2015年11月30日月曜日

スマートワーク -新個別指導用教材-② 英語

スマートワークとフォレスタを比較します。
まずは英語からです。

まだもう少し検討したいのですが、特に英語は良いテキストだと思います。

・ 表紙
フォレスタスマートワーク

お洒落

ださい

・ テキストの構成
 スマートワークの[角カッコ内]は、フォレスタで対応している部分です。
フォレスタスマートワーク
各ユニットごと
基本4ページ×4セット
(まれに2~3ページのときも)
 ① Unit 1 Starting out
 ② Unit 1 Dialog
 ③ Unit 1 Reading communication
 ④ Unit 1 教科書本文

各ユニットごとに
6ページ×3セット
 ① Unit 1 (1) [Starting out]
 ② Unit 1 (2) [Dialog]
 ③ Unit 1 (3) [Reading communication]


4ページの中身
 ① Key Word 
 ② Point !
 ③ Warm Up
 ④ Try
 ⑤ Exercise

ユニットの最後に⑦Word Test!
6ページの中身
 ① 解説 [Point!]
 ② 単語の確認 [Key Word]
 ③ やってみよう [Warm Up]
 ④ 練習しよう① [Try]
 ⑤ 練習しよう② [Exercise]
 ⑥ 語句と確認 
 ⑦ 仕上げの問題 
 ⑧ 単語のワークノート

フォレスタの「④ 教科書本文」に対応する問題は、スマートワークでは「⑥ 仕上げの問題」で一部扱われていますが、扱われている量はとても少なくなっています。

・ 解説部分
フォレスタスマートワーク
Point !
・ シンプルで分かりやすい
・ 考えるな、感じろ
解説(無題)
・ 詳しく、1ページ全面を使う

・ 例題部分(講師に手助けしてもらいつつ、一緒に解く問題)
フォレスタスマートワーク
Warm Up
・ 少なめの問題量
・ やや易しめ
やってみよう
・ 練習しようと同じ問題量と内容
・ かなり易しめ

・ 問題練習(生徒が自分の力で演習する部分)
フォレスタスマートワーク
Try
・ 1ページ分
・ 標準的な問題
練習しよう①
・ 1ページ分
・ 単語+やってみようとほぼ同じ問題
・ かなり易しめ
「練習しよう①」単語問題が「単語の確認」で扱われている単語が順番通りで出題されます。

・ 宿題演習部分(宿題で扱う問題)
フォレスタスマートワーク
Exercise
・ 2ページ分
・ 前半1ページはTryとほぼ同じ問題
・ 後半1ページはやや難しめで、語句の問題なども含む、このためここで躓いて苦労してしまう生徒も多い
練習しよう②
・ 1ページ分
・ 練習しよう②とほぼ同じ問題
・ かなり易しめ


・ フォレスタとスマートワークで共通しない部分
フォレスタスマートワーク
教科書本文
・ 教科書本文の読解問題
・ 難易度が高く、ここで躓いて苦労してしまう生徒も多い

WordTest
・ 語句を覚える問題が中心
・ 成績上位層でも辛いが、テスト直前の重要語句の確認には良い
語句の確認
・ まる覚えの語句
・ 問題量はかなり少ない

仕上げの問題
・ やってみようよりは難しいが易しい
・ 教科書本文に対応する問題もあるが問題量は少ない

語句の確認
・ まる覚えの語句
・ 問題量はかなり少ない

単語のワークノート
・ 教科書に類似文はを書き写しての単語の演習
フォレスタでは利用許諾のギリギリまで、本文を引用した問題を用いています。
対して、スマートワークでは「仕上げの問題」でほんのわずかに扱っているだけになります。

・ 確認テスト
フォレスタスマートワーク
クリアテスト
・ Tryと一字一句同じ問題

別売 フォレスタドリル
・ 「Exercise A」「Exercise B」で、Tryと同じ問題を2セットずつ掲載


確認テスト
1.表ページ
 練習しよう①と同じ問題
2.裏ページ
 単語の確認
 1.新出単語と既出の重要単語


・ 総評
スマートワークはフォレスタと比べ、格段に易しくなっています。
使いやすさ、デザインセンスなどでフォレスタに劣る部分もありますが、いくつかの部分ではフォレスタよりも優れているところが多くありました。
格段に易しいため、一通りの演習にかかる時間もかなり短くなりそうです。テキストを一通り終えたあとに繰り返しの演習をするか、別のテキストを追加で行うかを選ぶことになるでしょう。

