2017年12月25日月曜日

「愛知県公立高校入試の新傾向問題」に対応した問題集 塾に通わずにできる受験対策2018

以前、塾に通わずにできる受験対策 ~愛知県公立高校入試編~という記事を上げたところ、たいへん好評をいただきました。
愛知県入試が2017年に変わりましたので、それを踏まえて、「愛知県公立高校入試の新傾向問題」を踏まえた受験対策について記事を挙げさせてもらいます。

成績別・塾に通わずできる受験対策

1.成績が標準以下生徒の場合(目安内申点27以下)
成績が標準以下の生徒の場合は、「新傾向の問題」はあまり気にする必要はありません。新傾向問題はどちらかといえば、やや難し目の問題が中心で標準以下の生徒が手を出しても点数を取るのは難しいですし、ほかのより易しい問題から取り掛かった方が効率が良いです。

よって、基礎があやしい生徒については、

・中学校で購入する受験対策教材を繰り返し演習する
・市販問題集を購入するときは、薄っぺらなものは避けて、ボリュームのあるしっかりしたテキストで勉強する
・点数を取りやすい教科や単元を中心に対策する
 (数学の計算や、理科や社会など)
・入試過去問や模擬問題で、出題傾向を把握する

以上のような対策がオススメです。

過去問などは、メインの教材にするには難しすぎますので、数回練習して出題パターンの把握程度に利用するのが最適です。
よくある間違った受験対策の方法については、塾に通わずにできる受験対策 ~愛知県公立高校入試編~の記事をご参考ください。

2.成績が標準以上ある生徒
ある程度の基礎がある生徒はやはり基礎の勉強とは別に入試本番にできるだけ近い問題をなるべく多く演習していきたいですね。

市販過去問集

1020円 愛知県公立高等学校 CD付 2018年度受験用赤本 3023 (公立高校入試対策シリーズ)

ただし、2017年から出題傾向が少し変わっています。新しい傾向の問題は1年分しか収録されていません。

市販問題集オススメ

△ 愛知県公立高校入試予想問題平成30年春受験用(実物そっくり問題・5教科テスト2回分プリント形式)


とくに、「とことん入試対策」の方は内容がよく吟味されています。実際の入試よりは若干易しめな気がしますが、模擬形式ではありませんし、これはこれでありなのかなと思えます。問題別に難易度の表示をあってとても良いテキストです。ただし、リスニング問題など一部に新傾向に対応しておらず、古い受験傾向のままになっている部分もあります。
ついで、おなじく「教英出版」の予想問題(△印)の方ですが、新傾向に対応しているものの、どうも研究不足なのか少し外してしまっていて模擬問題としては少し微妙です。

また、いずれのテキストも問題量が少ないのが欠点でしょう。3冊合わせても不十分です。

市販問題集オススメできないもの
× 志望校合格判定テスト実力判断平成30年春愛知県公立高校受験(5教科テスト2回分プリント形式)

(新傾向どころか、愛知県の傾向に対応していない。)

その他、愛知県の入試傾向に対応していないのに愛知県の名を冠しているテキストは少なくないようです。要注意ですね。



塾用教材

学悠出版
問題集 公立高校完全演習
問題集 公立高校完全演習 SUMMUR
模擬形式 試対策模擬試験6回

学書
模擬形式 愛知県版入試6回
問題集 愛知の○○

研修社
模擬形式 愛知県公立入試完成6回
過去問集 愛知県公立高校入試パターン集

一般の方は購入が難しいと思いますが、同業者向けに。
受験対策教材は塾用教材が充実しています。新傾向になったタイミングで新しいテキストが増えるなど、ますます充実しました。良いテキストが揃ってますので、すべて生徒にやらせたいところですが、どんなに優秀な生徒にでもすべてを消化させるのは難しいでしょう。

