳密な分類は学術的な問題で、初級英語の習得には不必要

といったところですね。
上地教室の永見先生など、他の塾の先生方にも構成を手伝って貰いながら、中身にはこだわりぬいてます。

2013年11月12日火曜日

文法の価値

文法というのは道具に過ぎない。

ということを、感じます。


I am playing tennis.(私はテニスをしています)


この、英文の文型は高校では普通、第3文型で教えられます。

主語(S)=「I」
動詞(V)=「am playing」
目的語(O)=「tennis」

ですね。
けれども、私は高校生の頃から、ずっと第2文型なんじゃないかと引っかかっていました。

主語(S)=「I」
動詞(V)=「am」
目的語(O)=「playing」

どういうことかというと、「playing」というように動詞のing形には、「動名詞」と「現在分詞」の2種類があるわけですが、進行形を作るing形は「現在分詞」です。
そして、「現在分詞」と「過去分詞」とは何かと言えば、「動詞」が変化して、「他の品詞」の働きをするようになったものです。
分詞の働きとして、高校英語で学習するのは、以下の3つです。

1.進行形と受動態
2.分詞の形容詞的用法
3.分詞構文

それぞれの文で分詞が何の品詞をしているかと考えると、

1.進行形と受動態 → 補語としての形容詞
2.分詞の形容詞的用法 → 修飾語としての形容詞
3.分詞構文 → 副詞

ということになります。

進行形が補語としての働きをしているのが分かりやすい例として、

It is rainy.(雨が降っています)
It is raining.(雨が降っています)

ニュアンスこそ違え、構造は同じですよね。

インターネットで検索してみても、同じようなことを考えている人は多いようです。

ただ、文法的な分類のどちらが正しいかというのは、教育の現場では必要ないのだと思います。
「どちらが正しいか」なのではなく、「どう教えた方が効率的か」を考えるべきです。

せんだっても、そもそも5文型という分類も英語圏では既に古い学説でしかないという記事を先だってあげました。
少なくとも、英語の基礎学習の上で、進行形や受け身の文をすべて第2文型にしてしまうのでは、それを学ぶ意味が薄くなってしまいますよね。

特殊相対性理論

中学3年生の生徒は、ほとんどの中学校は「二次関数」の勉強が終了し、図形の単元に入りました。
今は相似を勉強していて、この次に三平方の定理を学びます。

愛知県の高校入試では、相似や三平方の単元では、難しめの問題もかなり高いウエイトで出題されます。
中3生は受験対策をしていかなければなりませんので、特に易しい問題だけでなく難しめの問題に挑戦していかなくてはならない中上位の高校を狙う生徒はふだんより少しだけ早めに予習をしていきます。


さて、この三平方の定理なのですが、応用すると何かと面白いのです。
例えば、特殊相対性理論です。

相対性理論というのは、アルバートアインシュタインというドイツ系の学者が発見した運動力学を中心とした物理理論です。空間と時間をまとめて取り扱って、時空間という概念を取り入れて体系化したところに特徴があります。
この相対性理論が説明する物理現象で、もっとも分かりやすく面白いものに、、

「光速に近い速度で動く物体は、周囲よりも時計の進みが遅くなる」

というものがあります。

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例えば、地上にマリオとルイージという同い年の双子の兄弟がいたとします。
ルイージが光速に近い速度の出る宇宙船に乗って、3年ほど宇宙旅行に出かけたとします。
そして、3年が経ってルイージが地球に戻ってくると、地球では何十年も時間が経っており、ルイージは若いままなのにマリオはよぼよぼのおじいさんになっていたのです。
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以上のようなことが、本当に起こります。
実験でもはっきりと確認されています。これがいわゆるウラシマ効果というやつです。
少しばかり専門的な言葉を使えば、ローレンツ収縮といいます。

実はこのローレンツ収縮なのですが「三平方の定理」を用いて説明できちゃうんですよね。
正確には、平方根や文字式の計算も使いますが、いずれにせよ中3までの数学で余裕で計算できちゃうんです。
(ほんとはちゃんと時空間を扱った説明には、行列とかが必要なのですが)

こんなSFじみたビックリ現象が、中学レベルの計算で分かっちゃうんですよね。
私も中学時代にこれを知って、わくわくしたのもです。
この楽しさを分かって欲しくて生徒に教えたくて仕方のないところですが、受験生は受験勉強で忙しいので教える機会がありません。そこが一番残念なところです。


さて、ここからが説明です。
題して、「サルでも分かるとは言わないけれど、中3生に分かる相対性理論」です。

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サルでも分かるとは言わないけれど
中3生に分かる相対性理論

まず、前提条件として、次の仮定を実験で分かる事実として認めてください。

1.光の速さは誰にとっても等しく、有限であること
  (光速度普遍の原理)