2015年11月29日日曜日

数学教材 SSSugaku(エスエス数学)(仮) 模範解答

模範解答はシンプルな作りです。



WarmUpの解説リソースをさいているため、模範解答はごくシンプルです。

ただし、TryやExerciseA, Bで、WarmUpより一回り難しい問題がある場合は簡単な解説をつけています。

想定している使用方法からして、WarmUpよりもTryやExerciseA, Bの方が問題量が多くなっています。(注1
WarmUpは講師が解説に時間が掛かりますので、できるだけ端的になるよう、最小限の問題構成になっています。
20年前くらいの個別指導塾のスタンダードは1:1でしたが、今では1:2から1:4がスタンダードです。このような指導形態で無理なく教えられるように工夫されています。(注2

※ 注1
問題量は、
WarmUp ≦ Try ≦ ExerciseA ≦ ExerciseB
単元により、等号が成り立つ場合も不等号が成り立つ場合もありますが、逆転はありません。

※ 注2
SSS進学教室1:3
明光義塾1:3
ITTO個別指導学院
(がんばる学園・みやび)
1:3 or 1:1
(まれに1:2)
スクールIE1:2 or 1:1
中萬学院CGパーソナル1:2 or 1:1
東京個別指導学院1:2 or 1:1
+1:4
森塾1:2

どの形式がベストかは、各塾の主張が別れるところではありますが、古い塾ほど、1:1での指導形態を併用しているところが多くなってきます。
複数の指導形態を併用することは、指導側のリソースが分散してしまうため指導の質が低下しかねない危険がありますが、古くからある教室などでは急な切り替えは難しいのでしょう。
また、同じ人数でも指導形式には大きな差があります。

2015年11月28日土曜日

数学教材 SSSugaku(エスエス数学)(仮) 要は分かりやすい解説

フォレスタに代表される個別指導教材は、有名な高校数学の教材「チャート式 数学」「大学への数学」などのテキスト構成を真似しています。

通常の問題集の場合
① 問題 → ② 模範解答で詳しい解説

という構成のところを、チャート式などでは、
① 解説(詳しい解説つきの例題) → ② 問題(類題演習)
となっています。

このテキスト構成のおかげで、難しい問題に無理なく挑戦していけるわけです。

これが、個別指導教材の場合、宿題用の追加の問題が加わっていて、さらなる繰り返し学習が可能になります。
「SSSugaku(エスエス数学)(仮)」の場合は、さらに予備の問題を載せています。


「SSSugaku(エスエス数学)(仮)」のテキスト構成

① 詳しい解説つきの例題(WarmUp)
・ 解説を見ながら解く
・ 塾の先生に手伝ってもらいながら解く



② 類題演習(Try)
・ 自分の力で解く
・ 困ったときだけ塾の先生に教えてもらう



③ 宿題演習(ExerciseA)
・ 宿題で解く
・ 解けなかった問題は次の授業で教えて貰う



④ 予備問題(ExerciseB)
・ Tryで間違えてしまったとき、もうちょっと練習したいときに解く
・ その他、必要なときに予備として利用する

この中で、もっとも要となるのは「① 詳しい解説つきの例題 WarmUp」です。
チャート式数学や、個別指導教材がその他の教材と一線を画すのは、ここのところです。

そういうわけで、

「SSSugaku(エスエス数学)(仮)」のWarmUpを一部紹介します。

特に、より難しい問題では解説が重要になってきます。



できるだけ、図表を利用して詳しく解説します。
生徒に「発問」しやすいように、一部を赤シートで隠せるようになっています。

比較的易しい問題では、もう少し解説は端的です。



平方完成の単元ですが、他のテキストよりずっと端的で分かりやすい内容になっていると自信の持てる解説です。
ただ、教科書と式の変形の手順が少しだけ違っているのが難点ではありますが、より応用が効きやすく、理解しやすい説明になっていることが分かると思います。
(画像をクリックすると拡大して見ることができます。)



解くまでの手順が複雑な問題では、ただ解き方を載せるだけではなく、問題を解くための方針を説明してから、スモールステップで解説します。
難問を扱っているその他の問題集の場合、模範解答に書いてある解説は、「詳しく」かつ「数学的に正しい」のですが、「理解できていない生徒に理解させる」のには不十分な場合が多いです。
そのため、このテキストでは「数学的な厳密さ」をいくらか捨てて、「理解できていない生徒に理解させる」ことを第一にして解説を作ってあります。