学悠出版の「公立高校入試 完全演習SUMMER」などは、夏までの範囲で入試問題にそった対策できる希少なテキストです。無印の方も完成度が高く、特にオススメです。
問題の中身も、愛知全県模試を実施している業者だけあり、ダントツに出来は良いでしょう。
研修社はも新しく「入試完成6回」という模擬問題を出してくれました。こちらも学悠出版に迫る出来で素晴らしい模擬問題です。
「パターン集」は過去問集なのですが、過去問を出題ジャンル別に並び替えたテキストになります。
学書の「入試6回」も良いテキストではあるのですが、学悠出版や研修社と比べると若干研究が甘い気がします。実際の入試や過去問と比べると数学の図形問題などがだいぶ易しめです。
「愛知の○○」は薄いテキストに詰め込んだキツキツに詰め込んだ感じの問題集です。過去問が基本になります。

2017年12月15日金曜日

都道府県別公立高校入試と塾の話

各中学校での2学期の保護者面談会(または三者面談会)が終了しました。

特に中学3年生は、今回の面談で2学期の内申点が通知され、私立高校の受験プランが決定します。
公立中学校の受験校の決定は3学期の内申点を待ちますが、そのあたりの方針もほぼ決まってくるでしょう。

うちの塾生の大半は、平坂中の生徒になりますが、今回は例年とくらべても内申点が上がった生徒が多いように感じます。
当塾の生徒だけでは試料が足りませんので確実なことはいえませんが、若干いつもより内申点の付け方が甘かったかもしれません。あるいは、1学期までが若干厳しかったようにも感じますので、その反動かもしれませんが。

さて、公立高校入試というのは、各都道府県ごとによって異なります。
どの都道府県の場合も、およそ「9教科の内申点」「5教科の筆記試験の点数」という2つの要素をメインに合否判定するというのは共通しています。

ただし、都道府県によって1年生から3年生のすべての内申点を必要としたり、2年と3年の内申点だけ利用したり、3年生の内申点だけで判断する場合などいろいろです。
愛知県の公立高校入試では、3年生の学年末の内申点のみで合否判定が行われます。

筆記試験の方も都道府県によって出題傾向がだいぶ異なるのですが、
私が特に指導経験が長いのが、愛知県の次が静岡県になります。
たとえば、静岡県の入試問題と比べると愛知県の入試問題は、

1.静岡県より愛知県の方が難しく、平均点も低い
2.静岡県より愛知県の方が考えさせる問題が多い
3.静岡県は語句の記述問題が多く、愛知県は記号の選択問題が多い
4.静岡県は問題によって配点が異なるが、愛知県は原則として1問1点(一部のみ2点)

などといった違いがあります。
どちらの試験の方が、より生徒の実力を正しく見れるのかということについては判断の付きかねるところですが、生徒に考えさせる問題を多く出題する愛知県の入試問題は好ましいものでしょう。

当塾をはじめ、受験指導に力を入れる学習塾は都道府県別の出題傾向なども踏まえて、学習指導を行います。
例えば、中学校で配布される受験対策教材などは特に都道府県別の出題傾向などには頓着していないのが普通です。
このあたりにも塾屋の仕事はあるわけです。

また、当塾のような個別指導塾の多くは全国展開している場合がほとんどですが、集団指導形式の古いタイプの学習塾の場合は特定の都道府県のみに塾を作っています。
これは、都道府県によって指導のノウハウが異なってくるため、多くの都道府県に教室展開をするのが難しいからです。
たとえば、当塾からしても手強いライバルである売上日本一を誇るサナル予備校でも、教室展開は愛知・岐阜・三重の3県のみで教室を開いています。また、私が以前働かせていただいていた老舗の学習塾、中萬学院は神奈川県のみで教室を開いています。

2017年12月5日火曜日

冬季講習

12/15より、冬季講習を実施します。
冬季講習期間中は通常授業はおやすみです。

SSS進学教室では、ふだんの授業は学校の予習を中心に行いますが、夏休みや冬休みの長期休暇期間は講習授業を行い、復習を中心に行います。
弱点の発見と克服がテーマです。
中3生には、受験に向けた追い込みの受験対策講座も実施します。今年の中3生は、だいぶがんばって成績を上げてくれていて、西尾高校などの進学校を志望してくれている生徒が多くいます。最後までがんばってもらいたいところです。


