2022年4月30日土曜日

碧南教室!開校準備開始

今年6/1に開校予定の碧南教室ですが、建物が完成しました。

これから開校準備を順次進めていきます。



まだ教室はガランドウです。
ここから、生徒の机や本棚などを運び込み、窓ガラスにカッティングシートを貼るなどの準備をしていきます。


2022年4月29日金曜日

愛知県高校入試の学校別の配点など

愛知県高校入試について、本日記者発表があったようです。

具体的な出題形式などについては、6月に公表が予定されていますが、本年度末の高校入試制度についてはまだまだ決まってないことが多くあります。

教育委員会のHPから目が話せません。

本日、4/28に発表があったには、


1.学校別の配点

(令和5年度愛知県公立高等学校入学者選抜(全日制課程)一般選抜における各高等学校の面接実施の有無及び校内順位の決定方式について)

https://www.pref.aichi.jp/press-release/kounaijuni.html


2.特色入試について

(令和5年度愛知県公立高等学校入学者選抜(全日制課程)において「特色選抜」を実施する高等学校・学科及び入学検査の内容について)

https://www.pref.aichi.jp/press-release/tokushokusenbatsu.html


以上の2点です。


西三河の高校について、気になるところをあげると、

特色入試を普通科などでも、実施している高校は予想以上にあるところでしょうか。

例えば、西三河でも一番の人気校である刈谷高校では、プレゼンテーションを検査科目にして特色入試を行います。

特色入試は、いわば「もう一つの推薦入試」と言えば実態が近いのではないでしょうか。大学入試におけるAO入試のような位置づけで考えれば良いと思います。

特色入試入学検査は「面接」+「作文・基礎学力検査・実技検査から1つ」の試験を実施し、提出する書類(入学願書・調査書・志願理由書)とあわせて合否を判定します。


西三河の特色入試実施校を抜粋すると、


刈谷高校 普通科 プレゼンテーション 10人

碧南高校 普通科 プレゼンテーション 10人

碧南高校 総合ビジネス科 基礎学力検査 5人

安城南高校 普通科 プレゼンテーション 8人

安城高校 生活文化科 プレゼンテーション 16人

碧南工科高校 機械・電子工学科 基礎学力検査 32人

碧南工科高校 建築デザイン・環境化学科 基礎学力検査 16人

吉良高校 普通科 作文 32人

吉良高校 生活文化科 作文 16人

一色高校 普通科 基礎学力検査 5人

一色高校 生活デザイン科 基礎学力検査 5人

高浜高校 福祉科 プレゼンテーション 8人

大府高校 生活文化科 プレゼンテーション 16人

桃陵高校 ヒューマンケア科 作文 4人


特に一部の職業専門科では定員を多めにとっていて、かなり有利に受験できそうです。


次に、一般入試の配点です。※印の学校は面接を実施します。

Ⅴ型(筆記試験超重視・筆記試験2倍配点)の学校

普通科

刈谷・刈谷北・西尾・豊田北・豊田南・岡崎・岡崎北

専門科(大学進学重視の普通科よりの専門科)

刈谷北(国際探究)・岡崎北(理数)


Ⅲ型(筆記試験超重視・筆記試験1.5倍配点)の学校

普通科

安城・安城東・西尾東・知立東Ⅲ・大府・岡崎西・碧南

職業専門科

鶴城丘(総合)※


Ⅰ型(通常均等配点)の学校

普通科

安城南・一色※・吉良・知立Ⅰ・大府東・岡崎東・幸田※・蒲郡東

職業専門科

安城(生活文化)・大府(生活文化)・桃陵(衛生看護/ヒューマンケア)・碧南(総合ビジネス)・碧南工科(工業)・蒲郡(総合)※


Ⅱ型(内申点重視・内申点1.5倍配点)の学校

普通科

高浜・岩津※

職業専門科

刈谷工科(工業)・安城農林(農業)※・吉良(生活文化)・高浜(福祉)・岩津(家庭)


Ⅳ型(内申点重視・内申点2倍配点)の学校

職業専門科

一色(生活文化)※・岡崎工業(工業)・三谷水産(水産)※


全体的に、筆記試験重視に以降した学校が多いようです。

碧南高校の普通科なども、以前はⅠ型だったのがⅢ型に以降しています。また、超筆記試験重視型になるⅤ型を選んだ学校も、地域トップ校を中心にかなり多くありました。

鶴城丘高校はどちらかといえば就職指導に有利な総合科なのですが、筆記試験重視のⅢ型を例年通り選んでいます。他の総合学科の高校がⅠ型などを選んでいる中で、だいぶ移植です。