2015年11月27日金曜日

スマートワーク -新個別指導用教材-① 総合比較

エデュケーショナルネットワークから、新しい個別指導用教材が出版されます。

教科書改訂にあわせた2016年度の新刊で、ようやくサンプルができあがったようで営業が始まったばかりのようです。
まだ公式HPにも情報ゼロのようです。

まだまだサンプルには誤植が多いということで、ちゃんとした製品版を購入できるようになる見込みは1月下旬ということです。

「フォレスタ」
 出版 SPRIX(森塾)
 元祖にして本家、個別指導専用教材のオリジナル
 SSS進学教室でも公式採用です

「SPIRAL」
 出版 学書
 フォレスタのパクリとしかいえないテキスト
 フォレスタより優れた部分は皆無

「Key ステップ」
 出版 教育開発出版
 フォレスタに対抗して作られているものの、独自性が高い

「個別学習ワークパーソナル」
 出版 育伸社
 フォレスタに対抗して作られているものの、独自性が高い
 旧「 i ワークパーソナル」

特徴をまとめます。
個別学習ワークパーソナルについては、手持ちになくサンプル冊子しかないので詳しい情報がありません。また、情報がより不正確になります。


フォレスタスパイラルKeyステップ個別指導
ワーク
パーソナル
スマート
ワーク
出版SPRIX
(森塾)
学書教育開発
出版
育伸社エデュケーショナル
フォレスタ
パクリ度
本家
(100%)
95%30%30%?90%
色数特色2色
(赤シート
対応)
特色2色
(青)
墨1色特色2色
(青)
特色2色
(赤シート
対応)
サイズA4A4A4A4A4
模範解答ふつう
墨1色
縮刷
特色2色
ふつう
墨1色
?縮刷
墨1色
レイアウト
章末問題なし有りなし?
なし
確認テスト有(※
表紙
仕入値




ざっくり比べました。

なんだかんだで、総合的に見て「フォレスタ」の出来が良いように思えます。
ただ、今回、出版される「スマートワーク」はいくつかの重要なポイントで、「フォレスタ」よりも優れています。

「フォレスタ」を模倣しつつ、ちゃんと「改良」された初めての個別指導用のテキストといえると思います。
「Keyステップ」や「個別指導パーソナル」は別物でしたし、「スパイラル」は劣化版としかいえないですので。


さて、表の説明です。

※ 色数
「フォレスタ」「スマートワーク」 赤色文字が赤色フィルムのシートで消えます。
「スパイラル」「個別指導用ワーク パーソナル」 目に優しく記憶力があがるという俗説もある青色と黒での印刷です

※ 模範解答
縮刷というのは、模範解答が本誌の縮小コピーになっているタイプになります。
学書などが積極的に利用している形式で、難問への解説は苦手ですが、平易な問題の場合はとても効果的です。
この形式により、ふつうの形式では丸付けができない子でもきちんと丸つけができます。

レイアウト
「フォレスタ」が良いですね。余白の使い方や、テキストの使いやすさという意味では他のテキストを圧倒しています。

章末問題
章末問題の有無はメリットデメリットがあります。
メリット 復習でまとめの演習ができる。
デメリット つまる生徒が多くでるため、授業の進行の妨げになりやすい。また講師の負担が大きくなる。

表紙
「スマートワーク」は超ダサです。

確認テスト
「フォレスタ」については、問題が本誌のTryとまったく同じです。
「本誌と数字が違えば、それだけで解けなくなる。だからわざとやってる」
というのが、SPRIXの主張ですが、私個人としては「いくらなんでも生徒を舐めスギ」といいたいところです。
ただし、別売になりますが、数字が違う方がよいのなら「フォレスタドリル」なども販売されていて困るということはありません。


仕入値
「フォレスタ」だけずば抜けて高いです。



次回、教科別の詳細を扱います。
デザインやいくつかの面でフォレスタに劣るところもありますが、「スマートワーク」

2015年11月26日木曜日

2年ぶり! 冬期講習生&新入塾生募集キャンペーン 

冬期講習を実施します。
また、冬期講習の実施にあわせて「冬期講習生&新入塾生募集キャンペーン」を実施します。
2年ぶりです...!