冬季講習前で、ほかの塾は新聞折込の広告チラシなどを入れている頃だと思いますが、今回はうちはチラシの折り込みなどは見送りました。
空きコマが少なく、あまり生徒は増やせません。
経営的には塾生をもっと増やしたいところなのですけれども、講師に余裕のない現状では無い袖はふれません。
ですので、SSS進学教室の他教室で行っている、入塾金が無料になる冬期の入塾促進キャンペーンも今回は実施しておりません。
なんとか講師の空きを確保し、来年の春か夏にはキャンペーンを実施して生徒を増やしにいきたいところですが、まだ不透明な状況です。

2017年7月12日水曜日

単語リスト

中学校や高校で勉強する英単語の早見表を作りました。
名付けて、

「英単語アンチョコ」

です。





1枚目が中学2-3生用で、中学英単語1200にプラスαの1600単語をA4裏表に印刷、
2枚目が高校1-2年用で、高校英単語2000単語を縮刷印刷しています。

ほんとうは、大学受験レベル用も用意したかったのですが、A4用紙1枚にこれ以上の単語を詰め込むのは無理があり、断念しました。
小学生ー中1生用の単語数を500語程度におさえたものなどは、またあらためて作成したいと思っています。

ふだん英語の勉強をしているとき、単語の意味が分からなくなることは生徒にとってはよくあることです。
単語の意味がわからなくても、調べるのが面倒なので、あるいは意味がわからなくても問題はとけるのでということで放置されることもままあるでしょう。
そんなときに、紙の辞書や電子辞書よりももっと手軽に単語を調べられる便利ツールとして用意しました。

下敷きのように1枚1枚ラミネート処理をして配布していますが、これは私の手作業です。
ラミネート処理を業者に頼むと、1000枚単位で注文しても1枚100円ほどもかかってしまいます。1000枚で10万円です。予算が出ません!
なので、ここは1枚1枚手作業です。

かかった費用は、

印刷費用(100枚・プリントパック)1450円☓2種類
ラミネートフィルム代 100枚入り 698円

わりと格安です。
手作業で作業してますので、ちょっとのフィルムのゆがみなどは容赦してもらいましょう。

休校のおしらせ

まもなく夏休みです。
塾では来週より塾も夏期講習期間に入りますが、以下の3日間の日程で教室をお休みにさせていただきます。

休校
7・14(金)~7・16(日)

夏休みは、勉強もしっかり行う生徒とそうでない生徒がはっきりと分かれて、大きな差がつく機会です。塾生のみんなには、人一倍がんばってもらい差をつけていってもらいましょう。


しかし、
生徒にとっては勉強を阻害する要因はいくつもあります。
夏の暑さもそうですし、ゲームやテレビ・スマートフォンなどの誘惑、部活動での疲れ。
そういった困難を乗り越えてがんばっている生徒はとても立派です。

私たちが学生だった時分とくらべ、これらの勉強を阻害する要因は確実に増え、また大きくなっています。これらを乗り越えてがんばってる生徒のがんばりは、きちんと評価してあげるべきでしょう。
具体的にどうたいへんになっているか見てみましょう。


・夏の暑さ これは変わりません。

・ゲームやテレビ・スマートフォン
あらゆる娯楽が私たちの世代とくらべると、魅力的になり時間を奪いやすくなりました。
正直、大人でもそれらの誘惑にあらがうのはたいへんですよね。

・部活動
試合や大会が増え、練習も増えました。
クラブチームなどに参加することで、さらに負担が多くなっている生徒もいます。
また、公立の中学の部活でも外部からコーチを招く場合がふえ、その場合はさらに練習が加熱します。
試合や大会が増えたのは、ゆとり教育を契機に土曜日に学校に学校に行くことがなくなり、各種団体が大会などを実施しやすくなったことや、事業時間が短縮されたことで放課後に不良行動を取ることの防止などで部活動の練習時間の増加などがあったように思われます。脱ゆとりが唱えられるようになっても、かなりきついままです。
愛知県では今年「部活動にも最低でも週2は休みを取らせなければならない」と決まりができましたが、「大会が近いから」などといって守られていないのが実情です。
学校の先生も人員が削減されている中、多くの事務仕事や部活動の面倒などの仕事に忙殺され、教務がどうしても疎かになってしまっている実情はあるように見えます。
生徒にたいしても、学校の先生方にたいしても部活動についてはもう少し負担を減らして貰えるとよいのではないかと切実に思います。