これだけ認めて貰えば、あとは計算の問題です。
分かりやすく説明するために、UFOが地上と平行に移動している様子を考えましょう。






















上の図のように、地上から懐中電灯で合図を送ります。
そして、UFOは鏡で光を反射させて地上に返します。

このとき、

光の速さ(秒速30万キロ)=c
地上にある時計で光がUFOまで入って戻るのにかかる片道の時間=t

と置きます。すると、

地上からUFOまでの距離=c(速さ)×t(時間)=ct

と書けます。
ここで、ポイントになるのはtは地上の時計で計った時間で、UFOにある時計では別の時間があるということです。

実は、上の図は地上からの視点で見た図です。
改めて同じ出来事をUFOの立場から見てみます。




















右から左に動いているUFOから見ると、地上は左から右に動いて見えます。(ガリレオの相対性原理

ここで、

UFOの移動速度=v
UFOにある時計で光がUFOまで入って戻るのにかかる片道の時間=T

と置きます。

すると、今度は、

二等辺三角形の長さの等しい2辺の距離=cT
底辺=2vT

と書けます。
よりシンプルな図で書くと、
















ここまで書ければ、あとは計算です。
根号や二乗があるので、画像で貼ります。














こうして求められたのが、時間がどれくらい収縮してしまうのかを示す式です。
4行ですね。数学がちょっと得意な生徒なら、中3生で十分に計算できます。

この計算式が何を意味しているかというと、

動いている人(UFO)から見ると、止まっている人(地上)の時間が経つのが遅く感じられる

ということです。
例えば、宇宙船が光の70%くらいの速度で移動した場合です。

v = 0.7c

と書けます。
これを上の式に代入して、計算すると、

T = 1.4t

になります。これによって、時間がおよそ1.4分の1に収縮していることが分かります。

これが光速の70%なのでこの程度です。
これが光速の99%を超えるいわゆる亜光速になったりすると、とんでもないことになります。
電卓で計算してみて下さい。

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ちなみに、イラストは私が自分で書きました(笑)

2013年11月11日月曜日

成績上位の高校ボーダー

せんだって、成績下位のせいとの進路指導についての記事をかんたんに書きましたが、成績上位の生徒の進路について説明します。

個別指導塾ですので、成績が下位の生徒と同じくらい成績上位の生徒もいます。
当然、個別塾での進路指導にはこのあたりの情報も必要です。


横浜で指導していたときなどは、成績上位の生徒には私立高校が人気でした。
私立高校、というより、中高一貫の私立校です。

横浜のような都会では、公立の学校が学級崩壊していることが多く、私立に人気が集まっていました。
そのため、学力的問題もしくは経済的な問題がない家庭の生徒はできるだけ中高一貫の私立校を選ぶのが一般的です。

中高一貫校というのは、高校受験が必要がないので、

・ ゆとりのある学生生活を送れる
・ 中高一貫で体系的な勉強ができる

以上の2点が主な理由で、人気があります。
ただし、上のゆとりのある学生生活はともかく、下の体系的な勉強というのは有名無実といっていいでしょう。
横浜でもここ愛知でも同じなのですが、私立高校の勉強については、多くの学校で以下のような状況になっています。

・ 英語、数学は高校内容を先取りしてやりすぎて、ついていけない生徒が続出
・ そのため、同じ内容を何度も戻って学習することが多い
・ 高校受験がないため、受験勉強をしないので、生徒の学力が大幅に下がる
・ 学校OBの世間知らずの教師が多い
・ そのため独自性の強すぎるその教師オリジナルの失敗授業が多い
・ 理社の指導は公立とほぼ同じことが多い

もちろん、一貫校にはメリットも多いのですが、学力の高い生徒を一貫校に送ることはデメリットが大きいように感じます。
毎年行われている、文部科学省の全国学力テストのランキングなどでも神奈川県が毎年下位に入っているのはこのあたりの構造が遠因にあるのではないでしょうか。
(愛知県は比較的上位ですね)


それに対して、愛知県の場合は全国でもっとも公立志向の強い都道府県です。
高校受験でも大学受験でも、ほとんどの場合は公立志向です。
分かりやすい例を挙げると、

「名古屋大学(地元公立トップ校)」と「早稲田大学(全国区私立トップ校)」のどちらに行きたい?

という質問に、99%の生徒や保護者は「名古屋大学」と答えます。
経済的にかなりゆとりのある家庭の場合でもです。
またほとんどの生徒や保護者が、名古屋大学のほうが難関の大学だと思い込んでいます。

「愛知教育大学(地元公立下位校)」と「早稲田大学(全国区私立トップ校)」のどちらに行きたい?

という質問でも、90%は「愛知教育大学」と答えるでしょう。

以上は大学受験の例ですが、高校受験でも圧倒的に公立高校が人気です。
愛知県民は中流志向が強く、長いものに巻かれようとすると言われますが、そうした側面のあらわれかもしれません。

そのため、西尾市でも成績上位の生徒は公立高校を受験します。
もっとも人気であるのが、

西尾高校(普通科)
一般入試合格者平均内申40.6
60%合格ボーダー39
受験目安 内申37以上

ほかにほとんど選択肢がありません。
より上位の学校に進みたいという生徒も多少います。

刈谷高校(普通科)
一般入試合格者平均内申43.1
60%合格ボーダー45
受験目安 内申42以上

岡崎高校(普通科)
一般入試合格者平均内申42.4
60%合格ボーダー44
受験目安 内申42以上

ただし、少し遠くなってしまいますので、刈谷高校や岡崎高校を目指す生徒は少ないでしょう。刈谷や岡崎に合格できる実力のある生徒でも、通学の便を考えて西尾高校を目指すのが普通です。