逆に内申点超重視になるⅣ型は職業専門学科の中でもごく一部で、大半がⅡ型に留まる結果になっています。

思った以上に、各高校が生徒の内申点よりも実力を重視して選抜したいという意思を表明してきています

内申点が足りなくても逆転合格の目は大きくなりますが、内申点が充分でも得点力がなければ不合格になります。

特にトップ校では、例年以上に逆転合格・逆転不合格が多発するでしょう。


また、面接試験は8割以上の学校で実施しないことを選んでいます。今までも、面接試験の結果は合否にほぼ関係しなかったので、妥当な判断なのでしょう。



本年度の入試制度改革で、受験の多様性が一気に広がりました。

より、生徒一人ひとり個別の学習状況や進路志望に合わせた指導が必要とされるようになりました。

2022年4月25日月曜日

小論文

 大学受験では,受験する大学や利用する受験方式によって「小論文」が受験に必要とされる場合があります。


塾で指導している生徒がとても素晴らしい答案を作ってくれましたので、本人の許可を得て転載させてもらおうと思います。

課題となるのは慶応大学の入試過去問で,「多文化共生社会」について書かれた文章について大問1で内容の要約を行い、大問2で受験者の意見を述べるという問題でした。

アメリカ同時多発テロから少し後くらいに書かれた課題文で、多文化共生社会が後退し、異文化に対して欧米が排他的な動きを強めていた社会背景のあったころの少し古めの過去問です。

大問1の解答については省略し、大問2の生徒の解答を記します。


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生徒解答

 この世で最も合理的な集団はアリの社会である。アリ社会は1匹の女王アリを中心ちし、明確な身分区分のもとそれぞれ課せられた役割をそれぞれのアリが忠実に果たすことで完璧な階層社会として成り立っている。では私たち人類もこの完璧な集団を参考にすべきか。否である。なぜなら人類はアリとは違い多様性があるからだ。これからの集団に求められるのはアリ社会のようにすべてが統合された集団ではなく、多様な人たちが共存する集団だと私は考える。しかし私たちは多様な人たちとの共存を訴えつつも「私達ではない人たち」を受け入れられず攻撃の対象としてしまう。こうした「ねじれ」を解決するのが「よそよそしい共存」で「群島」といったイメージであり、「私達」と「私達ではない人」とが互いに強く干渉することはなくとも、そこにはたしかに一つの集団が生まれるのである。

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「よそよそしい共存」や「群島」については、課題文で概念が定義されています。

この生徒の解答が面白いところは、課題文ではまったく触れられていない「アリ社会」と人間社会の比較を解答の中心に置きながらも、課題文のテーマから外れることなく自分の意見を適切に述べることに成功しているところでしょう。採点者の好みの分かれる解答でしょうが、少なくとも合格点はもらえるでしょう。


小論文試験を攻略するには、


1.課題文や課題となる資料を適切に読み解く読解力

2.与えられた課題について考える思考力

3.自分の考えを分かりやすく文章にする表現力


以上のような重要な能力が問われます。1や3については、学校や塾で指導することで比較的短期間に改善することが可能です。しかし、2の思考力については「普段から物事を深く考える習慣をつけること」が何より大切になるでしょう。

また小論文試験というのは、試験の平等性や再現性という点ではいまいちなのでしょうが、詰め込み型の暗記教育対応型の試験では測れないより重要な生徒の能力を測ることのできる試験です。もっと多くの大学の入試で採用されても良いんじゃないかと思います。



2022年4月16日土曜日

中学高校の部活動

 新年度が始まりました。

各小学校・中学校・高校で入学式や身体測定、クラスの決め事などが概ね終了し、本格的に授業が開始されています。

勉学においては、予習型で勉強を進めていくことが、成績をしっかり取るための秘訣です。学習塾は、そのお手伝いをすることが大きな役割の1つです。


勉強の他に、新入学の生徒にとって重要になってくるのが部活動選びです。

部活動の選択は、中学高校で生活をしていく中で、重要な選択です。


原則的には、生徒にとっては「やりたい」と思える部活動に入るのが一番なのでしょうが、愛知県の中学高校は全国でも有数の部活動に熱心な地域で、特に新中学生は小学校までの意識で部活動を選択するとキツすぎる!と悲鳴を上げることにもなります。


