2014年5月29日木曜日

学書「中土井氏セミナー」

学書主催のセミナーに行って参りました。
講師はおなじみの中土井鉄信氏で、「ここが違う!夏期講習で集客できる塾とできない塾。その違いを徹底伝授します!」というテーマでした。


「まずは生徒と信頼関係(ラポール)を築くことが大切だ」


そう中土井氏は話します。
これは、いちいちもっとものことですね。
信頼関係がなければ、生徒は言うことを聞いてくれません。

「塾の先生の言うことは信頼できる」
「塾の先生の言う通りに勉強はがんばった方がいいんだ」

こう思ってくれるから、勉強は捗るのですよね。
この信頼関係がなければ、生徒は真剣に授業を受けてくれませんし、宿題もやってきてくれません。そんな状態がずっと続くなら塾に通う意味なんてないですよね。


それにつけても、自己啓発セミナーを主催する方々などもそうですが、壇上で喋ることを仕事にされる方というのは何かに付け日本語で言いところをムダに横文字にするのですよね。ちょっとイカガワシイ雰囲気になります(笑
ちなみにラポールというのはフランス語を語源とするカウンセリングの用語なのだそうです。
閑話休題。


しゃべり口はいかにもの感じで、少しいかがわしさのある中土井氏ですが、塾の経営についてはプロフェッショナルです。
中土井氏いわく、

普通サービス業というのは、サービスを受けて快適な気持ちになってそれにたいして対価を払うもの

であるのに対し、

塾というのは、サービスを受けて不快な気持ちになることを前提にそれにたいして対価を払うもの

なのだそうです。
どういうことかというと、勉強方法にダメ出しをしたり、宿題をしろと注意されたり、そんなことを言われて気分が良い人なんていないと言うことです。
大人だって、他人から指示を受けたら、少なからず不快に感じるものです。
ですが、勉強方法を改めて、その上でしっかり勉強してもらわないことには塾の商売になりません。

だからこそ、信頼関係が大切なのです。
信頼関係があるからこそ、生徒はしっかり勉強してくれるのですよね。信頼関係があれば、生徒は授業中に私語をしたりしませんし、集中して話しを聞いてくれます。宿題はがんばろうと努力してくれます。
生徒の授業中の態度というのは、生徒の塾に対する気持ちがそのまま表れるのですよね。

中土井氏は、生徒を信頼を得るためのいくつかの手段を紹介してくれました。
上手に授業をすること、生徒面談、イベントの実施、生徒への接し方などなど。とても勉強になります。

もちろん、私が思うに生徒の信頼を得る一番重要なところは、教務だと思います。
だって、塾なのですから。

「学校の授業は分かりにくいけど、塾だと分かる」
「塾で受験の話しをきいて、進路をちゃんと考えれるようになった」

私は、いつもその言葉を言ってもらおうと授業をしています。そして、本当に言って貰えたときは内心で大喜びです。顔には出しませんけどね!(笑


もちろん、こうした話しは今回初めて聞いたわけではありません。
以前の中土井氏のセミナーでも、同様のことは何度も聞いたことはありますし、切り口はともかくこうした考え方は中土井氏オリジナルのものでもありません。
似たような話は、塾経営で真面目に勉強している者なら何度も聞いたことがあるはずです。

毎回、似たような話ではあるのですが、改めて聞くとまた強く意識しなければならないなと思うのです。
ついつい日々の業務に追われると初心を忘れてしまうものです。
多くの塾の経営のコンサルタントをし、多くの成功と失敗を目にしてきた中土井氏に学ぶことは大きいですね。
また次のセミナーにも、時間が許す限り出席させていただきたいと思います。


セミナーの終わりに、中土井氏が、

「ネットのブログで、セミナーで聞く価値があるのは中土井のと森塾のだけだと書いたblogがあった」

と言ってました。
ひょっとしたら、ウチのblogかもしれません(滝汗

「森塾は教務一辺倒で、中土井は教務以外重視だと書かれていたが、教務ができていなきゃいけないのは大前提だ。重視していないわけじゃない」

と言っておられました。
塾なのですから教務はできていることは、たしかに大前提ではありますよね。
(ただし、その大前提がちゃんとできていない塾は多いようですが。)

中土井氏のセミナーは、個別塾も一斉塾もまとめて相手にしているわけで、教務的なノウハウについて具体的にならないことは、ある意味仕方ないのですよね。当然、セミナーの内容は営業的な面が強くなります。
逆に森塾のセミナーは教材を売るための抱き合わせとしてのノウハウの売り込みなので、教務一辺倒になるのもある意味当然のことです。
また、その時のテーマを強調するために、大げさな表現になるのも分かります。

いずれにしても、中土井氏のセミナーは塾人にとっては有益なものです。
まだ参加したことのない同業者の方には一度、聞きに行ってみることをオススメします。

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