いずれの学校も、合格ボーダーがかなり高くなります。
岡崎や刈谷高校の場合、合格者平均内申よりも、60%合格ボーダーが上になります。

このあたりの上位校に合格するためには、内申点をしっかりとることと、テストの点数を取ることの両方が求められます。かなり厳しい勝負になります。
60%合格ボーダーの他に、受験目安を併記しましたが、これを下回ると合格率が10%とか5%というレベルになってしまいます。これを上回れば、合格率が40%や50%に近くなります。
また、だいたいこれくらいの成績を取っていないと、そもそも中学校の先生から受験の許可が下りません。
つまり、上位校を受けるにはまず最低限の内申点を取ることが必須であり、
そしてそこから先は、内申点の差よりも筆記試験の結果次第で逆転も多いにありということです。
内申点と筆記試験の得点力の両方が求められるわけですね。

愛知県の公立高校の合否は、2段階で行われます。
例えば、定員360人の学校の場合は、

1.受験者の中で、内申点と筆記試験のどちらも360位以内に入っているものが合格
2.残りの者の中で、内申点と筆記試験の合計点が高い者から順に合格

という手順です。
塾内向けの資料から、図説を転載します。


合格する生徒の範囲が非常にいびつで、線形的でなく、非合理的ですね。
ただし、この入試制度にもメリットがあって、一定の内申点を取ると受験に有利になるため、「志望校の選定」が行いやすいということがあります。
この仕組みで合否判定が行われるため、「確実に合格できると思っていたのに、逆転不合格」という事例はかなり少数に抑えられます。逆に逆転合格は多少難しくなるのですけれども。

刈谷高校と岡崎高校を比較した場合、刈谷高校の方が多少難関にはなるのですが、統計的に見て、第一段階での「内申360位ライン」については、ほとんど同じかむしろ岡崎高校の方が上になっている年度が多いようです。しかし、「筆記テスト360位ライン」や、第2段階の合計点での合格ラインは刈谷高校の方がだいぶ上です。

これは刈谷高校や岡崎高校に限ったことでは無く、刈谷市や知立市近辺の学校と、岡崎市や西尾市近辺の学校を比較した場合はほとんど例外なく同じことがいえます。

これはどういうことかというと、志願者数と倍率の違いに起因します。
佐鳴予備校など大手の学習塾の難易度ランキングでは岡崎高校の方が上位にランキングされています。(おそらく、統計情報が古いため)
そうした情報は、受験校を決定する中学校の先生も知っていますので、だいたいそのレベルに合わせた生徒しか高校を受験しません。
どの学校も、だいたい大手予備校のランキングなどで公表されている前評判通りの成績の生徒が受験します。そのため、志願者数や倍率が変化しても内申での合格ラインは少ししか上下しません。
それに対して、筆記試験での合格ラインは志願者数や倍率によって大きく上下してしまうというわけです。
つまり、刈谷市や知立市付近の学校は地域の生徒数の増加や、交通の便の変化によって、全体的に受験者数が増え、ボーダーが上がっている傾向にあり、岡崎市や西尾市の多くの学校ではその逆のことが起こっているわけです。
もちろんこれは凡その傾向で、年度によって変動はありますし、定員枠の変更など様々な事情でボーダーは揺れ動いてしまうのですが。

このあたりの込み入った事情までは生徒や保護者に理解してもらう必要は決してないのですが、進路指導をする側としては知っておいてもよいのでしょうか。

受験生や保護者に知っておいてもらわなくてはいけないのは、
上位校の高校受験は、

不合格者も多く出る

ということです。中堅校や下位校の場合は、多くの場合、内申点によゆうももって受験をすることも多いので、実のところ不合格者はとても少ないです。
ですので、かならずすべり止めとなる併願校は必要になります。

こうした上位校には、推薦入試もあります。
西尾高校、刈谷高校、岡崎高校などは、毎年定員の10%強にあたる45人前後の生徒が推薦で入学しています。(県の出しているガイドラインでは、本来10%以下におさえることになっているのですが)

西尾高校
推薦合格者内申平均 40.7

刈谷高校
推薦合格者内申平均 43.2

岡崎高校
推薦合格者内申平均 43.6

合格者の平均内申点です。どこもレベルが高いですね。
さらに上位校の場合、推薦入試であっても、不合格者は多くでます。これらの上位校の場合、例年推薦入試の合格率は50%前後です。
下位校の場合、推薦入試で定員割れをする場合もありますが、中堅校や上位校の場合はしっかり不合格者ができます。
また、この合格者の平均内申点はほぼ受験者の平均内申点と等しいです。
つまり、同じくらいの成績の生徒がたくさん不合格になっているわけです。
また、内申点別の合格率を調査してみると、内申点45の子も、40前後の生徒もほとんど変わらないことが分かります。推薦入試の場合、最終的な合否の判定は内申点では行われていないことが分かります。おそらく、生徒会活動や部活動の実績、面接での印象などが合否判断の大きなウエイトを閉めていると思われます。
ただし、少なくとも合格者平均に近いくらいの成績はとっておかないと、そもそも中学校からの推薦が得られず、推薦入試で受験することはできません。
つまり、上位校の推薦入試で特に有利に受験できる生徒というのは、「内申点のわりに筆記試験の自信が無く、生徒会活動などの実績がある」生徒ということになるでしょう。

