2012年10月27日土曜日

教材マニアックス5「数BEKI 代数Ⅰ」

公立の中学校と、私立の中高一貫校などでは指導のカリキュラムに大きな違いがあります。
私立中学校では、理科や社会については公立の学校と同じ教科書を採用していることが多いのですが、英語と数学ではそうはいきません。
特に数学では高校内容もかなり取り入れて指導されることが一般的です。

そうした中高一貫校のカリキュラムに対応したテキストというのは稀少なのですが、そのニーズに応え、かつ質の高いテキストがあります。
それがこの教育開発出版の「数BEKI」です。



数BEKI 代数Ⅰ
基本情報
教材名 : 数BEKI
出版社 : 教育開発出版
シリーズ対応教科 : 代数・幾何
製本 : B5
特徴 : 中高一貫校対応 中学生用教材




1.ページ構成

例題

類題による演習問題(数題)

1ぺーじの中に上記の流れを繰り返すという非常にシンプルな作りです。
このあたりは、同じく教育開発出版の「新中学問題集」「高校リード問題集」などと良く似た作りです。

小単元ごとに「節末問題」、さらに章ごとに「章のチャレンジ問題」なども用意されていますが、1ページずつですので、まとめ問題のボリュームは小さいです。
このあたりは指導者によって好みの分かれるところではあるでしょうが、個人的にはまとめの問題よりも本文に力を入れて貰った方が使いやすいと思っております。非常に好感のもてるつくりです。




メインのページです。
問題ごとにパターンが少しずつ違っていて、考える力が鍛えられる構成になっています。
節末問題、章のチャレンジ問題です。

模範解答も昔ながらの普通の作りです。
最近は個別指導教材などを中心に、縮刷コピー式の解答など、答え合わせが簡単にできるタイプの教材も増えています。けれども、こうした昔ながらの模範解答は、分からなかったところの解説の意味を理解するのにも高い理解力が要求されます
ただ、模範解答の解説を読み解く技能を鍛えていくことも大切です。高校、大学と進んでいくことを考えればどこかで身につけておかなければならないのは間違いありません。

2.内容

質の高い中高一貫の中学生用の、塾教材というとほとんど数BEKI以外に選択肢は無いんじゃないでしょうか。
特に理系では良い教材を多く作っている教育開発出版の作っているテキストだけあって、良問で揃えられていると思います。

ただ、生徒の応用力なども求められていますので、それなりの力のある生徒でなければ厳しいには厳しいです。
私立中学の生徒でも、「学校の内容についていけていない」「学校の勉強がちょっと難しいなあ」というような生徒には公立高校用の教材を使ってあげた方が良いかもしれません。
実際のところ、難関と言われる私立中学校の場合、背伸びをしすぎて少しばかり生徒を置いてけぼりになっている例が少なくありません。そして結局は高校になって同じことをもう一度やり直さなくてはいけなくなるというのが大概です。あまり良い風潮では無いと思います。

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