こうした向かい風の中でも、できるだけモチベーションをたもって勉強していけるように手伝いをしていくのが塾の大きな役割なのですよね。
また、中学3年生の子の多くは夏休みにはいるのとほぼ同時に部活動も引退になります。
毎年、部活動が終了するタイミングで勉強に集中できるようになり大きく成績を上げる生徒が多く出てきます。
今年の生徒にもここから切り替えてがんばってもらいましょう。
塾としても指導への力の入れどころです。

2017年7月3日月曜日

夏期講習

今年も夏期講習を実施します。
ふだんの授業では、中学校の予習で授業を進めますが、講習期間中は復習中心の指導になります。

4月の新年度にはどうしても空きコマが確保できず新入塾のキャンペーンの実施は見送ったのですが、なんとか少しですが新入塾生を受け入れる余裕ができたため、「夏期入塾キャンペーン」を実施します。入塾金の免除などの特典があります。
中3生対象に、夏休みから「受験対策講座」も実施予定です。

夏期講習の受講、入塾をご検討の方はお電話にてお問い合わせください。

2017年3月5日日曜日

公立高校入試

いよいよ公立高校入試です。

本日、本年度の受験対策講座も終了しました。
昨日、今日と受講生たちには入試模擬予想問題を5教科分挑戦してもらいました。最後はまた頑張ってもらいたいものです。

愛知県は、全国で最後に残った公立高校入試で複合選抜を実施している都道府県です。
そのため、A日程とB日程の2校を受験できます。
本年度はB日程からの試験になります。

当教室ではB日程入試2日目・面接試験が終わったその日の夕方に、「A日程入試問題予想&対策プリント配布」を行います。
B日程の出題を分析して、それをもとにA日程の出題を予想します。
特に今年は新傾向問題も多くでると見込まれますので、分析にも力が入ります。

2017年2月4日土曜日

講師募集!

現在、当塾で働いていただける講師を大募集中です。

楽しく働ける職場です。
主な勤務時間は、夕方7時から9時50分です。

興味のある方は、

0563-58-1090

までお電話を!


当塾では、

教えやすい仕組みを作って、だからこそ生徒も分かりやすく、指導する側も余裕を持てるようにしています。
また、楽しく教えられるから、生徒も楽しく学べる仕組みを作っています。
どんな学習塾よりも働きやすいと自負しています。

教育業に興味のある学生、セカンドワークを考える社会人の問い合わせをお待ちしております。




毎年、学習塾の経営的には年度の初めが生徒募集の最大のチャンスなのですが、本年度は現在のところ新年度の生徒募集のチラシを配ることができなさそうです。
おそらく、塾生からの紹介による入塾生の受け入れなどで精一杯で、あまり多くの新入塾生に来てくれても授業を入れるコマがありません。できれば、夏期講習前には生徒の受入状況を整えて、夏期には生徒募集チラシを入れて入塾促進キャンペーンを行いたいのですが。

2017年2月3日金曜日

愛知県高校入試 合否ボーダー 予想

今年から、愛知県入試の仕組みが少し変わります。

とくに、
「三河1郡」「三河2郡」が統合されて、「三河郡」になることで、受験できる高校の組み合わせが増えて、人の流れが変わることで例年より受験者数が増えボーダーが上がる高校、逆に受験者数が減ってボーダーが下がる学校が出て来るのではないかと予測されます。

では、具体的にどう変わるのでしょうか?