また注意しておきたい点としては、推薦入試は基本的に地元の生徒を対象にしていることです。
市外ややや遠隔地にある中学校からは、特に事情がない場合は推薦入試で受験することはできません。例えば、当教室の付近の生徒は西尾高校の推薦は貰えても、刈谷高校や岡崎高校の推薦は貰いにくいのです。

2013年11月10日日曜日

加湿器起動!

寒くなってきました。
風邪とインフルエンザの季節です。
特に受験生には体調管理に気を付けて貰いたいものです。

ウイルスは低温低湿になると元気に活動します。
なので、塾では暖房を付けて、加湿器を付けます。

パナソニック製(FE-14KFW)
















業務用の加湿能力1400mL/hのパワフルなやつです。
10リットルのタンクを、一日の開校時間中に使い切ってしまします。

ただし、この加湿器や暖房も気休め程度です。
風邪とインフルエンザの予防には、規則正しい生活で睡眠をしっかりとり栄養バランスの良い食事で体力を付けるのが一番です。

風邪は接触感染や接触感染でうつると言われるので、食事前の手洗いもしっかりしたいですね。
意外なのですが、風邪は空気感染や飛沫感染はほとんどしないようです。

空気感染のインフルエンザには手洗いもほとんど効果が無いようです。

風邪の場合もインフルエンザの場合も、残念ながら、マスクやのどうがいなどはほとんど予防に効果がないそうです。
昨年度は「塗るマスク」などという似非科学商品も流行しましたが、当然効果はありません。


2013年11月9日土曜日

高校に行けない生徒はどこに行くの?

当たり前ですが、高校に進学するには一定の成績が必要です
成績が足りない生徒は希望する進学先に進むことが出来ません。

高校の合否に必要な成績がどれくらいなのか、それは佐鳴予備校さん野田塾さんが合否ボーダーを公表しています。
普通科の進学校に進みたいという生徒は、こちらの資料を見れば、およそのボーダーラインが分かります。
ただし、成績が中位・下位の学校のボーダーはあまり当てになりません。おそらく資料が不足しているのでしょうが、内容がめちゃくちゃです。確実に間違っています。野田塾さんなどは正確なボーダーを上位校しか出せないことを分かっていて、初めから上位校しか載せていません。佐鳴さんの場合も、いちおう比較のため載せておきましたというだけのことでしょう。成績下位の高校は、募集定員も少なく、志願者数の変動で年度によって合格ボーダーが大きく上下するというも正確なボーダーを予想しづらい点でしょう。
おそらく、佐鳴さんや野田塾さんの場合は成績上位の生徒だけを相手にする塾なので、それでも良いのでしょう。
しかし、当塾の場合は、学年1位を取る生徒もいれば、逆に最下位を争うような生徒もいます。年度の差し迫ったこの時期には、中3の今頃になって成績が足りないことに焦って入塾してくる困った生徒も例年います。それが個別指導塾というものです。
そういう生徒をほったらかしにすることはできません。きちんと進路指導をしてあげる必要があります。そのため、過去の模試の追跡状況を入念に分析し、ある程度信頼できる統計を調べてあります。

西尾市の場合の状況を説明します。
こうした情報は地域によって事情は大きく変わりますので、他地域の塾の方にはあまり参考にならないかもしれません。私も初めて塾業界に入ったときには、どうやって調べたら良いのかさえ分からずに困ったものです;

●内申22-25の場合

これくらいの生徒の場合、ぎりぎりで地元の公立高校に合格できるでしょう。ただし、確実とはいえませんのですべり止めを受ける必要があります。

候補になるのは、

一色高校 普通科 合格60%ボーダー 21-22
一色高校 生活デザイン 合格60%ボーダー 21-22
碧南工業高校  合格60%ボーダー 23-24
高浜高校 普通科 合格60%ボーダー 21-22
高浜高校 福祉科 合格60%ボーダー 23-24

あくまでも過去の統計による予測です。
上下することもありますし、この数字を推測するのにつかった資料も不足気味ではあります。予想が難しいところは若干高めに推測してはあります。

