2013年12月11日水曜日

教材マニアクス「高校生編4」高校新演習(前)

エデュケーショナルネットワークの教材は難しめの教材に良いものが多いように感じられます。

エデュケーショナルネットワークの易しめの問題集に共通する一番の難点は、算数・数学などの理系科目の穴埋め問題です。
小学生向け、中学生向け、高校生向けの教材にきょうつうしてエデュケーショナルネットワークでは穴埋め問題を採用しています。

しかし、
穴埋め問題にすれば、簡単になるというのは大きな勘違い
です。
むしろ、出題者の意図を読み解かねばならない分だけ、無駄に難しくなるという側面もあります。
また逆に、穴埋めの問題の場合、
内容を理解できていなくても、解けてしまう場合があります。

やはり、基礎の導入には、穴埋め形式ではなく、「例題-類題」形式の問題集の方が好ましいでしょう。
ほとんどの問題集は、大きな括りでいえば、この形式を採用しています。フォレスタも高校リード問題集も広い意味では「例題-類題」形式です。
こういう穴埋めにすれば簡単になるんじゃないかという勘違いは、指導の現場を知らない人間が作るからできてしまうのでしょうね。
育伸社のパーソナルや高校パーソナルも穴埋め式ですが、あちらはサンプルを見る限りですが、穴埋め式を成立するための工夫がされていて高校新演習などよりは扱いやすいと思います。


高校新演習 プログレス・スタンダード・ベーシック

基本情報
教材名 : 高校新演習
出版社 : エデュケーショナルネットワーク
シリーズ対応教科 : 多くの教科
製本 : B5 A4
特徴 : 幅広い教科に対応した問題集

高校新演習のシリーズは様々な教科に対応しています。当教室には、使う可能性が高いテキストしか置いてありませんので、私もすべてのテキストの詳細は分かりません。
今回の記事では手元にある教科のものだけ紹介させてもらいますが、それでも分量が多くなりますので、記事を2回に分けます。

今回は、全体的な内容です。
どの教科のテキストがあるかの一覧表を作りました。


私が自分で分かりやすいように、HPやパンフレットの情報をもとに教科別にまとめなおしました。

NEWとあるものは、新刊または2013年度の教科書対応改訂のもので、B5版になっています。
それ以外のものはA4版です。

B5版の新しいものの方が、確実にレイアウトなどに工夫が凝らされていてずっと使いやすくなっています。

難しい プログレス ←→ スタンダード ←→ ベーシック 易しい
という、レベル別にテキストが分類されています。
とくにベーシックはシリーズ自体が新しく、フォレスタに対抗して開発したテキストだそうです。問題ごとについて言えば、ベーシックシリーズはフォレスタよりもはるかに易しいでしょう。
問題量などはフォレスタよりずっと多いですね。

物理、化学、生物、日本史、世界史、数学Ⅲなど、塾用教材としてはほかにこのあたりの教材をラインナップに入れている出版社はありません。
塾側からのニーズが薄く、利益が上がりにくいため作られていないのですよね。
私の塾歴の中でも、高校生の生徒の多くは英語や数学での受講を希望していて、日本史や世界史などで受講したいという生徒はごく一部です。
(ただし、物理・化学についてはそれなりに需要があるので、もう少し開発されても良いと思うのですが)

以上事情で、英語・数学以外の科目は市販教材と比べ、塾教材はラインナップに乏しいのですね。
だから、本来ならばこのあたりの教材は非常に貴重です。
生徒に販売するにも、市販教材よりもちゃんとした塾教材の方がだいぶハッタリが利きます。
ただし、この高校新演習のこのあたりのテキストも、内容的には市販教材と大差なく、塾で指導をするためならではの工夫などはほとんどありません。
(とくに、新刊でない旧版のものはイマイチです)

では、次回の記事で各教科ごとのテキストについて紹介させてもらいます。

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