2021年10月17日日曜日

大学入試スケジュールの組み立て方

高校3年生は大学入試の推薦入試の生徒たちは既に受験時期に差し掛かり、一般入試もそろそろ具体的な受験のスケジュールを考えるのに良い時期です。 受験のスケジュールは、生徒の「学力」「目標」「大学選びの優先する基準」が様々であるため、人それぞれです。 具体的には、例えばどのようにスケジュールを考えるのかを紹介します。 
 

1.理系国公立大学志望 国公立大学の工学部に進学して、将来は技術者になりたいという生徒A君の場合
 
国公立
2/25 静岡大学工学部(国公立前期日程)
3/12 静岡大学工学部(国公立後期日程)

 現在、中級以上の技術者として活躍するには理系大学の大学院の修士課程までの修了が望ましく、大学院への進学を考えるなら国公立の進学が有利です。
そのためA君は、国公立大学でも自分の実力で合格率の高い地元国公立大学を受験し、ここで不合格になった場合は受験浪人を選択して、私立大学は受験しません。



2.薬学部志望 国公立大がベストだが、私立大学でもありというBさんの場合
 
私立前期日程
2/1 名城大学薬学部 前期A方式
2/2 愛知学院大学薬学部 前期A方式
2/3 愛知学院大学薬学部 前期A方式
2/5 愛知学院大学薬学部 前期M方式

(私立中期・後期)
2/15 愛知学院大学薬学部 中期
2/18 名城大学薬学部 B方式
3/3 金城学院大学 後期
3/9 愛知学院大学薬学部 後期

国公立
2/25 名古屋市立大学薬学部(国公立前期日程)
3/12 名古屋市立大学薬学部(国公立後期日程)

薬剤師の資格取得を取りたいBさんは、地元西尾市から通学圏内の薬学部のある大学をなるべく多く受験します。多くの私立大学は複数回のチャンスがあるため、調子の良し悪しも考えて、可能な限りすべての受験をします。
私立大学の中期・後期日程は、前期試験で万一失敗した場合だけ受験をします。



3.明確な目標はないが、県内の私立大学の中でなるべく名の通った大学を卒業して就職を有利にしたいというC君の場合
 
私立前期日程
1/27 愛知工業大学経営学部 前期A方式
1/28 愛知工業大学経営学部 前期A方式
1/29 愛知工業大学経営学部 前期M方式
1/31 名古屋学院大学商学部 前期
2/2 愛知大学経営学部 M方式
2/5 愛知大学経営学部 前期
2/6 愛知大学経営学部 前期
2/7 愛知大学経営学部 前期
2/8 愛知大学経営学部 前期
2/10 南山大学 人文心理 前期
2/11 南山大学 経営 前期
2/12 南山大学 国際教養 前期
2/13 南山大学 総合政策 前期


実力不足気味のC君は受験科目を3科目に絞って勉強し、効率良く名の通った大学に通学圏内であればどの学部でも良いから卒業したいと考えています。
そのため、受験校はやや多めになります。
本命の愛知大学・南山大学を中心に、効率よく点数のとりやすい「英語」「国語」「文系数学」の範囲で受験できる大学に絞って受験します。
試験への負担を減らすために、連日で別の大学を受験は避けるようにして日程を組みます。

特に合格の可能性の高い私立前期方式で滑り止めを含めて受験して合格を目指し、中期後期の受験は考えません。

愛知県内の私立は、同一日程の同一試験で複数の学部を受験を同時に行う大学がほとんどですが、南山大学は中部地方では珍しい学部別試験になっています。(関東地方の大学などではよく見る形式です。)学部にこだわりのある生徒は、進学したい学部だけを受験しますが、C君は日程のゆるすすべての学部を受験します。



目標が明確に決まってくると、大学別の出題傾向に合わせた対策なども行いやすくなってきます。塾では1~2年生の間から、本人や保護者とコミュニケーションをとって、ある程度は想定して指導はしてきているのですが、具体的に受験校が決まるとより明確な対策が取りやすくなってきます。


参考

2021年10月13日水曜日

SSS進学教室 碧南教室 開校準備中!