この中でも一番入りやすいのは一色高校か、高浜高校の普通科でしょうか。
ですが、高浜高校は通学に時間が掛かるというのは大きなデメリットですし、あまり生徒に勧めてはいません。
一色高校は共学の学校ですが、生活デザイン科は事実上女子のみになっています。
一色高校の普通科に進学の場合、平均23%の生徒が大学に進学、32%の生徒が短大や専門学校に進学、残りの45%が就職になります。
生活デザイン科の場合は大学進学はほとんどなく、ほとんどが専門学校または就職になります。
また、公立の下位校の場合は、多くの学校が合否判定を「内申点重視」で行います。
学校の内申点さえ取れていれば、よほどのことがない限り当日点で逆転不合格はありません。ただし逆を言えば内申点が足りていない場合は、テストで挽回も難しいということです。
ただし、一色高校だけは下位校には珍しく「均等配点」で合否を決めます。テストの点数で逆転合格を狙うことも可能です。当塾の場合も、昨年度開校直後に入塾し内申点を7つ上げたにも関わらず合格ボーダーの内申点に達してくれなかったのですが、テストの点数で逆転合格を果たしてくれた生徒もいます。

また、地元の私立高校(安城学園、岡崎城西など)の一般入試は、上述の公立高校よりもボーダーが上のためすべり止め校として機能しません。すべり止めには後述の専修学校などを受けて貰うことになります。

安城学園 合格60%ボーダー 25

また一般入試とは別に、推薦入試という選択肢もあります。
推薦入試を利用する場合、単願での受験となり、併願校を受けられません。
公立の場合は単願ですと、ボーダーがかなり上がってしまうのですが、私立の場合ですとボーダーが下がります。

安城学園 推薦最低基準 22-23

推薦入試を受験するには、中学校からの推薦を貰う必要があります。このとき、部活動などで実績を残していると有利かもしれません。また、逆に推薦さえもらえればよほどのことがない限り合格できます。

ちなみに公立高校の推薦入試は、一般入試の場合より2つほどボーダーが上がると考えましょう。また公立の推薦は定員割れしている場合はほぼ全員合格しますが、応募者数が多い場合は落ちる生徒が多くなる場合もあります。
例えば、高浜高校の場合、毎年80人前後が推薦で受験し、40人が合格しています。
一色高校の場合、50人前後が受験し40人が合格という年度が多いのですが、25年度はちょうど受験者が40人で全員が合格しています。
ただし、もちろん中学校からの推薦が得られないと受験すらできませんので、一般入試での合格より難しいと考えておきましょう。

●内申17-21の場合

内申21以下になると、かなり受験が厳しくなります。
20-21あれば、上述の公立高校もテストでの得点力のある生徒なら、十分に合格が狙えるのですが、実力が伴っていない生徒の場合は困難になります。

候補になるのは、

享栄高校 普通科 合格60%ボーダー 17-18
愛知みずほ大学瑞穂高校 進学A 合格60%ボーダー 21-22
愛知産業大学三河高校  総合科 21-22
豊橋中央高校 普通科 合格60%ボーダー 21-22

やや遠隔地にある学校しか選択肢には入ってきません。

この中でももっとも易しいのが、享栄高校です。
ここ少なくとも数年は、享栄高校は愛知県内でももっとも入学が容易な学校です。
これより易しい県内の高校は学力不問の黄柳野高校だけでしょう。
享栄高校は名古屋市内の高校で、生徒指導もしっかりしていて面倒見の良い学校ですが、このあたりから通うのはかなり時間がかかります。自転車で西尾駅までいって、そこから電車を乗り継ぐと、計算上103分かかります。

(※黄柳野高校 全寮制で不登校生徒の受け入れを趣旨として作られた少し特別な学校)

同じく、みずほ大学瑞穂高校や、豊橋中央高校もかなり遠いですね。みずほ大学瑞穂高校も享栄高校と同じく名古屋市内にある学校で、豊橋中央は三河地域でもっとも易しい私立高校です。豊橋駅から、自転車か渥美線で通えますね。

比較的近いといえるのが、愛知産業大学三河高校です。ですが、こちらも計算上の通学時間は91分なのでかなり辛いものがあります。

県内には、みずほ大学瑞穂高校と同じくらいのレベルの高校はたくさんあります。
上述には比較的、西尾市からの交通の便の良い学校をあげてあります。

これらの私立大学への進学は、公立高校にないメリットもあります。
ずばり、大学入試に有利なことです。愛知産業大学三河高校は専門学科になるので、基本的には就職が基本ですが、普通科の場合は指定校推薦で大学への進学をすることができます。

大学入試の推薦入試には大きくわけて、「指定校推薦」と「公募推薦」があるのですが、もっとも有利な受験形式が指定校推薦で、私立高校はこの指定校推薦の枠を数多くとっています。
たとえば、みずほ大瑞穂高校の場合、大学進学率は49%で、ほかの生徒も多くは短大や専門学校に進学して就職はわずか9%です。
これは先にあげた公立高校よりも大学進学にきわめて有利であること示しています。

今の時代、大学への進学は、就職におおいに有利に働きます。なんだかんだで、学歴社会ですので。私立高校-私立大学と進むのには費用は掛かりますが、それだけの価値はあるのでしょう。

これらの中学校から、これらの高校に指定校推薦で進もうという場合は、ボーダーが一般入試の60%ボーダーより2つほどボーダーが下がると考えて貰えばおよその目安としては良いでしょう。
ただし、高校で部活動をきちんとやり通したことなどが前提で、そういったことがない場合、たとえば不登校期間があるなどの場合などは、中学校からの推薦が貰いにくくなる場合があります。