ずっと、人手不足であまり積極的に生徒募集を掛けることができていなかったのです。
本来、塾の集客は新聞にチラシを折り込む、ポスティングを業者に依頼するなどして生徒を募集します。
おもな機会としては、重要度順で以下の通り年四回の集客チャンスがあります。

1位 春期講習前(新年度)
2位 夏期講習前
3位 1学期 ゴールデンウィーク頃 
4位 冬期講習前

なのですが、これらのチャンスをことごとく棒にふり、塾生からの紹介による入塾などで細々と生徒を増やしてきました。
前回、チラシを撒いて、入塾キャンペーンを行ったのはちょうど2年前の冬休みです。
開校時の目標よりは十分に多くの生徒は集められているので贅沢な悩みといえば贅沢な悩みなのですが、生徒募集は積極的に行えないのにはずいぶんともどかしい思いをしました。

しかし、
今年の夏休みあたりから、何人か優秀な講師をかっつり確保することができました!!
これで大手を振って生徒募集ができます!
2年ぶりです!

冬期講習の受講料などが若干ですが安くなるなるキャンペーンも実施しますので、入塾を検討しているご家庭はこの機会をお見逃しなく!
(割引キャンペーンの一部は先着順に締め切りになります。
 くわしくは新聞折り込みのチラシは参照してください。)

2015年11月24日火曜日

数学教材 SSSugaku(エスエス数学)(仮) 目次




















目次です。


第5章と第6章はまだまったく手つかずなので、目次すら存在していません。
ピンク色の見出しの部分が、B問題とS問題、灰色の見出しの部分がSS問題になります。

たとえば、第3章の二次方程式の単元だけ見てみると

B問題 
3-0 標準問題の確認(計算問題から文章問題まで)

S問題
前半 3-1 から 3-2 計算問題
中半 3-3       2次方程式と解
後半 3-4 から3-10 文章問題

SS問題
前半 3-11 から 3-16 計算問題
中半 3-17 から 3-18 2次方程式と解
後半 3-19 文章問題

というように、「B問題だけ」「S問題だけ」「SS問題だけ」で学習のサイクルが一通り完結するようになっています。

2015年11月22日日曜日

挫折することに誇りをもって!

さて、先日の記事で、次の定期テストの結果次第で、成績下位の生徒は志望校を公立高校から私立単願に変更されることになるという記事を上げました。

これは高校受験に限った話ではないのですが、

成績下位層ほど、受験に失敗しない

のです。
逆説的に聞こえるかもしれませんが、

成績の良い生徒、学力の高い生徒ほど一次志望校に不合格になりやすい

これはどういうことかというと、
成績下位層は確実に合格するところしか受験しないのです。
なので、成績下位から中位の生徒はだいたい一次志望校に合格できるでしょう。

ですが、わたしは敢えて言いたいのです。

挑戦して欲しい。

と。
合格できるかどうか分からない、そういうところに挑戦していって欲しいと思います。
目標を持ち、努力し、挑戦するからこそ、人間の能力というのは鍛えられます。

地元の難関校である西尾高校などの場合は、内申点が40あっても落ちる生徒もいます。
刈谷高校や岡崎高校にいたっては内申点45でも不合格になる場合もあります。

高校受験だけではありません。
大学受験でも、刈谷高校や岡崎高校の場合は受験に失敗し、約半数の生徒が受験浪人を経験します。西尾高校でも受験浪人はかなりの数です。
それが西尾東高校の場合、あるいはより下位の高校の場合はほとんど受験浪人をしません。
多くの生徒が合格できるところで妥協してしまうのです。
それまで努力をしてこなかった生徒は、目標をもって次の努力を行おうという意識をもてないのです。
積み上げた努力があるからこそ、次はもっとがんばろう、自分を高めていこうという意識をもてるのです。

がんばっている生徒、上を目指している生徒には常々伝えたいと思っています。

自分の努力に誇りをもって欲しい。
挫折をおそれないで欲しい。
挫折を味わうことができる人間というのは、挫折するだけの努力をしてきた人間だけなのだから。
世の中のその他大勢の大人の大半は、挫折できるだけの努力さえしてきていないのだ。
努力を積み重ね、自分の限界に挑戦しようという君たちは特別な存在なのだ。