現在、来年1学期に開校要諦の碧南教室(仮)ですが、開校に向けた準備が進んでいます。
上の画像は、建物の設計建築をお願いしたココワホーム様に作っていただいた建物の外観図です。
費用を抑えたシンプルな設計で、でもなるべくオシャレにという注文に応えて図面を作ってくださいました。

この建物に看板や照明などを設置した外観になります。

1階 受付+教室
2階 自習室+倉庫

というレイアウトを予定しています。

https://www.cocowahome.com/


2021年10月11日月曜日

変わる愛知県公立高校入試制度の続報

 2023年度から公立高校入試の仕組みが少しだけ変わります。

昨年より、その話はあったのですが、追加の情報が少し入りました。まだこれから変更の可能性もありますが、変更点をまとめます。


① 志願校は2校のまま、入試(筆記試験)の受験回数は1回とする

  それに伴い、入試の面接試験については高校毎で任意実施にする


② 推薦選抜は「推薦枠」として一般入試と同一日程で実施していたところを、分離し、一般入試よりも早い時期に実施することにする

(2016年までの以前の受験形式に近いものに戻す。)


③ 入試のスケジュールを少し早める


ここまでが、以前から分かっていた内容です。

A日程とB日程で似通った試験を2回受験する必要があったのを1回に減らし、ほぼ合否の判定にほぼ無関係であった面接を任意実施にするというのは合理的な変更だと思います。

推薦入試の扱いも、分離式の方が評判が良かったと思います。


④ 合否判定基準を変更する。

 1.旧来の「A」「B」の2段階での合否判定を廃止し、内申点と筆記試験の合計点のみでの合否判定にする

 2.従来のⅠ型(均等型)Ⅱ型(内申重視型・内申点1.5倍)Ⅲ型(実力重視型・筆記試験1.5倍)に加えて、さらに内申点重視となる内申点2倍型、さらに実力重視となる筆記試験2倍型を加えた5つの合計点の計算方法を、各高校が選べるようにする


⑤ 職業専門科や特別なコースを設置する普通科において、推薦選抜とは別に特色選抜を実施する。特色選抜は一般入試よりも早い時期に実施し、推薦選抜との併願は不可で、募集人数は定員の20%を上限とする。


合否判定基準の変更はかなり重要な変更になります。

まず、旧来の受験方式での合格者判定を図示したものが上記のグラフです。

Ⅰ型 均等型(内申点90点+筆記試験110点)

Ⅱ型 内申重視型(内申点135点+筆記試験110点)

Ⅲ型 実力重視型(内申点90点+筆記試験165点)

3つのいずれの形式であっても、効率良く合格するためには、「B」の枠ではなく「A」の枠での合格を目指すことが効率的でした。

「A」の枠があることで、どの型であっても、「内申点」と「実力」のバランスの良い生徒に有利になり、「内申点」と「実力」のどちらかに偏った生徒は不利になる合否判定方式でした。

特に一定の基準を超えると、急に合格が有利になる内申点のレベルがあるため、その基準まで内申点を上げておくことが受験での有利につながる受験方式でした。


次に、これが新しい受験方式です。

Ⅰ型 均等型(内申点90点+筆記試験110点)

Ⅱ型 内申重視型(内申点135点+筆記試験110点)

Ⅲ型 実力重視型(内申点90点+筆記試験165点)

新型 内申さらに重視型(内申点180点+筆記試験110点)

新型 実力さらに重視型(内申点90点+筆記試験220点)


まず、「A」の枠がなくなったことで、「内申点」と「実力」のバランスの良い生徒の有利が消えました。

従来より、難関校や進学校は実力重視型の合計点の出し方を選択する高校が多く、逆に下位校や職業専門科では内申重視型を選ぶ高校が多くありました。

今後もこの傾向は変わらないと思われますが、「A」の枠がなくなったことと、新型の選択肢ができたことでこの格差がさらに広がります。


難関校・進学校については、筆記試験の重要度がさらに大きくなります。

大学受験に内申点よりも学力が大切なことを考えると、妥当な変化でしょう。


逆に、

職業専門科・非進学校については、内申点重視で合否が決まりやすくなります。

高卒で就職する場合には、学力よりも人間性や社会性が重要になってきます。近年、高卒で働く場合は、頭脳労働の就職先が減っていることもあり、これも合理的な変化であると思います。


特色入試についても、うまく機能すれば歓迎すべき制度の変更ではないでしょうか。


今回の入試制度の変更は、時代の要請に応じた適切な変更だと思いますが、全体的に「実力重視」にシフトしたことで、筆記試験での逆転合格や逆転不合格は以前よりも多く出るようになるでしょう。

内申点が高いから、受験は安泰ということにはなりにくくなります。


また、合否判定方式の多様化に合わせて、生徒1人1人の学力や進路希望に合わせて、最適な指導の差も大きくなるでしょう。

集団指導の学習塾よりも、個々に合わせて指導できる個別指導の学習塾へのニーズは大きくなると思われます。


ニュースソース

愛知県公立高等学校入学者選抜方法協議会議(令和3年度第2回)の結果について

https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kotogakko/0000084775.html
















2021年10月7日木曜日

碧南教室(仮)地図

 来年夏頃開校予定のSSS進学教室の碧南教室の地図が出来ました。

市街地より南側の、碧南駅の近くになります。