2012年10月23日火曜日

高校の選び方 私立高校と学科

前回の学科紹介の記事で、わざわざ「公立 普通科」などと公立と明記したのは、同じ普通科でも公立と私立では多少事情が異なるからです。


私立 普通科 特進クラス

4年制大学への進学を目指します。
ただし、「一般入試」で国公立大学や難関私立への合格を目指します。
クラスの人数は一般のクラスより少人数になるなど優遇され、授業の単位数も多く、授業前後の補習や課外授業、個別の進路指導など手厚い指導が受けられます。
また、特進クラスの生徒には特待生としての特典が与えられることが多く(高校によっては特進クラス全員が特待生扱いの場合も)、授業料が全額免除や半額免除されることがあります。
ただし、その分入学が難しく、高校によってはまったく別の高校だというところもあります。たとえば、星城高校などは勉強する建物さえ別の校舎が用意され、そのほかの生徒と隔離されるなどということもあります。
また、逆に「推薦入試」では不利で、指定校推薦の枠などをもらうのは難しいのが実情です。
特進クラスという名称は固定されたものではなく、「文理コース」「アドバンスクラス」などといった呼称が使われる場合もあります。
また、滝高校や東海高校などの一部の超難関私立では特進クラスが用意されていません。こういった学校は事実上、全クラスが特進クラスのようなものです。


私立 普通科 普通コース

4年制大学への進学を目指します。
ただし、「推薦入試」で私立大学への合格を目指します。
高校の成績をしっかりとって、主に指定校推薦で大学に進みます。
(※大学入試の推薦入試は、指定校推薦のほかに、公募推薦などがあります。)
私立高校は公立高校と比べものにならないほど多くの指定校推薦枠を持っています。現在、私立大学の50%以上が推薦入試での合格となっています。
ただし、推薦入試が有利な分、一般入試を意識した指導については公立の普通科や特進クラスより弱くなっています。



私立 専門科

大きな部分では公立と変わりません。
就職や、専門学校等への進学を目指します。
ただし、私立の専門科の場合、系列の大学がある場合も多く、そちらへの進学が有利な場合もあります。
また進路実績から判断すると、私立高校では公立高校の場合よりは進路を変更する生徒が多いようです。
私立の専門科から4年生大学に進学する生徒や、公立の普通科から就職する生徒は同じレベルの公立校よりもやや多い傾向にあります。


ちなみに、私立高校も公立高校と同様に、都道府県によって入試の傾向も違いますし、県の私学団体の方針にも違いがあるようです。
以前、わたしは静岡県で教えていたときと、愛知県では調べてみるといろいろと違っています。なかなか難しいものです。他県ではもう少し違った特徴のある可能性はあります。

0 件のコメント:

コメントを投稿