日本語と違い、英語は語順が大切な言語です。
日本語では語順を多少間違えたところで、きちんと意味が通じます。
それは日本語に「てにおは(助詞)」があるからです。名詞のあとに助詞がくっついて、その語が文の中でどういう役割をしているのかを教えてくれるのですよね。ですが、英語では(そのほか多くの言語でも)助詞がありません。英語では単語がどの位置にあるかで役割が決まってきます。
日本語よりも語順が大切だというのはそういうことです。
中学校や、高校での英文法でも、語順は重視して教えられます。
中学では、
(主語)-(動詞)-(その他).
というところは、繰り返し指導されるでしょうし、
高校英語になれば、5文型をきちんと学びます。
5文型
第一文型 SV
第二文型 SVC
第三文型 SVO
第四文型 SVOO
第五文型 SVOC
これらは順を追って生徒に勉強してもらわなければならないのですが、日本語と英語の語順の違いをてっとり早く生徒に感じてもらう方法もあります。
例文で紹介しましょう。
私は公園でケンとテニスをします。
I play tennis with Ken at the park.
この英文と日本語の語順を考えてみましょう。
①私は ⑤公園で ④ケンと ③テニスを ②します。
↓
①I ②play ③tennis ④with Ken ⑤at the park.
主語が一番始めなのは同じで、あとはまったくの逆順です。
①I ⑤play ④tennis ③with Ken ②at the park.
↓
①私は ②公園で ③ケンと ④テニスを ⑤します。
日本語から英語だけなく、英語から日本語への書き換えも同じ方法でOKです。
単文であれば、ほとんどの英訳・日本語訳で通用しますね。英語は1つの文の中で大切なところをなるべく早く、日本語はなるべく遅くに位置づける性質があります。なので、だいたいが逆順になってしまいますね。
(※余談ですが、「A and B」は「AとB」ではなく「BとA」と訳す方が適当ですね。これも逆順になっています。こんなことは生徒に教えるべきでないことですけれども)
特殊な構文や、重文や複文では使えないテクニックですが、「句」について生徒に知らず知らずに理解して貰い、語順の違いを感じてもらうには便利な指導方です。
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