2015年11月20日金曜日

期末テスト後の進路指導-成績の足りない生徒は私立単願に!-

中学校の期末テスト週間に入りました

とくに、中3生は勝負の時期です。
西尾教室でも、今週の土曜日には恒例の

定期テスト対策 ミニテスト
11/21(土)1時30分~5時30分

を実施します。
定期テストの定番問題を掲載した小テストをたくさんこなしてもらいます。


今回のテストの後、各中学校で三者面談が実施されます。

とくに、公立高校志望の生徒でも、成績が足りない生徒は私立単願で、確実に合格できる高校に志望校を変更するように担任の先生から強く勧められます。
成績が下位の生徒は、そもそも「努力をしたことがない、するつもりがない」生徒が多いので、合格の可能性がまだまだあっても簡単に志望校の変更に同意します。
なお成績、中位から上位の生徒の大半は公立高校志望になるので、受験校の最終決定は1月の面談まで先送りです。今回の面談で志望校が決定されるのは、主に成績下位の生徒です。

さて、具体的にどれくらいの成績があれば、公立高校を受験できるのでしょうか。


以前に書いた記事で、
高校に行けない生徒はどこに行くの?
という記事で、だいたいの進路別合格率を紹介してあります。
2年前の記事ですので、多少の変更はありますが、だいたいのところは変わりありません。

ただ、少し説明が足りないところがありますので、補足させてもらいます。

たとえば、
地元でもっとも易しい公立高校といえば、一色高校(普通科・生活デザイン科)になります。
生活デザイン科の方が普通科よりやや易しいでしょう。

一色高校の場合、
内申点が21もあれば合格率は8割以上になります。ですが、実際は内申21の生徒のほとんどは一式高校は受験せず、私立単願に流れます。
中学校の担任の先生が、「よし、志望校は一色高校でいいな」と背中を押してくれるのは内申点23あたりからです。内申点23あれば、99%合格します。それくらいでないと、なかなか受験させてもらえないのです。

なぜかというと、私立高校を併願で受験する場合、一色高校よりもレベルが高くなってしまうため、滑り止めとして機能しなくなってしまうからです。
なので、合格率が8割ないしは9割くらいであっても、なかなか一色高校に挑戦できないわけです。

というわけで、
中学校の先生をきちんと納得させて受験できるレベルについては、だいたい以下の通りになります。
(実力テストの成績、生活面、部活動などで多少は変動します。多少ですが。)

この内申をとれば、問題なく受験できる!&合格もほぼ確実 【公立高校一般入試】
一色高校、碧南工業高校など …… 内申23~24以上
吉良高校、安城南高校など   …… 内申25~26以上
碧南高校、鶴城丘高校など   …… 内申28~29以上
西尾東高校など           …… 内申32~33以上

ちなみに、これ以上の西尾高校、刈谷高校などは内申点よりも当日のテストの点数で合否が別れることが多くなります。
同列には議論しにくくなってます。

ちなみに、私立でも上位校については一般入試は実力重視ではありますが、主に滑り止めとして使われている下位校については、「内申点」と「試験実施前の中学校側と高校側の事前の談合」で事前にほぼ合否が決まってきます。
(※ 談合といっても不正があるわけでなく、明確な合格基準が存在しています。
「かくかくしかじか、こういう成績でこのような条件を満たす生徒であれば、(筆記試験はおおむね不問で)合格させますよ」という提示が、私立高校から地元の中学校側になされていて、その基準に達している生徒だけ受験させるようにするわけです。
詳細な基準については、私も一部の高校のみしか把握していません。)

それを踏まえて、地元の公立中学校から受験する場合、

この内申をとれば、問題なく受験できる!&合格もほぼ確実 【私立高校併願滑り止め】
愛知産業大学三河など        …… 内申23~24以上
星城高校など             …… 内申25~26以上
安城学園、岡崎城西、光ケ丘など  …… 内申27~28以上

地元からの受験での場合などは、この以上の内申点をとっていても不合格になってしまう場合は多いようですね。
私立高校側としても入学して欲しいのは「ちゃんと3年間、通ってもらえる生徒」であるので、遠隔地からの入学というのはそれなりにリスキーということでしょう。

これを私立単願で受験した場合は、もっとボーダーは下がりますし、いささか遠隔地になってしまいますが、より合格しやすい高校も存在します。
詳しくについては、高校に行けない生徒はどこに行くの?を参照ください。

