2012年12月16日日曜日

ご家庭でできる教材の選び方3


少し恥ずかしいのですが、私自身、子供時代は学習塾などには通わず自分で教材を選んで勉強をしておりました。
学校の勉強はあまり得意ではなかったのですが、実力はあると自惚れて、とりあえず難しい問題集が良いものだと思って、近所の本屋さんにおいてある一番難しい問題集を5教科揃いで買って勉強していました。
文英堂 最高水準問題集
私が買っていたのはコレです。まだちゃんと残っている問題集で、それだけ定評もあるのでしょう。
良いテキストだったとは思います。
けれども、基礎を学ばずに応用に取りかかるというのはナンセンスです。今から考えれば、ひどく効率の悪い勉強方法ですよね。
可能ならば、タイムマシンで過去に戻って、当時の自分にちゃんとした勉強方法を指導したい気持ちです(笑;


ご家庭でできる教材の選び方3

・ 成績上位を狙っていきたい、受験に向けた応用力を鍛えていきたい生徒のための教材の選び方

基礎がためのための教材選びと共通する部分もあります。

前回の記事の、

4.フルカラー教材は選ばない、オススメは2色刷り
6.できるだけ大きな書店で手にとって選ぼう
7.保護者が選ぶのではなく、生徒本人と一緒に選ぼう

というあたりは、共通するところです。
ただ、異なってくるところもありますので、そのあたりを中心に説明します。

1.基礎と応用の両方の教材を購入しよう

どんなに、勉強が得意な生徒でもまずは基礎から勉強した方が学習効率は良くなります。
また、すでに基礎ができあがり応用ができる生徒でも基礎の復習は一定量行ったほうが、学習の成果は出やすいです。学習のレベルがあがるにつれて、応用的な演習に用いる演習時間の割合を増やしていくというのはありですが、ゼロにしてしまうのはよくありません。
また逆に基礎レベルが完璧にできているなら、どんどん応用問題にも挑戦していって欲しいと思っています。小学校や中学校の成績を取りたいだけなら、応用よりも基礎に力を入れた方が有利ではあるのですが、受験や後のことを考えるならできる生徒には応用力を鍛えて貰わないともったいないですよね。
応用力の問われる問題に挑戦できる力がありながら、基礎しか勉強して来なかったという生徒も珍しくありませんが、それはそれで良いことではありませんよね。
どちらかに偏るのではなく、基礎と応用の両方を大切にしていきましょう。

しかし、1冊で基礎から応用までを効率よくカバーしているという教材はあまりありません。
もちろん、難しめの教材でも基本問題は載ってはいるのですが、扱われている量が少ないです。ですので、基礎学習用の教材と応用力養成用の教材の両方を購入して勉強するのがオススメです。

2.応用問題のレベルは正答率6~9割程度になるものに挑戦しよう

応用力を鍛えるための問題集は、難しすぎても易しすぎても適切とはいえません。
はじめての挑戦で正答率が5割を切るようなものでも、ほとんどすべての問題を簡単に解けてしまうというのでも好ましくありません。
実際に問題をみて、そこそこ苦労するものを選んでみましょう。
6~9割というのはあまりあてにならない目安ですが、教科や問題集のタイプにもよるのでこれ以上具体的な数字を言うことは難しいと思います。

3.参考書は1冊あれば十分、問題集は好きなだけ

参考書は良いものが1冊あれば十分です。参考書と基礎の問題集の一体型のものでも不足はないと思います。
問題集は、必要に応じて何冊でも購入してください。

4.基礎は繰り返し演習・応用はやり捨てでOK

基礎問題は、おりを見ては振り替えり繰り返し復習をしておきましょう。
同じ問題で繰り返し演習すれば大丈夫でしょう。
ただし、応用問題は解き方が分かっている全く同じ問題を繰り返し解く意義は薄いと思われます。応用力を鍛える訓練にはなりません。(類題演習は行いましょう)
問題が足りないようでしたら同じ問題を解くのではなく、追加に別の問題集を購入しましょう。
1回目では解けず、繰り返しでなければ解けない問題ばかりという場合は、問題集の難易度の設定が間違っています。もっと易しい問題集に切り替えるべきでしょう。

5.応用的な問題集の解説は詳しくて厚いものを選ぼう

基礎的な問題集と異なり、応用的な問題集は解答の解説がしっかりしたものを選びましょう。
そうでないと、自分で勉強するときに困ってしまいます。学習を進める上で、おおいにさわりがあります。

6.問題集選びに失敗はつきもの

教材選びに失敗はつきものです。
プロでやっている私たちでさえ悩むことがあるのですから、子供本人が選んで確実に良いものを選ぶのはだいぶ難しいです。
失敗したなと思ったら、無理にその教材に固執せず、失敗の反省を活かしてより良いものを買い直しましょう。教材はお金で買えても、勉強時間はお金で買えませんよ。

7.受験生は受験問題に早めに手を出そう

受験や資格試験に挑戦する生徒は、基礎の勉強がまだ不十分だと感じていても、過去問や受験の類題に早めに挑戦する価値が大いにあります。
最終目標になる問題に挑戦することで、どんな問題で演習していけば良いのか理解することはとても大切です。基礎勉強にどんなことをすれば良いのかも、過去問などを起点に考えられれば理想的です。

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