2023年1月21日土曜日

私立高校一般入試

昨日金曜日から、24(火)までの日程で愛知県私立高校一般入試が行われています。


高校入試のなかで、一校あたりの受験者数iがもっとも多くなるのが私立高校の一般入試です。

というのも、愛知県の受験制度では私立高校を一次志望にする生徒の大半は「推薦入試」を利用して私立高校を受験するからです。一般に私立高校は「一般入試」よりも「推薦入試」を方が合格基準がゆるく、合格しやすくなっています。

そして「一般入試」については、公立高校を一次志望にしている生徒のスベリ止めとして受験するのが普通です。ですので私立一般入試に合格してもたいていの生徒は公立高校に進学してしまい、実際に私立高校に入学するのは公立高校の受験に失敗した一部の生徒が中心になります。

そのため、私立高校の受験には定員枠を大きく上回る中3生たちが受験することになります。多い学校では、3千人とか4千人もの生徒が1つの学校を受験します。

そのため、コロナやインフルエンザの流行するご時世ですが、試験に向かう生徒で電車がすし詰め状態になることも多いです。

一部の中学校では、過密を避けるために主だった私立高校を受験する生徒のためにチャーターしたバスを送迎に利用するなど配慮しているようです。そうでない生徒については、試験会場に向かう電車を1つか2つ早くして過密を避けるなど工夫するのが望ましいでしょう。

2023年1月14日土曜日

本日、共通テスト!

本日から2日間、共通テストです。

当塾の高3生たちも、今頃試験の真っ只中のはずです。すっかりの雨でしたが、事故などなく無事実力を発揮できていれば良いのですが。


さて、共通テストは東西冷戦が緊迫状態にあった頃に導入された「共通1次」から変化してできたものです。

共通1次はもともと、加熱する「受験戦争」の中、大学入試問題の「難問化競争」を是正するために、難問奇問を廃した標準的な良問で統一的に生徒を審査するというコンセプトのもと作られた試験です。その後、センター試験となり、2021年からは共通テストと名を変えて今に至っています。

もともとの「標準的な問題」というコンセプトからはだいぶ外れていて、特に英語などはクセのある出題がされるようになりました。


さて、現在、共通テストは大きく分けて国公立大学入試と私立大学入試で異なった利用のされかたをしています。


・国公立大学入試(一般入試)での共通テストの使われ方

国公立大学の一般入試では、「共通テスト(通常5教科7科目)の点数」と「個別試験(大学の学部学科により1~4科目)」の点数の合計点で合否が判定されることが多くなっています。

一般的には難関大学ほど、共通テストの配点が低く個別試験の配点が高くなってることが多くなっています。

そのため、旧帝やそれに準じる難関大学を受験する生徒にとっては、共通テストは易しめの問題で配点以上に差がつきにくいということもあって、個別試験を中心に対策をすることになります。

一方で、いわゆる駅伝大など中堅以下の国公立大学、特に文系学部の場合は共通テストの配点が高く、ほぼほぼ共通テストで勝負が決まります。


・私立大学入試(一般入試)での共通テストの使われ方

私立大学の一般入試では、共通テストは補佐的に使われることが多くなっています。

主に使われる受験方式としては、

1.共通テスト利用方式

2.共通テストプラス方式

以上の2つです。

まず、共通テスト利用方式は共通テストで受験した科目のうち数科目(3科目程度の場合が多い)を利用して、その点数で合否を判定する方式です。

こちらは、大学別の試験を受けることなく手軽に出願でき、また受験料も低めに設定されることが多いことがメリットになります。

ただし、反面で他の一般入試の受験方式と比べると、定員が小さく手軽に出願できる分、合格のボーダーは高めになることが多いです。共通テスト利用方式は、格下の大学のスベリ止めに利用するのに向いています

次に、共通テストプラス方式ですが、こちらは「前期試験」や「後期試験」とセットで受験します。別の方式(前記試験など)の受験が前提で、前期試験で惜しくも不合格となた生徒を対象に、「個別試験の点数」と「共通テストの点数」の合計点で再判定してくれるという方式です。ノーリスクで追加で合格枠が拡大する方式になるため、合格に絶対の自信がある場合以外は通常はセットで受験します。

ふつう私立大学の一般入試の個別試験は3科目程度で受験します。共通テストプラス方式では、この個別試験3科目の点数に共通テスト1~3科目の点数を加算する場合や、個別試験3科目のうち1~2科の点数と共通テストの点数を組み合わせる場合など、大学によって配点は様々です。

いずれの場合にも、私立大学一般入試では共通テストで受験した7科目をすべて利用することは稀でしょう。私立大学狙いの生徒は、教科を絞って対策するのが効率的です。


2023年1月13日金曜日

愛知県 私立高校入試

来週は月曜日は私立高校の推薦入試です。

再来週は私立高校の一般入試を予定しています。


当教室では公立高校を選ぶ生徒が多数派ではあるのですが、私立高校を選んだ生徒も何人かいます。

・ 部活動の環境の良い高校を選んだ

・ 大学受験を指定校入試を利用して有利に行いたい

・ 公立高校は筆記試験のでき次第で合否が変わるので、確実に合格できる私立を選んだ

・ 高校の理念・方針が生徒の資質や家庭の教育方針と合致している

それぞれ、私立高校を選んだ理由はさまざまですが、公立高校と違い、私立高校は学校の方針も多様で特徴があります。

公立高校に進学するなら、学校の見学や体験入学なども不要だと割り切っても良いでしょうが、私立高校を選ぶ場合は説明会・見学会・体験入学などを利用して、自分にあった学校なのかを良く考えて選ぶ必要があるでしょう


さて、自治体が合否の判定の仕組みを定めている公立高校と違い、私立高校に関しては合否の判定の基準は各高校の裁量に委ねられています。また、その各高校ごとで定められた基準は原則的に非公表ですが、中学校の進路指導を担当する先生方には毎年ある程度の情報を高校側から知らされています。


よくある高校の合否判定基準を紹介します。


1.推薦入試を行わず、一般入試のみを実施し、原則的に評定(内申点)は評価せずに筆記試験で合否を判定する高校

例 滝高校などの難関校


2.推薦入試は評定(内申点)を中心に評価し、一般入試は筆記試験の成績を重視しつつも評定(内申)なども加味しつつ合否を判定する高校

例 名城高校など準難関校


3.推薦入試は主に評定(内申点)やその他の活動実績(部活・生徒会など)を加味して事前に合格の確約を行い、一般入試でも8割以上の生徒には評定(内申点)を基準に合格の確約を行い、成績が微妙な生徒や不登校などの事情で評定(内申点)が合格確約の基準に達しない生徒のみ筆記試験などの結果を見て合否を判定する高校

例 星城高校など一般的な私立高校


ほとんどの高校は、上記の「」の仕組みを採用しています。

生徒は筆記試験を行うわけですが、ほとんどの場合は合格確約をされているわけです。試験をすっぽかしたり、問題を起こさない限りは合格が内定しています。(確約があることは事前に生徒に通告されることはありません)

逆に「」「」の高校の受験の場合は、合格の確約がもらえませんので、普通これらの私立高校を受験する場合は、「」の高校を別途スベリ止めとして受験するように中学校側から促さます。逆を言うと、2校目の私立高校の受験を促されていない場合は、合格確約をもらえていると考えて良いでしょう。


なお、合格確約の基準も原則的には公表されていませんが、当塾では地元の高校についてはあるていど把握していますので、興味のある方はお問い合わせください。

ここ数年は、合格確約の基準は例年レベルを維持か、若干基準を下げている学校が多いようです。