●内申16以下の場合

普通の高校には行けません。

選択肢としては、先述の黄柳野高校です。
こちらは、非常に独自性の強い学校なので、あまり勧めることはありません。

ほとんどの生徒に勧めるのは、

名古屋工学院専門学校 高等課程
東海工業専門学校 高等課程

などの、専修学校です。
これらの学校は、専修学校といって高校ではありません。しかし、高校卒業資格はとれます。
これはどういうことかというと、これらの学校に入学すると同時に、通信制の高等学校に入学することになるのです。

もちろん、通信制の高校にだけ入学するという選択肢もあります。ただし、通信制で家だけで勉強するのはなかなか継続できない生徒が多いのでオススメしにくいですね。
また、通信制の高校はスクーリングといって、年に何回かは本部の高校に勉強をしに行かなければならないのですが、専修学校と同時入学の場合、そのスクーリングの回数がだいぶ軽減されます。

これらの学校は、基本的にボーダーフリーです。
いちおう筆記試験なども行われますが、生徒の学力を測るためのもので合否を審査するためのものではありません。名前が書けて、面接でよほどなめた態度でもとらない限り合格します。

これらの専修学校は、生徒の面倒見は良く、就職や進学のサポートもしっかりしてくれます。
私が以前担当した生徒は、生徒も保護者も、

「この学校に進んで良かった」

と口を揃えていました。中学校までは勉強をしない生徒でしたが、こちらではしっかり勉強して学内では上位の成績をキープし、電気技師など資格などもしっかりとっていってくれました。

ただし、普通の高校とは違います。
生徒指導はそれなりに厳しく、問題を起こしたりすると退学になってしまう場合もあります。(このあたりは、私立はだいたい公立より厳しいようですね)
また、遠隔地から他に通うことができなくて入学する生徒、中学時代不登校経験のある生徒が多いことにも起因するのでしょうが、続けて通い続けることができない生徒も多く発生します。
先述の生徒が入学したときには、「はじめの1学期間で同級生が5人減った」とのことでした。

また、どの学校もいずれも小さな学校です。普通の学校のような広い敷地はなく、一般的なビルに学校の看板をつけただけというようなところが多いです。
なので、運動部は「野球部」のみ、とか、運動場は内ので公共の運動場をレンタルするため、体育の授業が週に1回まとめて4時間行うといった独特のカリキュラムになってしまうような問題点もあります。(それはそれで楽しいようですが)


なお、より詳しい資料は、塾生に配布しています。
進路というのは、生徒や保護者が自分で考え、選択していくものです。しかし、多くの生徒や保護者は選択する前に前提となる情報を知りません。そうした情報を発信していくのも塾の役割の1つだと考えています。


2013年11月8日金曜日

ジャズミュージック

教室の環境音楽に、バッハをかけているという記事を先日アップしましたが、AmazonにてジャズのCDセットを購入して、ジャズのCDに切り替えました。 

10枚セットを2つ購入しましたので、週替わりくらいでCDを交換したいと思います。 音楽音痴で学生時代に苦労したせいで、ちょぴり音楽にトラウマがあって今まで音楽鑑賞の趣味などは無かったのですが、わりといいものですね。


ジャズ・バラード 【メンブラン10CDセット】 [Box set, Import]
ジャズ・ピアノ・マスターズ 【メンブラン10CDセット】 [Box set, Import] 



























10枚組のCDセットを
ドイツのメンブラン・インターナショナルという会社の企画で、著作権の切れた名盤を簡単包装で格安販売しようというセットのようです。
世界的にだいぶ売れているそうです。

2013年11月7日木曜日

塾の理念

いつもは午後3時までには開校なのですが、事前に生徒には周知してあったとおり、今日は開校が少し遅れました。

学書の教材展示会およびセミナーにいってまいりました。
学書は代理店もやっているので、他社の教材も多く見ることができるのが強み。なのですが、今回は会場が狭くて他社教材は少なめでした。見たかったテキストがほとんど見れませんでしたね。
学書が作っているテキストは正直、イマイチなものばかりですし。

しかし、本当のお目当てはセミナーの方です。
学書のセミナーはかなりレベルが高いです。
愛知県内で、一度は聞きに行った方がいいと勧められる塾人向けの無料セミナーは、

フォレスタ勉強会(SPRIX・森塾主催)

以上の2つだけです。
教育開発出版だとか、学悠出版の主催のセミナーはたるいですね。
レジュメだけくれ。そしたら帰るから。と言いたくなります。
(教育開発出版も、学悠出版も教材会社としては非常に優秀で、良いテキストを供給してくれるのですが)

中土井鉄信氏は塾のコンサルタント業をされている方で、非常に話が巧く、魅力的な方です。
一言でいうと、口八丁手八丁の詐欺師(褒め言葉ですよ)のような方です。
このような方の行う授業はきっと面白いでしょうね。
塾の経営に関しても、しっかりした理念を持っておられます。

