2013年5月9日木曜日

教材作成日記 地理のこだわり

暗記のコツというのは、インプットよりもアウトプットを強く意識することが大事。

というような記事を最近読みました。
つまり、覚えるときに必死になるよりも、覚えたことを思い出すことに努力すべきということです。

それは確かにその通りで、塾で知識を一通り詰め込んだあと、問題演習を必ず行うというのはそういうところが大切だからなのですよね。

分かった、理解した

というのも大切なのですが、
それを、

思い出せること、答えることができること、

さらには、

応用問題に利用できること、知識を活用できること

というのが大切になってきます。


現在製作中の、社会科の受験対策教材(名称未定)も、そのあたりには大いにこだわっています。

まず、地理パートから少しだけ紹介です。




① 図表を用いて、語句を覚える。(ページ左側)
 覚える基礎語句をノートに書き出すなどして覚えて貰い、赤シートを使って確認します。
 図表が多用されているので、体系的に整理して理解することが容易です。

 赤シートなどの利用は、SPRIXの「フォレスタ」のパクリですが、図表で整理したり資料写真を多く利用しているところが、こだわっている部分です。画像の色の使い方などは、育伸社のiワークを参考にさせてもらっています。

② 確認問題(TRYとEXERCISE)による演習
 基本的な問題で、基礎の確認をします。
 できるだけ簡単な問題で、アウトプットを意識していきます。

 TRYとEXERCISEという同じレベルの問題を2回繰り返す構造も、フォレスタのアイデアを模倣しています。
 ただ、実際にフォレスタを使っている塾関係者なら分かると思うのですが、フォレスタシリーズは社会科だけ問題構造が少し違うのですよね。英数理に関しては、TRYとEXERCISEは全く同じレベルの問題なのですが、社会科だけTRYが一問一答形式で、EXERCISEはやや実践的です。
 けれども、当テキストではその構造は採用せず、TRYとEXERCISEの内容に恣意的な差異はつけない方針にしました。

またTRYとEXERCISEの演習問題は、一問一答だけではなく、覚えた知識をいかに利用するかという思考力を訓練するところに力を問う問題を多く配置しています。
下の画像のように、図表を元に、知識を整理する訓練をします。
学校の中間テスト・期末テスト対策なら、フォレスタのように一問一答的な知識のアウトプットで十分なのですが、受験対策の場合は知識の活用が重要なポイントになってくるからです。
このあたりは、フォレスタが学校の定期テスト対策に特化したテキストであるのに対し、こちらが受験対策に特化したテキストであるという違いといっても良いでしょう。
ただし、問題は非常に平易です。
要求される知識は、「① 図表を用いて、語句を覚える。」のところで覚えて貰ったところだけで十分ですし、いくらか誘導が付けられているので、入試問題よりもずっと取り組みやすいです。
また、同じパターンの問題が繰り返されていますので、整理が苦手な生徒でも繰り返しの演習で自然と力がつけられます。



単純ですが、以上の繰り返しがテキストの基本構造です。
また、量的には少数ですが、入試問題の過去問や類題なども数単元ごとに入れ込んで、実際の入試問題にどう知識を活かしていったら良いかを感じ取って貰うつくりにしてあります。

また、知識レベルでは内容はかなり絞り込んであります。
例えば、世界の国々です。


覚えて貰う国は、22カ国に絞りました。
少ないです。フォレスタシリーズでさえ、29カ国ですが、それよりさらに少ない。
そして、国名を覚えると同時に、その国の必要事項も同時に少しだけ覚えて貰います。ただ国名を丸暗記するより、関連事項とセットにした方が記憶にも残りやすいのです。
ただ、29カ国同時にすべて覚えて貰うのは困難がありますので、実際に生徒に使用してもらうときは、地域ごとに区切って覚えて貰った方が良いかもしれませんね。
そのあたりの運用上のポイントも精査していきたいところです。

0 件のコメント:

コメントを投稿