ですが、私立高校なり公立高校に進学できない生徒はじつのところかなりの数がいます。
全日制の高校への進学率は、

全国平均 92%  愛知県平均 90%

です。
全日制の高校にすすめない生徒は、私が学生の頃は、中卒で働く生徒も少なくありませんでしたし、定時制に進む生徒も多くいました。
ですが、そうした生徒の数は大幅に減少し、変わりに増えているのが「専修学校に進学し、専修学校と同時に通信制高校での卒業資格をとりにいく」というコースになります。
西尾市などは比較的「定時制高校」という道を選ぶ生徒がまだ比較的多い地域のようですが、それでも少数派なのは間違いありません。

2015年11月16日月曜日

数学教材 SSSugaku(エスエス数学)(仮) テキストの基本構成

テキスト名称
 SSSugaku(仮) (エスエス数学(仮))

テキストのコンセプト
 ハイレベル問題を中心とした個別指導専用教材

テキストの紹介記事の続きです。
ハイレベルな数学指導を目指すテキストになりますが、基本のテキスト構成は次のようになっています。

Point!
要点の説明です。
一部については赤シートで隠れるようになっていて、生徒に発問しやすくなっています。

Warm up
生徒が講師に手伝ってもらいながら、解き方を教えて貰った上で解く問題です。
問題のすぐあとに解説がわかりやすい解説が書いてあります。
ここで解き方を説明してあげます。
解き方のポイントや、図表が既に書いてあるので、講師が自分で板書を作る必要がなく、簡単に高度な指導が行えます。




Try
類題演習です。
塾での授業中に利用することが想定されています。
Warm Upを参考に、生徒に自分の力だけで解いて貰います。
詰まってしまったときだけ、講師は生徒を手伝ってあげましょう。
問題を理解するだけでなく、自分の力でとくことで本当の力になります。


Exercise A
類題演習です。
宿題用として、利用することを想定しています。
Tryとレベル、内容ともに類似した問題になります。繰り返し演習することで、よりしっかりとした力になります。
Tryと比べ同じレベルの類題なので、きちんとTryを解くことができた生徒なら問題なく解くことができます。
宿題に付随する「解けないから、やる気がなくなる」という学習阻害要因を排除します。

Exercise B
予備の類題演習です。
こちらもTryとレベル、内容ともに類似した問題になります。
授業中にTryを挑戦して演習が不十分だと講師が判断した場合や、宿題でExercise Aを演習した上でもうちょっと類題を挑戦したいと感じた場合に挑戦してもらいます。
生徒により多くの課題を課したい場合には、Exercise Aと同様にはじめから宿題として課すことも可能です。



以上のような内容で1セットになり、この内容の単純な繰り返しになります。
まとめ問題のページなど、余計なページ構成は設けておらず、指導をする上で講師が迷わずに済むような構成になっています。
1回の授業で、この「Point!, Warm Up」のセットを2~3セット程度消化し、対応する「Exercise A」から宿題を出すという流れを基本として考えます。

B問題(Basic) 標準問題の確認(5%)
学校の定期テストレベルの問題

S問題(Special)(55%)
公立高校入試レベルの問題
平均的な公立中学校で4以上を安定的にとれる生徒に挑戦してもらいます

SS問題(SuperSpecial)(40%)
難関私立高校入試レベルの問題・高校数学への架け橋となる問題
平均的な公立中学校で5以上を安定的にとれる生徒に挑戦してもらいます

以上のように、テキストは3段階にレベル分けがなされていますが、基本構成はどのレベルでもほぼ同様となっています。
ただし、B問題については「基礎のまとめ単元」という位置づけであるため、WarmUpの問題を省略してあります。



2015年11月15日日曜日

数学教材 SSSugaku(エスエス数学)(仮) 製作の意図

SSSugaku(エスエス数学)(仮)では、問題は3段階に分かれています。

B問題(Basic) 標準問題の確認(5%)
学校の定期テストレベルの問題


S問題(Special)(55%)
公立高校入試レベルの問題
平均的な公立中学校で4以上を安定的にとれる生徒に挑戦してもらいます


SS問題(SuperSpecial)(40%)
難関私立高校入試レベルの問題・高校数学への架け橋となる問題
平均的な公立中学校で5以上を安定的にとれる生徒に挑戦してもらいます
ページ全体の配色を変えて、区別しやすいようにしてあります