ただし、この中土井氏の塾経営理念は、フォレスタを用いた森塾の理念とはある意味まったくの真逆です。基本的には両立はしません。
どちらが優れた考えなのかは、場合によりけりなのでしょうが、塾を経営する人間はやはりどちらの考えも知っておくべきでしょう。

森塾のセミナーでは言っていました。
「出来ることには限りがある。重要でないところに、無駄な労力はかけてはいけない」

中土井氏も言いました。
「保護者とはコミュニケーションを取るべきだ。だが、保護者の要求をすべて受け入れてはいけない。出来ないことは出来ないといって、きちんと塾をやらなくてはいけない」

大切なのはきちんと理念を持って経営をすることだと思います。
それさえ守ることができれば、生徒や保護者、ひいては地域全体の信頼を勝ち取り、安定した経営を行うことができるのでしょう。森塾のやり方を踏襲するのも、中土井氏のやり方を踏襲するにしてもいずれも同じことだと思います。

さて、セミナーの内容をすべてレポートするつもりはないのですが、
中土井氏と森塾の塾経営に対する理念の違いの顕著なところだけまとめてみましょう。


● 塾の仕事は何ですか?

中土井氏 …… コミュニケーション

森塾 …… 生徒の成績を上げる

森塾の考え方は分かりやすいですね。生徒の成績さえあげていれば、生徒も辞めないし、評判が高まって生徒が集まるという考え方です。

対して、中土井氏は「保護者や生徒」とコミュニケーションを取ることだと述べています。
そして、コミュニケーションとは生徒や保護者の「セルフエスティーム(自己重要感)」を高めることだと言います。セルフエスティームという概念は難しいですが、要するに「自分が他人から関心を払って貰っている、塾が本気で考えてくれている」と感じてもらうようにすることです。
すこし意地悪に要約すれば保護者も生徒も「うまくおだてて、その気にさせる」ということですね。まさに詐欺師的ではありますが、生徒と信頼関係を築くことが生徒の成績を上げることの第一歩ではあります。信頼関係がないと、授業をちゃんと受けてくれませんし、宿題もやってきてくれないですからね。

● 塾の生徒集めの要は

中土井氏 …… 口コミ(生徒と保護者、とくに保護者)

森塾 …… 口コミ(生徒)

集客の一番重要なポイントは口コミだという考えは両者とも共通しています。
チラシなどは補助的なものに過ぎず、塾の内部がしっかりしていて地域の評判が無ければ、入塾には繋がらないと考えます。
特徴的なのは中土井氏が保護者を主なターゲットとして、森塾が保護者を完全に無視しているところです。

中土井氏は退塾を防ぐために、毎月一回は各家庭の電話がけをしろと言います。(中土井氏はDTS(デイリーテレホンサービス)という用語を用います)
対して、森塾は一切行いません。そんなことは無駄な労力で、「生徒の成績を上げること」に注力すべきだといいます。そういったことをする塾を馬鹿にするというか、コケにしていますね。

ちなみに、当塾の場合はまったくしないわけではありませんが、必要最低限です。
模擬試験の結果の報告や、進路指導上で必要なことがあれば電話がけもします。基本的に生徒だけでなく多くの保護者が受験の仕組みや、進路情報を知りません。受験や進路選択は生徒だけではなく、ご家庭全体で考えて貰う必要なことですので、最低限の情報は伝えていくべきだと考えています。
かといって、中土井氏の言われるような保護者と仲良くなるためだけの電話がけなんていうのはめんどくさくてやってられませんね。

中土井氏はイベントも重視します。
たとえば、

「小学生対象無料企画、理科実験教室・アイスクリームを作ろう」

というイベントを、塾生だけでなく、外部生も対象に行うのです。
小学生は無料の食べ物には弱いので、生徒は集まります。もちろん、そこですぐに彼らが入塾してくれるわけではないのですが、一度行ったことがあるということで、「入塾への心理的コスト」は小さくなるのですね。
こうして接点を持った生徒には住所を聞いて置いて、ことある事にイベントや講習の案内を配布し、後の入塾につなげるわけですね。

当塾の場合の話です。
正直、私はこんなところで余計な労力はかけたくありません。理科の実験教室なんて、成績に繋がらないものはやりたくありません。
しかし、外部性を塾に引き込むためのイベントは当塾でも毎回少しずつやっています。


です。
これを、夏休みなどの長期休暇のたびに行っています。
要するに長期休暇の前半で学校の宿題を終わらせてしまおうというイベントです。
これを行うことによって、学校の課題を早めに終わらせて、塾の講習や本人にあった勉強に集中してもらおうというものです。
ついでに友達を連れてきてもらうことで、集客にも繋がります。
うちの場合は来てくれた生徒に案内を送りつけたりしないので、名前以外に住所などを聞いたりはしないですけどね。
うちの塾の場合は、まだ一年目ですがちゃんと生徒の成績上げて評判作ってますし、それほど手間書けなくても、生徒は集まってくれる。はずです(笑)
これは、生徒の学力向上にも繋がりますし、一石二鳥の良いイベントだと自負しております。
さらに言えば、勉強を教えるだけなので、準備もまったく必要が無いので気軽に実施します。

