2023年1月14日土曜日

本日、共通テスト!

本日から2日間、共通テストです。

当塾の高3生たちも、今頃試験の真っ只中のはずです。すっかりの雨でしたが、事故などなく無事実力を発揮できていれば良いのですが。


さて、共通テストは東西冷戦が緊迫状態にあった頃に導入された「共通1次」から変化してできたものです。

共通1次はもともと、加熱する「受験戦争」の中、大学入試問題の「難問化競争」を是正するために、難問奇問を廃した標準的な良問で統一的に生徒を審査するというコンセプトのもと作られた試験です。その後、センター試験となり、2021年からは共通テストと名を変えて今に至っています。

もともとの「標準的な問題」というコンセプトからはだいぶ外れていて、特に英語などはクセのある出題がされるようになりました。


さて、現在、共通テストは大きく分けて国公立大学入試と私立大学入試で異なった利用のされかたをしています。


・国公立大学入試(一般入試)での共通テストの使われ方

国公立大学の一般入試では、「共通テスト(通常5教科7科目)の点数」と「個別試験(大学の学部学科により1~4科目)」の点数の合計点で合否が判定されることが多くなっています。

一般的には難関大学ほど、共通テストの配点が低く個別試験の配点が高くなってることが多くなっています。

そのため、旧帝やそれに準じる難関大学を受験する生徒にとっては、共通テストは易しめの問題で配点以上に差がつきにくいということもあって、個別試験を中心に対策をすることになります。

一方で、いわゆる駅伝大など中堅以下の国公立大学、特に文系学部の場合は共通テストの配点が高く、ほぼほぼ共通テストで勝負が決まります。


・私立大学入試(一般入試)での共通テストの使われ方

私立大学の一般入試では、共通テストは補佐的に使われることが多くなっています。

主に使われる受験方式としては、

1.共通テスト利用方式

2.共通テストプラス方式

以上の2つです。

まず、共通テスト利用方式は共通テストで受験した科目のうち数科目(3科目程度の場合が多い)を利用して、その点数で合否を判定する方式です。

こちらは、大学別の試験を受けることなく手軽に出願でき、また受験料も低めに設定されることが多いことがメリットになります。

ただし、反面で他の一般入試の受験方式と比べると、定員が小さく手軽に出願できる分、合格のボーダーは高めになることが多いです。共通テスト利用方式は、格下の大学のスベリ止めに利用するのに向いています

次に、共通テストプラス方式ですが、こちらは「前期試験」や「後期試験」とセットで受験します。別の方式(前記試験など)の受験が前提で、前期試験で惜しくも不合格となた生徒を対象に、「個別試験の点数」と「共通テストの点数」の合計点で再判定してくれるという方式です。ノーリスクで追加で合格枠が拡大する方式になるため、合格に絶対の自信がある場合以外は通常はセットで受験します。

ふつう私立大学の一般入試の個別試験は3科目程度で受験します。共通テストプラス方式では、この個別試験3科目の点数に共通テスト1~3科目の点数を加算する場合や、個別試験3科目のうち1~2科の点数と共通テストの点数を組み合わせる場合など、大学によって配点は様々です。

いずれの場合にも、私立大学一般入試では共通テストで受験した7科目をすべて利用することは稀でしょう。私立大学狙いの生徒は、教科を絞って対策するのが効率的です。


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