2013年12月12日木曜日

教材マニアクス「高校生編4」高校新演習(後)

高校新演習 プログレス・スタンダード・ベーシック

基本情報
教材名 : 高校新演習
出版社 : エデュケーショナルネットワーク
シリーズ対応教科 : 多くの教科
製本 : B5 A4
特徴 : 幅広い教科に対応した問題集

まずは数学です。
今回レビューするのは、ベーシックとプログレスの数Ⅲです。
スタンダードは、まだ版が古くてA4版だった頃に以前働いていた塾で使っていたのですが、ちょっとイマイチでした。改訂されて良くはなっていると思います。
プログレスの数Ⅲは新刊です。数Ⅲに対応している塾教材は貴重です。


表紙です。


目次でも分かるように、大単元ごとにウォーミングアップが挟まります。


ウォーミングアップは中学内容の関連単現の復習です


基本構成は、

単現のポイント 穴埋め
ターゲット 解説が穴埋め
トレーニング 簡単な問題
ターゲット、トレーニングを数回繰り返す
まとめの問題

以上のような構成です。

まず「単現のポイント」です。
ここは穴埋めです。
「例題-類題」の形式より誌面をつかわず基礎の導入ができるのでしょうが、正直私は好きではありません。ここが一番の不満です。


ターゲットの解説も穴埋めです。
ここも穴埋めにせずに全部書いちゃってもいいんじゃないのと思いますが、ここは特に困りません。
まとめの問題です。

まとめの問題まで含めて、おそろしく易しいです。フォレスタの非ではありません。
フォレスタは受験などにはまったく対応していませんが、「学校の予習」という面では進学校の生徒でも十分使えます。フォレスタシリーズは高校生用に限らず「学校の予習」に特化したテキストです。
ベーシックだと穴埋め問題などが多いので「予習型用途」よりも「復習型用途」で、進学校以外の学校の生徒を対象にしているのでしょうか。コンセプトがよく分かりません。


確認テストと解答冊子です。


エデュケーショナルネットワークの確認テストは、切り離し式です。
すぐバラバラになっちゃうので、私は好みではありませんが、このあたりは用途次第ですね。


解答はとても親切です。
こういう部分はピカイチですね。フォレスタなどとくらべてもずっと分かりやすいです。



プログレスの数Ⅲです。
詳しくはこれから紹介するところですが、非常に出来が良いです。
難しいというカテゴライズの数Ⅲですが、難問を扱っているわけではありません。とても標準的です。むしろ解説などが分かりやすいので、標準的な問題でも分かりやすいと感じることができるでしょう。
今回は、数Ⅲを取り寄せましたが、数ⅠⅡABにも期待ができます。すぐに必要なテキストではないので、また今度、必要なテキストを注文する際にいっしょに1冊ずつ取り寄せてみます。
スタンダードの方も期待できますかね。



構成は、

基本事項 要点のまとめ

例題

類題

例題と類題の繰り返し

演習問題

入試問題演習

まず「基本事項」として、要点のまとめがあります。

フォレスタにはない部分ですね。フォレスタでは各問題ごとのポイントで解説しているところをまとめちゃっていますね。



例題類題です。
例題はすぐ下に解説があります。
類題は同じレベルの易しい問題です。内容面のボリュームが多い分、フォレスタよりは解説が少しはしょってますが、十分ではあります。
フォレスタの代わりに使うのであれば、ここだけ扱っても良いでしょう。



演習問題です。
例題、類題より少し難しいかほぼ同レベルです。宿題用に良いですね。ページ構成は違いますが、フォレスタならエクササイズに相当するでしょう。



入試問題演習です。
入試か顧問からの出題なのでちょっとだけ難しめですが、入試問題というにはかなり易しめです。
これも大半の生徒には使えるレベルの易しさです。





確認テストです。





解答冊子も超親切です。
それほど難しい問題ではないにもかかわらず、本体冊子に近い厚さがあります。

次に英語に行きます。
ベーシック英文法ですが、表紙の写真を撮るのを忘れました;;

学習のポイント 例文と解説

トレーニング

学習のポイントとトレーニングの繰り返し

まとめの問題



学習のポイントトレーニングです。
リード問題集の例文と異なり、訳がすぐ下に書いてあります。
分かりやすくまとめてあります。
トレーニングの問題もなめてるんじゃないかってくらい易しいです。適語補充の問題では、単語の1文字目の語句が書いてあったりします。



まとめの問題もレベルがあまり上がってません。
易しいですね。
数学のように穴埋めで失敗してるわけではなく良いテキストなので、フォレスタでもついていけないというような成績下位生には良いのかもしれません。
ただ、進学校の生徒向けにはあまりにもレベルが低すぎます。スタンダードやアドバンスもB5版になって良くなっているはずなので、そちらの方が良いかもしれませんね。





 確認テストです。



 解答冊子です。



 

英語長文です。
これも易しいです。あと、テキストが薄いです。
1ページ一問で、短めの長文、ページ末に単語や文法事項のヒントがついているので演習しやすいでしょう。これは良いテキストですね。
これは生徒に是非使わせたいテキストです。薄くて量がないので、すぐ終わっちゃいそうですね。



確認テストは、本編と同じ文を使っています。
単語テストなどもありますので、宿題用にいいかもしれません。



模範解答です。

ベーシックの国語にいきます。







同じ問題で、文の構造を捕らえるワークシートをやってから、ちゃんとした問題をやるというスタイルです。
生徒をなめてるのかとも思えるレベルですが、できない生徒にはこれくらいやってあげるべきですね。
塾には、「分からないからなんとかしよう」と思ってくる生徒も多いのですから。特にわざわざあまり人気の無い国語を選ぶような子は。



巻末にキーワード集がついています。
超低レベルです。



模範解答


 確認テスト



古典です。
生徒がつまずきやすい古文の文法を易しく扱ってくれます。






あまり、塾で使いそうにないので、さらっと写真だけ貼りました。
国語は個別塾では需要の薄い教科です。
これも良いテキストですが、市販のテキストでもこのあたりは良いのがたくさんありますね。

スタンダードの物理基礎、化学基礎、生物基礎にいきます。

 

テキスト構成は、

基礎学習 解説のみ

確認問題演習 穴埋め

基本問題演習

応用問題演習

入試問題演習(2章ごと程度)

まずは物理基礎から。
不満点は、基礎学習の部分と確認問題演習の穴埋めです。
穴埋めは先述の通りの理由で不満で、基礎学習の不満は、解説のみのページが2ページ以上にわたったりするからです。
新中学問題集など古い教材の多くは同じように解説のみのページが長いです。これは生徒が自習で参考書代わりに使うのは便利ですが、個別指導にはまったく向きません。フォレスタのように同じ内容の解説を問題ごとに繰り返しつけるべきです。
この構成では、教える側に高い技倆が要求されます。



基礎学習のページ
図版を多用して分かりやすくまとめてあります。




確認問題演習、基本問題演習、応用問題演習です。
基本問題演習には横にちょっとずつヒントがついています。

 

 

 解答と確認問題です。

 

 

 

 
 

 
 

 
 

 生物や化学もよく似たスタイルです。

0 件のコメント:

コメントを投稿