2012年11月3日土曜日

英語教育の今と昔

英語教育のあり方は、現在と以前とではだいぶ変わっています。
けれどもよく言われているように、読み書きよりも英会話やコミュニケーションが重視されるようになったかというと、そういうわけではないと思います。

英検、TOEIC、高校入試、大学入試などでは聞き取り試験もありますが、あれは英会話やコミュニケーションともまた別の技能が要求されるものです。

今も昔も、多くの英語の試験でもっとも問われるのは「読み書き」の能力です。

ただ、問われている読み書きの能力の質が大きく変わっています。
試験問題はどんどん長文化が進み、知っていなければならない単語の数も増えています。その一方で、難解な構文や、内容が難解な長文が減ってきています。


つまり、大雑把な一般論ですが、

以前
難解な文章をじっくりと読み解く能力

現在
平易な文章を短時間に処理する能力

というように、問われているところが変わってきていると思います。

前者の、難解な文章を読み解く能力は研究者が論文を読むことなどに必要な技能でしょうが、後者の平易な文章を短時間に処理する能力はネイティブが当たり前に持っている技能でしょう。
そういう意味では専門家よりも、当たり前の英語を用いることのできる人間を育てる方針に変わってきていると評価することもできます。

塾でもこうした傾向の変化を理解して指導しなければいけませんね。



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