多くの生徒や保護者がが不安に思い、塾にも連日相談の電話がかかってきます。
しかし、必要以上に不安になる必要はありません。

結論を述べると、

多少の変化はあるけれども、大きな変化はない

だろうと予測されます。
受験校選びは正しい情報のもと、しっかりと考えて行いましょう。
無謀な受験をするのはよろしくありませんが、不安になりすぎて不当に志望校を落とすのももったいないでしょう。

さて、
愛知県の公表している統計を見て分析してみましょう。


あいちの教育統計


愛知県のHPから、参考にするのは

「中学校卒業見込者の進路希望状況調査-第2回-」の結果について(平成28年12月21日)
「中学校卒業見込者の進路希望状況調査-第2回-」の結果について(平成27年12月21日)


です。
今年の資料だけ見るのでは、適切ではありません。
昨年度の資料と比較の上で考えてみましょう。

例えば、
平成28年12月21日の「碧南工業高校 機械科」の欄を見てください。
総合倍率が「4.08倍」にもなっています。昨年度の最終倍率が「2.85倍」です。

この資料を見た生徒の一人が、
「やばい! オレの志望校、倍率がめっちゃあがってる落ちちゃうかもしれない!
 志望校変えた方がいいかも!」
と慌てました。

間違いです。
平成27年12月21日の「碧南工業高校 機械科」の欄を見てみましょう。
総合倍率は「4.11倍」です。それが、12月以降に志望校の変更などがあり、最終的に「2.85倍」に落ち着いたわけですね。

毎年、倍率の高いところなどは、中学校の先生も同じ資料を見て生徒が志望校を変更するように誘導を行います。ですので、毎年どの高校もほどほどのところで落ち着くことになります。

さらに言えば、「倍率」だけで高校の難易度が図れるわけでもありません。
同じ倍率の学校でも「受験する生徒のレベル」は学校によって大きく違います。

例えば、地域トップ高の1つである「岡崎高校」ですが、さまざまな要因により年々受験生が減って、「倍率」はかなり下がってきています。
2016年度の最終倍率は「1.22倍」と、ほとんどの生徒が1次志望であることを差し引いてもだいぶ低くなっています。
隣接地域の地域トップ高である「刈谷高校」「1.74倍」であることと比べると、だいぶ水をあけられてしまっていますね。
けれども、だからといって岡崎高校が容易に合格できる高校だというわけではありません。
岡崎高校は、あくまで地域のトップ高で、地元の人々は生徒も保護者も中学校の先生もそのことは誰もが承知しています。
成績上位層の生徒だけが出願をして、その結果が「1.22倍」というだけの話なのです。倍率が高かった頃と比べればいくぶんは合格しやすくなったかもしれませんが、それでもなお高いレベルの学校ではあります。

とはいえ、こうした資料を見るのは全く無意味というわけでもなく、過去との比較である程度の傾向は掴むことができるでしょう。

では、自分が受験する学校のボーダーが上がりそうなのか下がりそうなのか、資料のどの部分を見れば分かるのでしょうか。

ア.1次志望倍率 (1次志望者数÷定員)
イ.総合倍率 (1次+2次志望者数÷定員)

どちらで見るべきでしょうか。

答えは、の1次志望倍率ですね。
愛知県入試の場合、8割以上の生徒は1次志望の高校に合格します。つまり、2次志望の生徒がいくら多くても、ほとんどの生徒は1次志望の高校に合格しているため競争相手にならないことも多いのです。
とはいえ、落ちてくるこもいないわけではないので、2次志望の生徒がまったく無関係ではないのですけれども。

次に見ておくべきは、

ペアで受けやすいワンランク上の高校の総合倍率

です。
たとえば、

パターン1
1次志望 Bグループ 西尾高校
2次志望 Aグループ 西尾東高校

パターン2
1次志望 Aグループ 西尾東高校
2次志望 Bグループ 碧南高校

パターン3
1次志望 Aグループ 西尾東高校
2次志望 Bグループ 鶴城丘高校

パターン4
1次志望 Bグループ 碧南高校
2次志望 Aグループ 一色高校

パターン5
1次志望 Bグループ 鶴城丘高校
2次志望 Aグループ 一色高校

パターン6
1次志望 Bグループ 碧南高校
2次志望 Aグループ 碧南工業高校

パターン7
1次志望 Bグループ 鶴城丘高校
2次志望 Aグループ 碧南工業高校

このあたりが、西尾市の生徒のよくある受験パターンになります。

このなかで、
西尾東高校を志望するパターン3やパターン4の生徒は、第一に「西尾東高校の1次倍率」に注目し、ついで「西尾高校の総合倍率」を補助的的に見ることで、西尾東高校のボーダーが昨年度より上がるか下がるか想像がつくわけです。