クリスマス会的なものは、前職の塾でやって私も楽しかったですし、またいつかやろうかなあ。などとも。
本年度は準備する時間がとれなさそうなので、見送りです。
どうせやるなら、ちゃんと準備して生徒にほんとうに楽しんで貰える内容にしたいですしね。


● 生徒の成績について

中土井氏 …… 成績は上がらないのが普通 塾はせいぜい成績維持機関

森塾 …… 上がる生徒も下がる生徒もいる しかし、平均では確実に上げる

塾にいっても成績を上がるとは限らない。
それは中土井氏も森塾も共通する考えです。ただし、成績を上げることへのこだわりは森塾の方がずっと強いです。そこだけに力を入れていると言うべきでしょう。ただし、森塾は基本的にあらゆる生徒に同じ指導をして、成績を上げやすい生徒の成績を、上げやすいところで上げるという方針です。
森塾はミドル層か、そのやや下をターゲットにしていてそれ以外の生徒はばっさり切り捨てている感じではあります。
森塾の理念というのは、生徒も講師も教室長さえも、ひとつのコマとして扱っているようなところがあります。素晴らしく合理的ではあるのですが。
中土井氏に関して言えば、もっと極端です。生徒の成績は上がらないことの方が多い、と断じた上で、その中で生徒や保護者との信頼関係を築く手法を模索しています。例えば、本日中土井氏が紹介してくれた手法では、次のようなものがあります。

--------------------
「いいかー
 この問題を家に帰って、お母さんに出して、ちゃんと解けるか勝負してみろ。
 それでお母さんが解けなかったら、教えてあげるんだぞー。
 人に教えるのが一番の勉強になるからな」
--------------------

という授業をするのだそうです。
「人に教えるのが一番の勉強」というのは、嘘ではありませんが方便です。
実は裏があります。
これをやらせることで、生徒は「家で塾や勉強の事を話すようになる」のです。
そして保護者は「子どもが、今まで勉強のことを言わなかった子が変わった!」と感動するのです。
ほんとうにあざといですが、巧いですね。

● 広告について

中土井氏 …… 新聞の受講率は下がってるが、まだまだ必要。開校時は自分でポスティングもしろ。

森塾 …… 税金対策でいちおうチラシは入れるがちょっとだけ

チラシを撒けば、生徒が集まるというのはある程度は正しいようです。
中土井氏は、4000枚撒けば1人の問い合わせが普通と言われてました。
私が神奈川で教えていたときは、1万~2万枚に1人と聞いていましたが、おそらく都市部の方が競争が激しくて率が下がるのでしょうね。これは地域柄が大きいでしょうね。

それでも、いくらチラシを撒いても、内部がしっかりしていないと、問い合わせや入塾には繋がらないというのが中土井氏にも森塾にも共通する考えのようです。当たり前ですね。

当塾も夏休み、冬休み、春休み前に新聞業者やポスティング業者などにたのんでチラシを入れて貰っています。大手塾ほどお金はないので、少量ではあるのですが。
これで開校して約一年ですが、開校3年間はできるだけチラシも入れて、それ以降はなるべく口コミのみで生徒数を維持していきたいというのが開校当初からのプランです。


いろいろ比較してみましたが、より詳しくは実際にセミナーを聞きに行くのが一番です。
行かれたことのない塾関係者は是非。

また、中土井氏の森塾も共通していえるのは、

指導力や受験知識・指導経験が不足していても実戦できる

というところでしょう。
たぶん、森塾のやり方でも、中土井氏のやり方でも、やる気さえあれば脱サラしたてで塾を開業した素人室長実戦できちゃいます。
森塾の社員はよほど労働条件がきついブラック企業なのか若い新人ばっかりですし、中土井氏のコンサルするのも、ノウハウ無しでいいかげんに起業して失敗したダメな塾が多いのでしょう。
(などと、勝手に失礼な想像をしてしまいます)

森塾や中土井氏のノウハウはたいへん勉強にはなりますが、当教室ではそれをそのまま真似だけしようと思ってはいません。

例えば、進路指導については私は塾人のなかでもわりと勉強している方です。
もちろん、予備校の先生ほど大学受験には詳しくないですし、中学受験専門塾ほど中学受験に精通しているわけではありませんが。ですが凡百の塾よりは、ずっと真面目に進路指導を考えています。
教務面についても、集団指導の一斉塾での指導経験もあり、いろいろな他塾の研究もしていますし、自分の能力の不足を補うために勉強をしています。教務面のこだわりが高じて、採算を取る目途もないのにオリジナル教材(受験社会)を作っちゃったりもしています。

私がいるからできる、他塾には真似できない高い指導も、特定の部分実現可能だと考えています。
(といっても、基本的なシステムは森塾のフォレスタのシステムをそのまま使わせてもらっているのですけども)
塾の仕事は「生徒の成績を上げること」というのは、森塾の理念に私は賛成です。
これで開校1年が経ちました。生徒数もそれなりに集まって、安定した経営をしていく目途もたちました。
良い塾を作っていくために気持ちを引き締めていきます。