2013年12月10日火曜日

教材マニアクス「高校生編3」高校リード問題集&ファーストステップ問題集

教育開発出版のテキストは、奇をてらわない質の高いテキストばかりです。
さすがにロングヒット商品である「新中学問題集」や「KEYワーク」を作っている出版社です。

高校リード問題集
高校ファーストステップ問題集

基本情報
教材名 : 高校リード問題集・ファーストステップ問題集
出版社 : 教育開発出版
シリーズ対応教科 : 
 リード: 英語ⅠⅡ、英文法AB、英語長文、英文解釈、英語長文、数学ⅠⅡAB
 ファーストステップ: 英文法、数学ⅠA
製本 : B5
特徴 : 標準的な問題集


まずは数学です。


本編は、例題と、そのあとに演習問題というスタンダードな構成です。
例題を講師が解いて見せて上げて、生徒に演習問題というのがスタンダードな使い方でしょうか。
ただし、すべてを扱うのには時間が足りませんので、問題を選んでやる必要はあるでしょうね。


小単元ごとに「混合問題」というまとめ問題が1ページついています。ABの2レベル構成で、Aは本編と同レベルでBはちょっと難しくなっています。


大単元ごとに、章末問題がついています。
これも2レベル構成ですが、混合問題とくらべはるかに難しいです。このあたりを挑戦できるのは難関校の生徒だけですね。難関校の生徒でも予習型ではまず無理でしょう。


解答冊子は使いやすいスタンダードなものです。


ファーストステップ問題集はリード問題集よりずっと易しいです。
ただし、前回の微妙な指導要綱の変更に対応しておらず、もうカタログからは姿を消しています。
カタログには英文法だけ残っていますが、こちらも在庫限りだそうです。
(まだ在庫は少しだけあるそうですので、購入はできます)
テキストの作り方などが、リード問題集より先進的で工夫されていて、非常に良い教材だけに惜しいですね。
あまり、存在を知られることなく消えていく教材です。


大単元のはじめに、中学レベルの関連単現を扱ったウォームアップがあります。



本編はステップAとステップBの2ステップ構成です。
それぞれのステップで、例題と演習問題が繰り返されます。
ステップAを数回、そのあとでステップBを1回という流れが繰り返されます。


量は少ないですが、ステップCの問題もあります。
厳密には3ステップ構成ですが、量が少ないので2ステップ感覚です。


解答冊子はリード式同様シンプルなものです。




英語にいきます。

公称の対応学年は

英文法A-2年
英文法B-3年

英語Ⅰ-1年
英語Ⅱ-2年

となってますが、英語Ⅰより英文法Aの方が易しくⅡよりBの方が易しいですね。
これはテキストが新刊された時期が、ⅠⅡの方が古いことに由来するんじゃないかとかってに推測しています。




ここまで英文法Aです。(Bも同様)







ここまで英語Ⅰです。(Ⅱも同様)

英文法ABは
解説-ステップA-ステップA-ステップB
 (ステップAの回数は不定)

英語ⅠⅡは
解説と確認問題-ステップ1-ステップ2
+(2~3単現ごとに)英文解釈

という構成になっています。

共通して、解説部分の「例文」が秀逸です
必要な要点を説明して、確認に例文を生徒に訳してもらうだけで、授業の形式としては十分でしょう。

英文解釈の問題などで紙面を使っている分だけ、英文法の方が解説が詳しく分かりやすいですね。
英語ⅠⅡは文法だけでなく、英文を読み解く力なども養うことに力を入れています。より総合的な問題集といえるでしょう。

ただし、この英文解釈の問題は古くさいですね。
最近の傾向にあっていません。最近の受験英語は、もっとずっと易しくなっています。
(易しく、そして易しくなった分だけ長くなっています)
こういう英文解釈の訓練は、実のところ近年はあまり必要なくなってきています。私自身はこういう問題を演習して勉強しましたし、難解な英文を読み解くのはとても楽しいと思うのですが、生徒には「少しだけ」やらせれば十分です。
(まったく必要がないとは思いません)





英語ⅠⅡも英文法ABも数単現ごとに「まとめテスト」があり、巻末には「総合問題」があります。
数学の章末問題と異なり極端に難しい問題はありません。本編と大差ありませんので、普通に生徒に挑戦してもらうことができます。



解答冊子は数学同様シンプルです。


ファーストステップ問題集です。






およそ英文法Aをさらに易しくしたような構成です。
リード問題集との構成面での差異は、数学と異なり小さくなっています。

「英文解釈」と「英語長文」は今回は載せません。
どちらも問題が古くさいですね。構造が複雑な文が多く盛り込まれすぎです。
1つ1つの問題を見れば質は高いのでしょうが、英語ⅠⅡに掲載の英文解釈同様に、昨今の入試問題動向にはいまいちあっていません。よほどの難関大学を志望する生徒以外には使えないでしょう。

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