あくまで12月での進路統計の情報ですので、あまりあてにはなりませんが、西尾東高校はこの資料を見る限り「昨年度並み」になるだろうと予想されます。

同様に、鶴城丘高校を受験する生徒は「鶴城丘高校の1次倍率」「西尾東高校の総合倍率」を見るべきでしょう。

碧南高校などは、ペアで受けるワンランク上の高校が西尾東高校の他にいくつかある都合でもう少し話が複雑になりそうです。「碧南高校の1次倍率」だけ見ておけば十分かもしれません。

西尾高校はいちおう地域トップ高なので、西尾高校の数字だけ見ておけばおよそ十分です。刈谷高校や岡崎などを1次志望にして西尾高校を2次志望する生徒もいますが、人数は少ないためあまり考える必要はありません。

さて、このあと中学生のみなさんは、現在中学校で行われている三者懇談の結果を踏まえて公立高校に出願をします。

出願をしたあとで、統計がとられ、もう1回だけ志願変更をするチャンスも与えられます。
※ 志願変更にはルールがありますすのできちんと確認をしておきましょう。

志願変更を検討する生徒や保護者は、以上のようなことに注意して資料を検討すると良いでしょう。

なお、入試の難易度のボーダーの変化は地域ごとで上下することが多くなっています。
というのも、例えば、

西尾高校で不合格になる生徒が増えれば、トコロテン式に西尾東高校を不合格になる生徒が増え、西尾東高校が不合格になる生徒が増えれば、鶴城丘高校が不合格になる生徒が増える。

という動きが起こります。逆に

西尾高校で不合格になる生徒が減ればば、トコロテン式に西尾東高校を不合格になる生徒が減り、西尾東高校が不合格になる生徒が減れば、鶴城丘高校が不合格になる生徒が減る。

という動きが起こります。

そのあたりを踏まえて、昨年度のざっくりとした入試結果は、

2016年度入試結果
西尾市周辺の高校  数年ぶりに大きくボーダーが上がった高校が多かった

刈谷市・知立市周辺の高校  例年に引き続き、ボーダーが上がった高校が多かった

岡崎市・安城市周辺の高校  例年に引き続き、ボーダーが下がった高校が多かった


当塾の周辺地域、塾生たちが受験した高校は以上のような傾向でした。
高校によっては例外となるところなども若干ありましたが。

愛知県内のほかの地域については、全県模試の追跡調査結果や昨年度の倍率の資料などを見れば分かるようになっていますので、当塾の塾生のみなさんは当塾へ、ほかの塾にお通いの生徒・保護者は通っている塾の先生に問い合わせて見ましょう。

さらに、今のところの統計情報から推測される本年度の予想を立てます。

2017年度入試同行予想
西尾市周辺の高校  昨年度並み。または若干下がり気味。昨年度のボーダーが高かったことを考えると、一昨年までの水準よりは高くなりそう。

刈谷市・知立市周辺の高校  例年に引き続き、さらにボーダーが上がりそう。

岡崎市・安城市周辺の高校  例年に引き続き、さらにボーダーが下がりそう。


地域的に倍率やボーダーが上がり気味の地域の高校は定員を増やし、逆に下がり気味の地域は定員を減らすなどの処置はときどき行われていますが、おっついていないのが現状です。

中長期的に見れば、以上のような傾向はまだまだ続いていくだろうなあと予測されます。
特に、駅からのアクセスが悪く地元以外の生徒が通いづらいような高校などは、これからますます生徒を減らし、ボーダーを落としていくことになるでしょう。
逆に、周辺地域の人口が増え、駅からのアクセスが良いような高校はボーダーを上げていくことになります。