B問題については、大単元ごとに1単元のみの扱いとなっていて、ほとんどがS問題とSS問題に紙面が割かれています。
たとえば、
二次関数の単元では、
B問題 4-0のみ(1単元)
S問題 4-1~4-8(8単元)
SS問題 4-9~4-13(5単元)
という構成です。
(詳細な単元構成については現在編集中のため、変更の可能性は大)

つまり、基礎的な問題や標準レベルの問題はほとんど扱わず、ハイレベル問題を中心とした扱いになっています。

多くの場合、ハイレベルな問題集であっても基礎から順番に扱っているのがほとんどです。そして、そのために紙面が足りず、難問に対する解説が不十分になっています。

SSSugaku(エスエス数学)(仮)では、ページ数の割にはそれほど扱っている問題の種類は多くありません。
ですが、反面、次のような特徴があります。

・ 基礎問題を(ほとんど)扱っていない
・ 解説(WarmUp)が詳細である
・ 類題(Try, ExerciseA, ExerciseB)が豊富である

このため、SSSugaku(エスエス数学)(仮)はこのテキスト単独では簡潔しません。
より基礎的なテキストを併用することが前提となっています。

つまり、個別指導塾においては、成績上位の生徒も他の成績下位の生徒と同様に「フォレスタなどのより基礎的」なテキストで学習をすすめてもらい、それを早く終えた上でSSSugakuでの指導を行います。

これは、個別指導で指導するにあたって、大きなメリットがあると考えます。

まず、

フォレスタなどの個別指導専用教材は成績上位の生徒に対応するように作られていない

ことは、塾で教えている人間であれば、誰もが知っていることです。
フォレスタを作っている森塾(SPRIX)の説明会でも、フォレスタは学習塾の主な顧客となる中間層をターゲットにしていて、上位層や下位層への対応は切り捨てていると公言されています。
フォレスタ以外の類似教材である、スパイラル、KEYステップ、iワークパーソナルも同様でしょう。

ただ、この上位層と下位層をすっぱり切り捨てるという森塾の経営戦略は、森塾の大都市立地型で広い商圏から生徒を集める戦略だからこそ、他塾との住み分けを前提として効果的であるのだと考えられます。
当教室のような郊外型、もっといえば田舎に立地した教室の場合は簡単に切り捨てるのは好ましくありません。

では、成績上位層に対応するためにどうするかというと、

1.成績上位層には初めから、別の難しめのテキストで指導を行う

2.成績上位層には、追加で別の難しめのテキストを用いて指導を行う

ということが考えられます。
たとえば、私が以前教えていた、中萬学院の個別指導部では生徒ひとり一人に異なるテキストでの指導を行っていました。
ただ、これらの指導にははっきりと欠点があります。

1.成績上位層には初めから、別の難しめのテキストで指導を行う
成績上位の生徒と、下位の生徒では使うテキストが違うため、教え方が異なり、講師の負担が大きい。

2.成績上位層には、追加で別の難しめのテキストを用いて指導を行う
2冊以上のテキストのすべての問題を扱うのには時間が足りないため、重複する問題などを省略するなどの指示をする必要があるが、その指示が難しく講師の負担が大きい。

現在、当教室では2.の方法を採択していて、なるべく指導しやすいテキストを選んでいます。
けれども、フォレスタのみで指導するのと比べると負担が大きくなります。

講師の負担を減らすことは大切です。
無駄な負担を減らし、実施してもらうことを限定するからこそ、個別指導の指導の質を一定以上に保てます。
余裕をもって教えられるから、しっかりと教えることができるのです。
この点については、SPRIXのフォレスタの理念に共感するところであります。

フォレスタの紹介ページから、抜粋します。

「どの問題を授業中に解かせ、どの問題を宿題で出すか」
すべての講師が判断できますか?

はい、できるはずはありませんね。
うちの教室は小さい教室ですし、私ががんばればある程度なんとかなります。
けれども、多くの個別指導の教室では教室長ですらキャリアが浅く、十分な判断ができないということが多々あります。(塾業界はブラックなんで、社員の入れ替わりが激しいのですよね・・・)

「生徒のレベルにあった問題を選びにくい」ため、
「やらせなくてもいい問題」をやらせてしまって、
授業が混乱していませんか?

