2022年4月16日土曜日

中学高校の部活動

 新年度が始まりました。

各小学校・中学校・高校で入学式や身体測定、クラスの決め事などが概ね終了し、本格的に授業が開始されています。

勉学においては、予習型で勉強を進めていくことが、成績をしっかり取るための秘訣です。学習塾は、そのお手伝いをすることが大きな役割の1つです。


勉強の他に、新入学の生徒にとって重要になってくるのが部活動選びです。

部活動の選択は、中学高校で生活をしていく中で、重要な選択です。


原則的には、生徒にとっては「やりたい」と思える部活動に入るのが一番なのでしょうが、愛知県の中学高校は全国でも有数の部活動に熱心な地域で、特に新中学生は小学校までの意識で部活動を選択するとキツすぎる!と悲鳴を上げることにもなります。


一般論になりますが、愛知県では首都圏などの都会と比べると、特に運動部への参加率は極端に高くなっています。

その代わり、首都圏ではスポーツに熱心な生徒は有名スポーツクラブに参加するケースが多くなっていて、一部の特別熱心な生徒は愛知県の生徒よりももっと熱心にスポーツに打ち込みます。都会では中高一貫校に通う生徒が多く、高校受験を意識しなくても良い生徒が多いというのも背景にあるでしょう。


愛知県郊外などの地方でも、クラブチームに参加する生徒は一世代前よりもだいぶ増えているようです。しかし、クラブチームといっても極端に安い費用で、利益を度外視して半ばボランティアに近い形で地元の方が運営してくださっているようなクラブが大半をしめています。


一時期、ブラック部活動などという用語も流行りました。

ブラック企業のように酷使される部活動という意味です。昨今は行き過ぎた部活動を規制するために、多くの自治体で教育委員会が過度な部活動を禁止するお触れを出しています。

例えば、朝練は禁止であるとか、土日のどちらかは部活動をお休みにしないといけないだとか、夕方の下校時刻を守らせるようになどです。

特に、朝練が禁止になってからは、寝不足な顔で塾に来る生徒はだいぶ減ったように思います。朝早く起きて朝練に参加し、夕方もギリギリまで走り込みをして疲れ果てたあとで塾に通ったり、学校の宿題をこなすというのはタイヘンです。


ですが、一部の部活動ではこれらの規則が守られていないのが実情です。

下校時刻が過ぎても、「これからは部活じゃなくて地域のクラブチームの活動」という建前で活動場所も指導者も変えずにそのまま練習します。

スポーツに熱心に取り組むのが悪いことではありませんし、練習時間をしっかり確保した方が上達するのも間違いがないでしょう。

過去の塾生の中には、部活動の練習とは別に「毎日10km走り込みをしている」などという練習中毒だろうというくらいに頑張っている生徒もいました。素晴らしい熱意でした。

ですが、部活動という枠組みでは部活動への参加者全員に同じ練習が課せられます。そのあたりの実情は部活動を選択する生徒に正しく伝えた上で選んでもらうのが公平でしょう。


また、部活動の実績が高校入試などに有利になる場合もあります。有利に働くかどうかは、受験制度ごとに変わります。


・公立高校 一般入試

 筆記試験と内申点をもとに決められた手順で合否を決めるため、部活動の実績はほぼ評価されない


・公立高校 推薦入試

 合否判定の中心は内申点だが、部活動や生徒会活動・ボランティアなどが評価される場合もある

 ただし、普通科の場合は推薦枠が小さく、ふつう推薦入試よりも一般入試の方が合格しやすい

 職業専門学科の場合も、ふつうは推薦入試よりも一般入試の方が合格ボーダーは低いが、普通科よりは推薦入試が有利になる


・私立高校 一般入試・推薦入試

 私立高校の合否基準は学校によってマチマチ

 愛知県内の私立高校の大半を占める地元密着型の私立高校では、推薦入試でも一般入試でも合否判定は主に内申点であるが、部活動の実績次第で合格基準の内申点を1つから3つ下げてもらえるという規則になっている場合が多い


 進学の立場から考えるなら、公立高校への進学を考える生徒にとっては、部活動はあまり厳しくないところに入った方が、勉強に力を入れやすくなるでしょう。

 大学受験の場合は、一般入試の場合には部活動の実績は役に立たちません。推薦入試で有利になる場合もありますが、高校入試の場合と比べるとかなりレアなケースになるでしょう。

 高卒すぐの就職を希望する生徒にとっては、運動部をきちんと中高6年間やり遂げたというだけで我慢強い生徒だと評価してくれるような企業もあるでしょうが、どのあたりを評価してもらえるかは受け入れ先の企業ごとによって異なるということになるでしょう。


 教室ごとで、地元中学校の部活動の様子などはある程度把握させていただいております。また進学についても、具体的な志望校ごとについての情報もあります。部活動選びに迷っている生徒や保護者は相談してもらえると嬉しいです。

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