一般論になりますが、愛知県では首都圏などの都会と比べると、特に運動部への参加率は極端に高くなっています。

その代わり、首都圏ではスポーツに熱心な生徒は有名スポーツクラブに参加するケースが多くなっていて、一部の特別熱心な生徒は愛知県の生徒よりももっと熱心にスポーツに打ち込みます。都会では中高一貫校に通う生徒が多く、高校受験を意識しなくても良い生徒が多いというのも背景にあるでしょう。


愛知県郊外などの地方でも、クラブチームに参加する生徒は一世代前よりもだいぶ増えているようです。しかし、クラブチームといっても極端に安い費用で、利益を度外視して半ばボランティアに近い形で地元の方が運営してくださっているようなクラブが大半をしめています。


一時期、ブラック部活動などという用語も流行りました。

ブラック企業のように酷使される部活動という意味です。昨今は行き過ぎた部活動を規制するために、多くの自治体で教育委員会が過度な部活動を禁止するお触れを出しています。

例えば、朝練は禁止であるとか、土日のどちらかは部活動をお休みにしないといけないだとか、夕方の下校時刻を守らせるようになどです。

特に、朝練が禁止になってからは、寝不足な顔で塾に来る生徒はだいぶ減ったように思います。朝早く起きて朝練に参加し、夕方もギリギリまで走り込みをして疲れ果てたあとで塾に通ったり、学校の宿題をこなすというのはタイヘンです。


ですが、一部の部活動ではこれらの規則が守られていないのが実情です。

下校時刻が過ぎても、「これからは部活じゃなくて地域のクラブチームの活動」という建前で活動場所も指導者も変えずにそのまま練習します。

スポーツに熱心に取り組むのが悪いことではありませんし、練習時間をしっかり確保した方が上達するのも間違いがないでしょう。

過去の塾生の中には、部活動の練習とは別に「毎日10km走り込みをしている」などという練習中毒だろうというくらいに頑張っている生徒もいました。素晴らしい熱意でした。

ですが、部活動という枠組みでは部活動への参加者全員に同じ練習が課せられます。そのあたりの実情は部活動を選択する生徒に正しく伝えた上で選んでもらうのが公平でしょう。


また、部活動の実績が高校入試などに有利になる場合もあります。有利に働くかどうかは、受験制度ごとに変わります。


・公立高校 一般入試

 筆記試験と内申点をもとに決められた手順で合否を決めるため、部活動の実績はほぼ評価されない


・公立高校 推薦入試

 合否判定の中心は内申点だが、部活動や生徒会活動・ボランティアなどが評価される場合もある

 ただし、普通科の場合は推薦枠が小さく、ふつう推薦入試よりも一般入試の方が合格しやすい

 職業専門学科の場合も、ふつうは推薦入試よりも一般入試の方が合格ボーダーは低いが、普通科よりは推薦入試が有利になる


・私立高校 一般入試・推薦入試

 私立高校の合否基準は学校によってマチマチ

 愛知県内の私立高校の大半を占める地元密着型の私立高校では、推薦入試でも一般入試でも合否判定は主に内申点であるが、部活動の実績次第で合格基準の内申点を1つから3つ下げてもらえるという規則になっている場合が多い


 進学の立場から考えるなら、公立高校への進学を考える生徒にとっては、部活動はあまり厳しくないところに入った方が、勉強に力を入れやすくなるでしょう。

 大学受験の場合は、一般入試の場合には部活動の実績は役に立たちません。推薦入試で有利になる場合もありますが、高校入試の場合と比べるとかなりレアなケースになるでしょう。

 高卒すぐの就職を希望する生徒にとっては、運動部をきちんと中高6年間やり遂げたというだけで我慢強い生徒だと評価してくれるような企業もあるでしょうが、どのあたりを評価してもらえるかは受け入れ先の企業ごとによって異なるということになるでしょう。


 教室ごとで、地元中学校の部活動の様子などはある程度把握させていただいております。また進学についても、具体的な志望校ごとについての情報もあります。部活動選びに迷っている生徒や保護者は相談してもらえると嬉しいです。