そうならないように管理するのがたいへんなのですよね。
だからこそ、教えやすいテキスト、指示を出しやすいテキストというのが必要になります。

「テストに出ない問題」が載っている教材や、
「テストに出る問題」が載っていない教材のせいで
指導が混乱していませんか?

はい。
SSSugaku(エスエス数学)(仮)はずばり、定期テストに出ない問題が中心です。
高校受験に必要な問題や、高校進学後のアドバンテージになるような問題を扱っています。
定期テストに出ない問題であっても、多くの問題集で扱われている問題というのは、ちゃんとそれが必要な理由があるのです。
ただ、ほとんどの生徒にとっては定期テストを軸とした指導がもっとも効率的です。
定期テストの対策に絞ることで、結果も出しやすく、生徒に自信とやる気を引き出すことに繋がります。だからこそ、当塾でもフォレスタを利用させてもらっています。

SSSugaku(エスエス数学)(仮)では、学校の定期テストは余裕でこなせる、フォレスタではあまりにも物足りないという生徒を対象としています。


SSSugaku(エスエス数学)(仮)では、より高みを目指す生徒を、効率よく、キャリアの浅い講師でも少ない負担で教えられるようにと考えて作られています。
内容的にはどうしても高度になるので指導するのに学力的にはフォレスタよりは高度なものが要求されますが、指導のノウハウ自体はフォレスタ等とほぼ同様でいけるようになっています。
なにせ、紙面構成はフォレストのパク…フォレストをリスペクトしていますので。

というわけで、改めてSSSugaku(エスエス数学)(仮)のメリットですが、

・ 高校入試や高校数学に繋がる高度な内容を教授できるため、成績上位層の満足度を上げることができる

・ フォレスタ等の個別指導教材と併用することで、基礎の学習については成績上位層と下位層でまったく同じ指導でいける

・ 紙面構成がフォレスタのパク…フォレスタのリスペクトなので、同じオペレーションで指導できて講師の負担が少ない

・ S問題、SS問題の区別が明瞭で、どの問題を優先的に扱うかの管理が容易

ついでに、思い当たる難点(デメリット)もあげておきましょう。

・ 教える側にフォレスタ等と比べれば高い学力が要求される
  (ただし、分かりやすい解説のため、他のハイレベルなテキストよりは教えやすい)

・ 演習した問題は定期テストではあまり出題されない
  (どういうテキストなのかという趣旨は、生徒にきちんと説明すべきですね)

・ 製作を私一人が行っているので、作るのが遅い。中学校の指導要綱の変更に迅速な対応ができない。
  (もともと、教科書外の内容も多いので、指導要綱もそう気にするところではないのですが)

・ 発行部数が比較的少数になる見込みなので、定価が割高

さて、まだまだ製作には時間がかかります。
前回作成した体系英語はSSS進学教室の公式HPから購入できるようになっていますが、できればSSSugaku(エスエス数学)(仮)も外販できるレベルにもっていきたいと思います。
体系英語のころと比べ、私自身も編集技術も格段に上がってより良いものが作れるようになったと思っています。また、私自身は完全に理系人間で数学の指導の方が得意なのですよね。
というわけで、完成を乞うご期待。

2015年11月12日木曜日

新テキスト開発中





新しいテキストを開発中です。

すっかりブログの更新はさぼり気味ですが、受験生たちの受験対策や日々の授業のブラッシュアップ、新テキストの開発など、いろいろと忙しく働いているのですよ。

というわけで、新テキストの広告をかねて、しばらくは少なくとも週1程度ではブログも更新していきたいと思っています。


さて、
新テキストについてですが、

テキスト名称
 SSSugaku(仮) (エスエス数学(仮))

テキストのコンセプト
 ハイレベル問題を中心とした個別指導専用教材


というものです。
通常のハイレベルなテキストと違い、このテキスト単独で用いることは想定されていません。
「フォレスタ」「スパイラル」「 i ワーク パーソナル」などの個別指導用教材と併用し、基礎教材を終えたあとに追加で使用することを前提としたテキストとなっています。

・ 標準レベル以上のレベルを向けた教材
・ 難しい問題をより分かりやすく、解きやすく、演習しやすく
・ 教える側が難問でも教えるのに負担が少なく

といったポイントを押さえにいったテキストです。

次回以降の記事で、少しずつ内容を紹介させてもらいたいと思っています。