2015年3月10日火曜日

体系英語での指導

「体系英語」の特徴については、紹介ページにしっかりと記載してあります。

体系英語 公式紹介ページ

こちらでも紹介のとおり、かなり良いテキストになったと自負しているのですが、もちろん万能というわけではなく、生徒の学習状況や指導目標によって、適切に教材は使い分けるべきです。

このblog記事では、「体系英語」の長所だけでなく欠点も含めて紹介し、適切に使用してもらう一助になればと思います。

まず、テキストの特徴として、

① 「1.POINT!」の解説がきわめて詳細。

② 繰り返しの易しい問題演習。

③ 読み書き重視で、何度も単語を書く必要がある。

④ 「疑問文に書き替え、日本語に訳して書きなさい」などの出題形式のため、文法事項だけでなく、単語への理解も要求する。

以上のような点が上げられます。

特にいずれも、フォレスタなどとは異なる方針をとっています。
1つずつ見ていきます。


① 「1.POINT!」の解説がきわめて詳細。

フォレスタ等とくらべると、かなり詳しくなっています。
メリットとしては、文法を比較し、体系的に整理されているので分かりやすいというものがあります。ただし、それまでの単元も理解できていないとわけわかめになってしまします。

フォレスタの場合は、あえて説明を省略してあるのです。
私が考えるのに、その意図は大きく2つあるでしょう。

1.講師が生徒に説明する労力を減らす

2.学習レベルが低い子でも、とりあえず予習で学習できる
(たとえば、過去形などが分かってない生徒にも現在完了形のパターン演習をさせることができる)

学校のレベルについていけないような生徒でも、塾での学習は予習が基本です。未習得な単元をすっとばしてでも、学校の予習はすべきなのです。
それができるようにフォレスタはテキスト構成されているのです。

「体系英語」は順序良く前から順番に学習することが前提となっていて、単元を飛ばして学習するのには向いていません。


② 繰り返しの易しい問題演習。

易しめのフォレスタ等とくらべても、かなり易しくなっています。
ひねりのある問題がありません。
問題の趣旨は、

○ 文法を理解させ、語句の読み書き練習をさせる

であって、

× 定期テストや入試に出やすい問題を解かせる

わけではないのです。

「体系英語」は基礎の習得には良いテキストですが、定期テストや受験対策には向いていません。


③ 読み書き重視で、何度も単語を書く必要がある。
④ 「疑問文に書き替え、日本語に訳して書きなさい」などの出題形式のため、文法事項だけでなく、単語への理解も要求する。

難問はありませんが、生徒の作業量は多くなっています。
進められるスピードは、フォレスタ等のテキストと比べても、生徒の情報処理能力によって大きな差が出ます。
処理能力の高い生徒と、遅い生徒の格差はとんでもなく大きくなります。
そのため、

○ 生徒が自分のペースで無理なく学習する

にはとても良いのですが、

× 学校の授業進度に合わせた学習をする

というのには、まったく向いていません。


以上のような特徴があります。
このような特徴を踏まえると、使い方として好ましいのは、

まず、この教材が開発された目的になるのですが、

◎ 小学生の中学準備

次に、

○ 中学1-2年生の夏期講習等での学習

○ 中学生の、学校の授業とは別の補習学習

○ 中学1年生1学期の学校の授業がほとんど動いていない時期の学習

などです。
向いていないこととしては、

× 受験対策

× 中学校の授業の予習学習

× 英検・英会話等への対策

などになります。

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追記
体系英語に近日中に、レベルチェックテストのDLが可能になる予定です。乞期待。

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